第4類危険物は、乙4試験の中心になる分野です。ガソリン、灯油、アルコール類など、身近なものも多いのでイメージしやすい一方で、「第4類は何が危険なのか」「分類はどう分けるのか」「水に溶けるかどうかで何が変わるのか」で迷いやすいところでもあります。
この練習問題では、第4類危険物に共通する性質と分類を5問で確認します。正解だけでなく、誤りの選択肢がなぜ違うのかも整理しながら、試験で使える判断基準につなげていきます。
問題に入る前に、第4類危険物の判断基準を確認する
第4類危険物は、簡単にいうと引火性液体です。ここで大切なのは、「よく燃える液体そのもの」だけを見るのではなく、液体から発生する可燃性蒸気にも注目することです。
第4類危険物では、次の3つをまず確認すると判断しやすくなります。
- 液体であること
- 引火しやすい性質を持つこと
- 蒸気が空気と混ざると燃焼・爆発の危険があること
また、第4類危険物は、特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類に分類されます。分類では、主に引火点や性質の違いが問われます。
ここは丸暗記だけで進めると、分類名だけが浮いてしまいやすいです。まずは「第4類は引火性液体」「蒸気が危ない」「分類は危険性の違いを見る」という順番で押さえると、問題文を読みやすくなります。
第4類危険物の基本を問題で確認する
問題1:第4類危険物の性質について正しいものはどれか
次のうち、第4類危険物の基本的な性質として正しいものはどれですか。
- 酸化性固体であり、他の物質を燃えやすくする性質を持つ。
- 可燃性固体であり、摩擦や衝撃によって発火しやすい。
- 引火性液体であり、発生した蒸気が燃焼の危険につながる。
- 自然発火性物質であり、水と反応して可燃性ガスを発生する。
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正解:3
第4類危険物は、引火性液体です。ガソリン、灯油、軽油、アルコール類などが代表例で、液体から発生する可燃性蒸気に火源が近づくと、引火や火災につながります。
1は第1類危険物の性質に近い説明です。第1類は酸化性固体で、物質そのものが燃えるというより、他の物質の燃焼を助ける性質があります。
2は第2類危険物の性質に近い説明です。第2類は可燃性固体で、硫黄や赤りんなどが代表例です。
4は第3類危険物の性質に近い説明です。第3類は自然発火性物質や禁水性物質が中心です。
この問題では、まず第4類=引火性液体という言葉を見分けるのがポイントです。第4類では、液体そのものだけでなく、発生した蒸気が燃焼・引火につながる点まで意識してください。
問題2:第4類危険物に共通する性質として正しいものはどれか
次のうち、第4類危険物に共通する性質として最も適切なものはどれですか。
- 多くは水より重く、水に沈みやすい。
- 多くは水に溶けやすく、水で薄めれば常に安全になる。
- 多くは電気を通しにくく、静電気がたまりやすい。
- 蒸気は空気より軽いため、必ず高い場所にたまる。
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正解:3
第4類危険物の多くは電気の不導体で、静電気がたまりやすい性質があります。静電気の火花は小さく見えても、可燃性蒸気に点火する火源になることがあります。
1は誤りです。第4類危険物の多くは水より軽く、水に浮きます。ただし、すべてが同じではないため、「多くは」として整理します。
2も誤りです。第4類危険物には水に溶けにくいものが多くあります。アルコール類のように水に溶けやすいものもありますが、「第4類はすべて水で薄めれば安全」と考えるのは危険です。
4も誤りです。第4類危険物の蒸気は、一般に空気より重いものが多く、低い場所に滞留しやすいです。換気が不十分な場所では、床付近に可燃性蒸気がたまる危険があります。
この問題では、静電気・水との関係・蒸気の重さをセットで見るのがポイントです。試験では、「水に溶ける」「空気より軽い」などを逆にした選択肢が出ると迷いやすいです。
問題3:第4類危険物の分類について正しいものはどれか
次のうち、第4類危険物の分類として正しいものはどれですか。
- 特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類に分けられる。
- 酸化性固体、可燃性固体、自然発火性物質、引火性液体に分けられる。
- 水溶性液体、不燃性液体、酸化性液体、禁水性液体に分けられる。
- ガソリン類、灯油類、軽油類、重油類の4種類だけに分けられる。
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正解:1
第4類危険物は、特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類に分けられます。乙4では、この分類名と代表物品、引火点の関係がよく問われます。
2は誤りです。酸化性固体、可燃性固体、自然発火性物質などは、第1類から第6類までの危険物全体の性質を混ぜた説明です。第4類の中の分類ではありません。
3も誤りです。水溶性・非水溶性は第4類危険物を理解するうえで大切ですが、ここに書かれている分類は正式な第4類の分類ではありません。
4も誤りです。ガソリン、灯油、軽油、重油は代表例として重要ですが、第4類危険物の分類はそれだけではありません。アルコール類や動植物油類も含まれます。
この問題では、分類名そのものを正しく押さえることが判断基準になります。名前が似ていなくても、危険物全体の分類と第4類の中の分類を混同しないようにしてください。
