モデュールと尺貫法|尺・間・畳の寸法と京間・江戸間の違い

インテリア計画

モデュールは、建物や部材の寸法をそろえるための基準の寸法です。日本の住宅では、3尺=約910mmを基準にする「尺モデュール」と、1,000mmを基準にする「メーターモデュール」がよく使われます。畳の大きさは地域によって違い、京間がいちばん大きく、団地間がいちばん小さい規格です。この記事では、尺・間・畳の寸法と、京間・江戸間などの違いを整理します(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:寸法・人間工学を整理する

モデュールの考え方

モデュールとは、要するに「建物や部材の大きさを決めるときの、基本になる寸法の単位」ということです。部材の寸法を基準の寸法にそろえておくと、別々のメーカーが作った建材や設備でも、すき間なく組み合わせやすくなります。建物や部材の寸法を、モデュールでそろえることをモデュラーコーディネーションと呼びます。

建築の工業化が進み、部品が量産されるようになると、部材どうしを取り替えられること(互換性)が求められました。そのために、寸法の単位をそろえる役割が重くなったのです。

種類基準になる寸法考え方数値の性質
基本のモデュール(ベーシックモデュール)100mm国際規格(ISO 1006)にもとづく、基本の単位。日本のJIS A 0001「建築のベーシックモデュール」が対応する規格値
尺モデュール3尺=約910mm尺貫法にもとづく代表的な寸法
メーターモデュール1,000mmメートル法にもとづく代表的な寸法

住宅の設計では、柱の中心から中心まで(心々)の距離を、910mmや1,000mmにそろえて間取りを考えます。910mm×910mmや1,000mm×1,000mmの格子(グリッド)の上に、柱や壁を置いていくイメージです。

ここで気をつけたいのは、心々の寸法と、実際に使える幅(内法)が違うことです。たとえば、心々が910mmで、柱が105mm角なら、柱の幅を引いた約805mmが壁と壁のあいだの寸法です(計算例)。廊下や階段の幅を考えるときは、心々の寸法から柱や壁の厚みを差し引いて考えます。

尺・間・畳の寸法

尺貫法は、日本で昔から使われてきた長さの単位です。メートル法が公式の単位ですが、住宅の設計や建材の寸法には、今も尺にもとづく寸法が残っています。

単位長さ備考
1寸約30.3mm1尺の10分の1
1尺約303mm10寸。1尺=10/33mと定められている
3尺約910mm尺モデュールの基準になる寸法
1間(けん)6尺=約1,820mm柱の間隔を表す単位。計算上は約1,818mmで、建築では約1,820mmがよく使われる
1坪1間×1間=約3.3㎡畳およそ2枚分の広さ

※数値の性質:1尺=10/33mは定義にもとづく換算値です。910mmや1,820mmは、それを丸めた代表的な寸法です。

合板などの建材には、3尺×6尺(910mm×1,820mm)を基準にした大きさのものが多く、尺の寸法が今もそのまま使われています。1間(6尺)の半分の幅が3尺(約910mm)、と覚えると整理しやすくなります。

京間・江戸間の違い

畳の大きさは、全国で同じではありません。地域によって、大きく4つの規格があります。

京間、中京間、江戸間、団地間の畳の大きさを、同じ縮尺の長方形で並べて比べた図。京間を点線の枠で示し、中京間、江戸間、団地間の順に小さくなることを示している。

※図は同じ縮尺の模式図です。実際の畳の寸法は、地域や製品で少しずつ異なります。

規格(別名)畳1枚の寸法主に使われる地域畳6枚分の面積
京間(本間・関西間)6尺3寸×3尺1寸5分(約1,910×955mm)京都を中心に、関西から西の地域約10.94㎡
中京間(三六間)6尺×3尺(約1,820×910mm)名古屋を中心とする中京地方など約9.94㎡
江戸間(関東間・田舎間)おおむね5尺8寸×2尺9寸(約1,760×880mm)関東を中心に、全国に広まっている約9.29㎡
団地間(公団間)約1,700×850mm古い公団住宅、アパート、マンションなど約8.67㎡

※数値の性質:いずれも代表的な寸法です。地域や製品、柱の太さで実際の寸法は変わります。畳6枚分の面積は、畳1枚の面積に6を掛けた計算値で、壁の中心線で測る部屋の広さとは別の数字です。

同じ「6畳」でも、規格によって畳の面積の合計に約2.3㎡の差が出ます。「畳の枚数が同じなら広さも同じ」と考えてしまうのは、取り違えやすいところです。

柱割と畳割

京間と江戸間は、何を基準に寸法を決めるかも違います。

方式基準にするもの代表的な規格
畳割畳の寸法を基準にする。柱の幅は、畳の寸法に足して考える京間(畳が決まった大きさで、1間は6尺5寸=約1,970mm)
柱割柱の心々の寸法を基準にする。畳の大きさは、柱の太さで変わる江戸間(心々で1間=6尺=約1,820mm)

要するに、京間は「畳の大きさを先に決める」方式、江戸間は「柱の位置を先に決める」方式、ということです。江戸間の畳が京間より小さくなるのは、1間が短いことに加えて、柱の幅の分を畳から引くためです。

試験での問われ方

モデュールと尺貫法は、協会の審査基準で、計画の分野(分野4)の「寸法計画」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 尺モデュールとメーターモデュールの、基準になる寸法を区別する
  • 尺・間・畳の大きさと、それをメートル法の寸法に置きかえた値を結びつける
  • 京間と江戸間の違い(畳の大きさ、畳割と柱割)を区別する

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 尺モデュールの910mm(3尺)と、京間の畳の短辺955mm(3尺1寸5分)
  • 1間=6尺(約1,820mm)と、京間の1間=6尺5寸(約1,970mm)
  • 柱の心々の寸法と、壁と壁のあいだの寸法(内法)
  • 畳割と柱割が、どの規格にあたるか

独学では、数字を並べて覚えようとしがちですが、「畳の大きさ順は、京間>中京間>江戸間>団地間」のように、大小の順番をまず押さえておくと、数字を思い出しやすくなります。

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