英語を初めて学ぶとき、いきなり会話や長文に挑戦しようとして、「難しい…」「やっぱり無理かも」と感じてしまう方は多いと思います。
私自身も、何から始めていいか分からず、いろいろなアプリや教材を試しては挫折してきました。
そんな中で気づいたのは、英語の学習には無理のないステップがあるということです。
その順番を守ることで、少しずつ「わかる」が「できる」へとつながっていきます。
生成AIを活用した英語学習でも、段階を踏んで取り組むことがとても大切だと感じています。
この記事では、次の3つのステップに分けて、初心者向けのプロンプト例をご紹介していきます。
- STEP1:語彙強化(まずは単語を知る・使う)
- STEP2:英文添削(書いてみて、直してもらう)
- STEP3:会話練習(実際に話す練習をしてみる)
STEP1:語彙強化から始めよう
英語を理解したり話したりするには、まず「知っている単語」がなければ始まりません。
いきなり長文を読んだり、会話をしようとしても、単語がわからないと意味がつかめず、モチベーションも下がってしまいます。
生成AIを使えば、「旅行でよく使う単語を教えて」「中学英語の基本単語をクイズ形式で出して」など、自分に合った単語練習ができます。
まずはここから少しずつ始めて、知っている単語を増やしていきましょう。
語彙強化における生成AIの活用
英語学習の最初のステップとして、やっぱり大切なのが「単語を覚えること」です。
でも、単語帳を見ているだけでは、なかなか頭に定着しなかったり、毎回違う単語が出てきて混乱してしまうこともありますよね。
そんなときに効果的なのが、「学習する単語の範囲をあらかじめ決めておく」という方法です。
生成AIに「中学1年生で習う基本単語の中から20語だけで練習したい」と伝えることで、範囲内での反復練習や理解度チェックができるようになります。
この方法を使えば、覚えたつもりになっていた単語をしっかり身につけることができ、自分の成長も実感しやすくなります。
語彙強化に使えるプロンプト例
- 中学1年生で習う英単語の中から20語を選んで、意味と例文(中1レベル)を教えてください。
→ 単語の学習範囲を明確にし、初学者でも安心して始められます。 - さきほどの20単語だけを使って、意味を問う4択クイズを5問作ってください。
→ 単語を覚えたかどうかを確認しやすく、理解度チェックにもなります。 - 上記の20語の中からランダムに5語を選んで、例文を作ってください。使った単語を太字にしてください。
→ 同じ単語を文脈の中で何度も見て、自然な使い方を身につけられます。 - 中学1年生で習う英単語100語のリストを出してください。その中から自分で覚えたい単語を選びたいです。
→ 最初に全体像を見てから、自分に必要な単語だけを選んで練習できます。
このように、「何を学ぶか」を最初にしぼることで、AIとのやり取りも効果的になりますし、くり返し同じ単語に触れることで定着率がぐんと上がります。
単語のリストを保存しておけば、何日かに分けて練習したり、翌週に復習したりといった使い方もできますよ。
STEP2:英文添削で書く力をつけよう
語彙が少しずつ増えてきたら、次は「自分の言葉で英語を書いてみる」ステップに進みましょう。
とはいえ、「文法に自信がない」「合っているか分からないから書けない…」という方も多いと思います。
そんなときこそ、生成AIの出番です。
自分で書いた英作文や日記のような短い文章をAIに添削してもらうことで、どこが正しくて、どこが不自然なのかがすぐにわかります。
また、ただ直すだけでなく、「どうしてその表現のほうが自然なのか」といった理由まで教えてもらえるので、納得しながら表現力を伸ばすことができます。
英文添削に使えるプロンプト例
- 中学英語レベルの短い日記を書いたので、文法と表現をチェックして、自然な英語に直してください。
→ 初級者向けのやさしい添削ができます。 - 以下の英文を添削してください。どこが不自然か、理由も説明してください。
「I am go to shopping yesterday.」
→ よくあるミスを例に、具体的な解説をもらえます。 - 次の英文を直してください。その際、正しい文と一緒に「よくできていた部分」もコメントしてください。
→ モチベーションを保ちながら学べます。 - 簡単な英語で1文書くので、それをネイティブらしい自然な表現に書き換えてください。
→ 書き換えの練習を通じて表現の幅が広がります。
このように、AIは間違いを責めずに教えてくれる「やさしい先生」です。
何度でも練習できるので、「書くのが怖い」という気持ちも、少しずつ和らいでいきますよ。
また、「そもそも何を書いたらいいかわからない…」というお悩みも、初心者あるあるです。
そんなときは、生成AIに「日記のテーマ」や「お題」を出してもらうのもおすすめです。
- 中学英語レベルで書ける日記のテーマを3つ出してください。
それぞれ、例となる日本語文もつけてください。
次のステップでは、「話す力」を育てるための会話練習についてご紹介します。
STEP3:会話練習でアウトプットに挑戦しよう
語彙を増やし、英文を書く力がついてきたら、次はいよいよ「話す」練習、つまりアウトプットのステップです。
英語を勉強している多くの方が目指すのは、「実際に使えるようになること」ではないでしょうか。
とはいえ、英会話は初心者にとって一番ハードルが高く感じられる部分かもしれません。
「何を話せばいいの?」「発音が不安」「間違えたら恥ずかしい…」そんな気持ち、私もよくわかります。
でも、相手が生成AIであれば、失敗しても大丈夫。何度間違えても、気まずくなることもありません。
AIは根気強く付き合ってくれる、やさしくて頼れる練習相手なんです。
なお、音声でAIとやり取りしたい場合は、現在のところ無料版のChatGPTでは音声機能は利用できません。
有料版(ChatGPT Plus)のスマホアプリを使うと、日本語での音声入力・音声出力が可能になり、実際の会話に近い練習ができます。
その具体的な使い方や設定方法については、別の記事で詳しく紹介します。
会話練習に使えるプロンプト例
- ゆっくり話す英会話の練習をしたいです。私は初心者なので、やさしい表現でお願いします。
→ 会話のスピードや難易度を調整してもらえます。 - カフェで注文する英会話のロールプレイをお願いします。あなたは店員、私はお客です。
→ 実際のシチュエーションを想定した会話ができます。 - 毎日使える簡単なあいさつ表現を会話形式で練習したいです。
→ 日常会話に強くなれる表現を繰り返し練習できます。 - 中学英語レベルで、私の間違いをやさしく直しながら会話してください。
→ 会話しながら自然にフィードバックがもらえます。
また、「何を話せばいいかわからない」というときは、次のようにお題を出してもらうのもおすすめです。
英語初心者向けの、英会話練習テーマを3つ出してください。
簡単な日本語の解説もつけてください。
このように、生成AIは「話すのが不安…」という気持ちをやわらげながら、何度でも付き合ってくれる練習相手になってくれます。
最初は短いやり取りからでOK。少しずつ声に出してみるだけでも、自信につながっていきます。
英語を「読む・書く・話す」力は、どれもつながっています。
これまでのステップで身につけた語彙や表現を、ぜひここでアウトプットしてみましょう。
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