繊維製品の表示|組成表示と洗濯表示記号の考え方

インテリアエレメント

繊維製品の表示は、「何でできているか(組成)」と「どう扱うか(取扱表示)」の2本立てで整理します。この記事では、カーテンなどインテリア用の繊維製品にかかわる表示のしくみ、洗濯表示記号の考え方、繊維の素材の分類をまとめます(確認日:2026年11月1日)。記号の図形は載せず、意味を表で説明します。

このテーマのまとめ:品質表示・マークを整理する

家庭用品品質表示法の繊維表示

繊維製品の表示は、家庭用品品質表示法にもとづく「繊維製品品質表示規程」で決まっています。所管は消費者庁です。

表示事項内容
繊維の組成使っている繊維の名称と、その割合(混用率:%)。すべての対象品目で必要
家庭洗濯等取扱方法洗濯・漂白・乾燥・アイロン・クリーニングの扱い方を、記号で示す。対象品目だけ必要
表示者名・連絡先表示した事業者の名称と、住所または電話番号

インテリアに関係する品目

インテリアに関係する品目と、必要な表示は次のとおりです。

品目繊維の組成家庭洗濯等の取扱表示
カーテン必要必要
ベッドスプレッド必要必要
布団カバー、毛布カバー、枕カバー、敷布必要必要
毛布必要必要
布団必要表の対象外
テーブル掛け必要表の対象外
床敷物(パイルのあるものに限る)必要表の対象外

「じゅうたん」「カーペット」という名称は規程に出てきません。パイルのある床敷物が対象で、組成は、パイル(毛足)を構成する繊維で表示します。カーペットの種類と性能は、カーペットの種類と製法で整理します。

洗濯表示の記号の考え方

5つの基本記号

洗濯表示(取扱表示)は、5つの基本記号の組み合わせで示します。

基本記号の形表す処理記号の中の表し方
桶の形家庭での洗濯数字は洗濯液の上限温度。手洗いの記号もある。×は家庭洗濯不可
三角形漂白使える漂白剤の種類を区別する。×は漂白不可
四角形乾燥タンブル乾燥(機械乾燥)と、自然乾燥(つり干し・平干し・ぬれ干し・陰干し)を区別する
アイロンの形アイロン仕上げ点の数で、底面温度の上限を示す
円商業クリーニングP・Fは溶剤によるドライクリーニング、Wはウエットクリーニング。×は不可

「上限表示」という考え方

現在の洗濯表示は、「この処理までなら使える」という上限(限度)を示す考え方です。以前の表示は、「こう扱うのがよい」という推奨を示すものでした。

  • 記号の中に、文字(日本語)は入りません。国際規格(ISO 3758)と共通の記号です
  • 補足が必要なときは、記号の近くに付記用語を書きます(例:「洗濯ネット使用」)
  • 記号を取扱表示として使うときの規格は、JIS L 0001(繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法)です

現行の洗濯表示(2024年版)と改正前の違い

時期内容
2024年(令和6年)8月20日JIS L 0001が改正(ISO 3758の改正に合わせたもの)。現行はJIS L 0001:2024。規程の改正は2025年(令和7年)1月1日施行で、2025年(令和7年)12月31日までは従前の例によることができた
2016年12月1日新しい洗濯表示(改正前のJIS L 0001:2014)に切り替え。記号の数は22種類から41種類に増えた

2024年の改正で、記号の追加(液温30℃を限度とする手洗い、スチームなしのアイロン)と、アイロンの上限温度の変更がありました。

アイロンの点現行(JIS L 0001:2024)改正前(JIS L 0001:2014、2016年12月〜)
点3つ(高温)底面温度210℃まで底面温度200℃まで
点2つ(中温)160℃まで150℃まで
点1つ(低温)120℃まで(スチームの有無を問わない)110℃まで(スチームなし)

※数値の性質:規格(JIS L 0001)が定める上限温度です。製品の表示に使う値で、実際のアイロンの設定温度の目安とは別に考えます。改正前の表は、過去の表示や古い教材を読むときの参考です。

インテリア用繊維の素材

繊維の分類

大分類小分類例
天然繊維植物繊維、動物繊維綿、麻/羊毛(毛)、絹
化学繊維再生繊維レーヨン、キュプラ
半合成繊維アセテート
合成繊維ポリエステル、ナイロン、アクリル

組成表示の読み方

  • 混用率は、製品全体に対する繊維ごとの質量の割合(%)で表示します
  • 繊維の名称は、決められた指定用語を使います(例:綿=「綿」「コットン」、羊毛=「毛」の中の「羊毛」「ウール」)
  • 指定用語にない繊維は、「植物繊維」「合成繊維」などの分類語に、名称を添えて表示します

素材の傾向(目安)

素材傾向
ポリエステル価格が手ごろで、しわになりにくい。形を保ちやすい
綿・麻自然な風合いと通気性。しわになりやすい。室内の湿度で伸び縮みすることがある

※数値ではなく一般的な傾向です。織り方や加工で性能は変わります。燃えにくさは、素材ではなく、防炎ラベル(品質表示マーク一覧)で確認します。

試験での問われ方

繊維製品の表示は、協会の審査基準で、インテリアエレメントの分野(分野5)の品質表示にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 繊維製品の表示(組成・取扱い)が、家庭用品品質表示法で決まっていることを答える
  • 洗濯表示の5つの基本記号(桶・三角・四角・アイロン・円)と、表す処理を結びつける
  • 天然繊維と化学繊維の分類を区別する

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 洗濯表示は、「推奨」ではなく上限(限度)を示すこと
  • 品質表示マーク(JIS、SG、防炎など)はマークの制度、繊維の組成・洗濯表示は法律で決まる表示であること
  • 防炎性能は、組成や洗濯表示ではなく、防炎ラベルで確認すること

独学では、記号の形を覚えるより、「桶=洗濯、三角=漂白、四角=乾燥、アイロン、円=クリーニング」と、5つの組み合わせを言葉で言えるようにしておくと、思い出しやすくなります。

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確認日と更新について

確認日:2026年11月1日。洗濯表示の規格(JIS L 0001)と、繊維製品品質表示規程は、改正されることがあります。年度ごとに、消費者庁と経済産業省の公表資料で確認してください。

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