乙4の総合練習問題35問|本番と同じ形式で実力チェック(全問解説つき)

資格試験

こんにちは、マナです。

ここは、乙4(危険物取扱者乙種第4類)の本番と同じ35問・同じ配分で力だめしできる総合練習問題のページです。法令15問、物理・化学10問、性質・消火10問。ぜんぶオリジナルの予想問題で、1問ずつ「なぜそうなるか」まで解説しています。

最初に言っておきたいことが一つ。乙4の合否は「全体で何点」ではなく、3科目それぞれ60%以上で決まります(法令9/15、物理化学6/10、性質消火6/10)。だから「得意科目で稼いで苦手をカバー」は通用しません。1科目でも40%台だと、ほかが満点でも不合格です。まずはどの科目も6割を割らないこと。これを意識しながら解いてみてください。

わたし自身は独学で勉強して、なんとか一発合格でしたが、満点には届きませんでした。範囲が広いので満点はかなり難しいです。満点を狙うより、確実に合格点。そのつもりで気楽にどうぞ。

このページの使い方

  1. まずは何も見ずに35問を解く(本番は2時間。時間を計るとさらに本番感覚に近づきます)。
  2. 答え合わせをしながら、間違えた問題の解説をじっくり読む
  3. 解説の最後にある学習記事へのリンクで、つまずいた単元に戻って復習する。

間違えた問題は、落ち込むところではなく「ここが伸びる」という目印です。むしろ得した場所だと思ってください。


第1章 法令(問1〜15)

正直に言うと、わたしが一番てこずったのは法令でした。物理や化学は学校で少し触れているけれど、法令は完全に未知の世界。だからこそ、理由とセットで覚えるのが近道です。丸暗記が必要なところは「ここは割り切って覚える」と正直に言いますね。

問1

消防法でいう「危険物」について、正しいものはどれか。

  1. 常温で気体のものも危険物に含まれる
  2. 危険物は消防法別表第一の品名欄に掲げる物品である
  3. すべての危険物は液体である
  4. 危険物は人体に有害なものすべてを指す
  5. 危険物は第1類から第8類に分類される
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正解:2

ひとことで言うと、危険物は「消防法の別表第一に載っているものだけ」です。

なぜか。消防法は「危険物」をふんわりした危なさで決めているのではなく、別表第一にリストアップされた品名で線引きしています。だから「なんとなく危なそう」ではなく「表に載っているか」で判断します。

ほかの選択肢を見てみましょう。1は×。危険物は固体または液体で、気体は含みません(高圧ガスは別の法律の世界)。3も×で、第4類は液体ですが、ほかの類には固体もあります。4は×。有害=危険物ではありません(毒物劇物は別の法律)。5も×で、危険物は第1類〜第6類の6分類です。

つまずきポイント:「危険物=危ないもの全部」と思うと足をすくわれます。消防法の世界の危険物は6類だけ、と枠を決めてしまいましょう。

→ くわしくは 危険物の基本を最初に整理する

問2

第4類危険物の性質として、正しいものはどれか。

  1. 可燃性の固体である
  2. 自然発火性または禁水性の物質である
  3. 引火性の液体である
  4. 酸化性の固体である
  5. 自己反応性の物質である
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正解:3

第4類は引火性液体。ガソリン、灯油、軽油、アルコール……どれも液体で、火を近づけると燃える仲間です。

なぜこの分類が大事かというと、乙4で扱えるのはこの第4類だけだからです。自分の資格の守備範囲を表す性質なので、ここは確実に。

ほかは別の類の性質です。1は第2類(可燃性固体)、2は第3類(自然発火性・禁水性)、4は第1類(酸化性固体)、5は第5類(自己反応性)。

覚え方:「ヨンは引火(よんはいんか)」と語呂で。4類=引火性液体、とセットにしておくと混乱しません。

第4類危険物の基本を整理する

問3

ガソリンの指定数量として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 50L 2. 100L 3. 200L 4. 400L 5. 1,000L
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正解:3(200L)

