プロンプトの書き方を調べていると、「Zero-Shot」「Few-Shot」という言葉に出会うことがあります。
英語で難しそうに見えますが、やっていることはシンプルです。「例を見せるか見せないか」の違いです。
この記事では、Zero-ShotとFew-Shotの意味と使い分けをやさしく説明します。
Zero-Shotは「例なしでお願いする」こと
Zero-Shot(ゼロショット)は、AIに具体例を一切見せずに指示を出す方法です。「ゼロ」は「例がゼロ」という意味です。
たとえば、次のようなプロンプトがZero-Shotです。
プロンプト:「次の文章がポジティブかネガティブかを判定してください。『今日の天気は最悪だった。』」
AIは例を見せてもらわなくても、学習済みの知識をもとに「ネガティブ」と判定できます。シンプルなタスクや、AIがすでによく理解している作業では、Zero-Shotで十分なことが多いです。
Few-Shotは「例を見せてからお願いする」こと
Few-Shot(フューショット)は、AIにいくつかの具体例を先に見せてから指示を出す方法です。「Few」は「いくつかの」という意味です。
プロンプト:
「次のルールで感情を判定してください。
例1:『最高の一日だった!』→ ポジティブ
例2:『電車が遅れてイライラした』→ ネガティブ
例3:『まあまあかな』→ ニュートラル
では判定してください:『思ったより楽しかった』」
例を見せることで、AIは「どんな基準で」「どんな形式で」答えればよいかを理解しやすくなります。
身近なたとえで理解する
料理に例えるとわかりやすいかもしれません。
- Zero-Shot=「カレーを作って」と言うだけ。相手は自分の知識で作る
- Few-Shot=「こんな感じのカレーがいいんだけど」と完成写真を2〜3枚見せてから頼む。相手はイメージに合わせて作ってくれる
写真(例)を見せたほうが、期待通りのものが出てきやすいですよね。
どちらを使えばよいのか
使い分けの目安は次の通りです。
Zero-Shotが向いている場面
- AIがすでによく理解しているタスク(翻訳、要約、一般的な質問など)
- 出力形式にこだわりがないとき
- 手軽にすばやく答えがほしいとき
Few-Shotが向いている場面
- 特定の形式やスタイルで出力してほしいとき
- AIがあまり得意でない分類や判定を頼むとき
- 「こんな感じで」と伝えたいときがあるとき
- 一貫したパターンで回答してほしいとき
One-Shotという言い方もある
例を1つだけ見せる場合は「One-Shot(ワンショット)」と呼ぶこともあります。Few-Shotは2〜5個程度の例を見せるのが一般的です。
例をたくさん見せれば見せるほど良いとは限りません。多すぎるとプロンプトが長くなりすぎて、かえってAIが混乱することもあります。2〜3個の例で十分な場合がほとんどです。
実際に試してみよう
まずはZero-Shotでお願いしてみて、思い通りの答えが返ってこなかったらFew-Shotに切り替える——これが実践的な使い方です。
難しく考える必要はありません。「例を見せたほうがAIに伝わりやすいかも」と思ったら、2〜3個の例をプロンプトに加えてみてください。
プロンプトの基本については「プロンプトとは何か」で、もっと実践的なテクニックは「AIにうまくお願いするコツ」で紹介しています。


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