問題4:第4類危険物の危険性について正しいものはどれか
次のうち、第4類危険物の危険性の説明として正しいものはどれですか。
- 第4類危険物は液体なので、蒸気が発生しなければ火災の危険はない。
- 第4類危険物では、液体から発生する可燃性蒸気と空気の混合が危険につながる。
- 第4類危険物は水に浮くものが多いため、水をかければ必ず火災を小さくできる。
- 第4類危険物は燃えやすいが、静電気による着火は考えなくてよい。
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正解:2
第4類危険物では、液体から発生した可燃性蒸気が空気と混ざり、そこに火源があると燃焼や爆発につながることがあります。特にガソリンのように引火点が低いものは、常温でも蒸気が発生しやすいため注意が必要です。
1は誤りです。「蒸気が発生しなければ」という表現だけを見ると正しそうに見えますが、第4類危険物では温度や状態によって蒸気が発生します。試験では、「液体だから安全」という考え方は危険です。
3も誤りです。第4類危険物の多くは水に浮くため、火災時に水をかけると燃えている液体が広がるおそれがあります。水が常に有効とは限りません。
4も誤りです。第4類危険物の多くは電気を通しにくく、静電気がたまりやすいです。静電気火花は、可燃性蒸気への点火源になることがあります。
マナの感覚では、第4類は「液体が燃える」とだけ見るより、蒸気が出る、空気と混ざる、火源で引火するという流れで見ると判断しやすいです。
問題5:ガソリンの取扱いを第4類危険物の性質から考える
ガソリンを取り扱う場面での説明として、最も適切なものはどれですか。
- ガソリンは液体なので、容器のふたを開けていても火源がなければ換気は不要である。
- ガソリンの蒸気は空気より軽いため、天井付近だけを換気すれば十分である。
- ガソリンは第4類危険物であり、発生する蒸気、静電気、火源に注意して取り扱う必要がある。
- ガソリンは水に浮きやすいので、漏れた場合は水で押し流すのが最も安全である。
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正解:3
ガソリンは第4類危険物の代表例です。引火しやすく、発生した蒸気が空気と混ざると火災や爆発の危険があります。また、静電気の火花も点火源になるため、火気の管理や換気、静電気対策が重要になります。
1は誤りです。火源がなければ直ちに燃えるわけではありませんが、可燃性蒸気がたまる状態を放置すると危険です。換気は火災予防の基本になります。
2も誤りです。ガソリン蒸気は空気より重く、低い場所にたまりやすい性質があります。天井付近だけでなく、低所に蒸気が滞留することを意識する必要があります。
4も誤りです。ガソリンは水に浮きやすく、水で押し流すと危険範囲を広げるおそれがあります。漏えい・流出時は、火気を遠ざけ、拡散を防ぎ、適切に回収・処理する考え方が必要です。
この問題では、蒸気・低所滞留・静電気・火源をまとめて見るのがポイントです。試験知識と実際の危険がつながりやすいテーマなので、ガソリンを例にして覚えると残りやすいです。
この分野で出やすい問題と考え方
第4類危険物の基本では、まず「第4類危険物とは何か」が問われます。ここでの中心は、第4類=引火性液体です。第1類から第6類までの性質と混ぜて出されることがあるため、「酸化性」「可燃性固体」「自然発火性」「自己反応性」などの言葉に引っ張られないようにします。
次に出やすいのが、第4類危険物に共通する性質です。特に、可燃性蒸気、蒸気比重、静電気、水との関係は、火災予防や消火方法にもつながります。単語だけで覚えるより、「なぜ危ないのか」までつなげると、選択肢を判断しやすくなります。
| 混同しやすい言葉 | 見るポイント | 試験での注意 |
|---|---|---|
| 第4類危険物 | 引火性液体 | 酸化性固体や可燃性固体と混同しない |
| 液体と蒸気 | 液体から出る可燃性蒸気が危険 | 「液体だから安全」と考えない |
| 水溶性と非水溶性 | 水に溶けるか、水に浮くか | 水で常に安全にできるとは限らない |
| 蒸気の重さ | 空気より重いものが多く、低所にたまりやすい | 「上に逃げる」と考えない |
| 静電気 | 火花が点火源になる | 小さな火花でも可燃性蒸気には危険 |
| 第4類の分類 | 特殊引火物、石油類、アルコール類、動植物油類 | 代表物品だけで分類を判断しない |
この分野では、分類名を丸暗記するだけでなく、引火しやすい液体が、蒸気を出し、その蒸気が火源で燃えるという流れで考えると迷いにくくなります。ガソリンスタンドや危険物施設で火気、換気、静電気対策が重視されるのも、この流れがあるからです。
最後にもう一度整理すると、第4類危険物の基本は「引火性液体」「可燃性蒸気」「静電気」「水との関係」「分類名」の5つを見る分野です。問題文では、まず何を聞かれているかを確認し、性質の説明なのか、分類の説明なのか、取扱いの場面なのかを分けて読むと判断しやすくなります。
もう一度確認したい関連知識
今回の問題で迷った場合は、第4類危険物の全体像と、共通する性質、分類の考え方を戻って確認すると理解しやすくなります。
問題1や問題2で迷った人は、まず「第4類危険物に共通する性質」を確認するとよいです。問題3で分類名があいまいだった人は、「第4類危険物の分類を整理する」に戻ると、特殊引火物や石油類の位置づけを整理できます。


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