ガソリンは第1石油類の非水溶性で、指定数量は200Lです。

指定数量というのは「ここを超えると消防法のきびしい規制がかかる」という境目の量のこと。危ないものほど少ない量で規制がかかります。ガソリンは引火点がとても低くて危ないので、200Lと少なめです。

ひっかけの数字に注意。50Lは特殊引火物、400Lは水溶性の第1石油類やアルコール類、1,000Lは灯油・軽油です。「ガソリン=200」は最頻出なので、まずここを軸に覚えましょう。

覚え方:ガソリンスタンドのドラム缶をイメージ。「ガソリンは200(ニコニコ)」と語呂で。

指定数量をどう覚えるか

問4

灯油および軽油の指定数量として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 200L 2. 400L 3. 1,000L 4. 2,000L 5. 6,000L
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正解:3(1,000L)

灯油も軽油も第2石油類の非水溶性で、指定数量は1,000Lです。

ガソリン(200L)より数字が大きいのは、灯油・軽油のほうが引火点が高く、常温では火がつきにくい=少し安全だから。指定数量の大小は「危険さの順番」とつながっています。ここが分かると数字を丸暗記しなくて済みます。

ひっかけ:200Lはガソリン、2,000Lは重油(第3石油類)です。

覚え方:「灯油・軽油は仲よし1,000L」。同じ第2石油類でセット暗記。

指定数量をどう覚えるか

問5

アルコール類(メタノール、エタノール)の指定数量として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 100L 2. 200L 3. 400L 4. 1,000L 5. 2,000L
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正解:3(400L)

アルコール類の指定数量は400Lです。

アルコールは水に溶ける(水溶性)のが特徴。第1石油類の水溶性(アセトンなど)と同じ400Lです。水溶性のなかまは400L、とまとめると覚えやすいです。

ひっかけ:200Lはガソリン、1,000Lは灯油・軽油。

第4類危険物の分類を覚える

問6

ガソリン100Lと灯油500Lを同じ場所で貯蔵している。指定数量の倍数はいくらか。【要確認:法令数字】

  1. 0.6倍 2. 1.0倍 3. 1.5倍 4. 6.0倍 5. 600倍
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正解:2(1.0倍)

指定数量の倍数は、「貯蔵量 ÷ 指定数量」を物質ごとに出して、足し算します。リットルをそのまま足してはいけません。

計算してみましょう。ガソリンは100÷200=0.5。灯油は500÷1,000=0.5。合計で0.5+0.5=1.0倍です。

ひっかけの5(600倍)は、単純に量を足して600Lと数えてしまった人向けのワナ。必ず指定数量で割ってから足す——この順番が命です。倍数が1以上になると消防法の規制対象になります。

つまずきポイント:ここは計算問題なので、本番でも落ち着けば確実に点が取れる「おいしい問題」です。

指定数量をどう覚えるか

問7

製造所等に必要な保安距離について、誤っているものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 一般の住居までは10m以上
  2. 学校・病院までは30m以上
  3. 重要文化財までは50m以上
  4. 高圧ガス施設までは20m以上
  5. すべての対象物に対して一律50m以上
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正解:5(誤り)

保安距離は「対象物ごとに違う」のがポイントです。一律ではありません。

なぜ距離が違うのか。守るべき相手の重要度や、人の多さで変えるからです。たくさんの人がいる学校や病院は遠ざける(30m)、二度と取り返せない重要文化財はもっと遠ざける(50m)、ふつうの住居は10m……という考え方です。

整理すると、住居10m・学校病院30m・重要文化財50m・高圧ガス施設20m。だから5の「一律」は誤りです。

覚え方:「住(10)・学病(30)・文化財(50)」と数字を階段で。理由(人の多さ・大切さ)とセットなら忘れにくいです。

危険物施設の位置・構造・設備を整理する

問8

保有空地に関する説明として、正しいものはどれか。

  1. すべての危険物施設に一律3m必要である
  2. 指定数量の倍数や施設の区分に応じて必要な幅が決まる
  3. 保安距離と全く同じ意味である
  4. 建物の内部に確保する空間のことである
  5. 給油取扱所では必ず10m以上必要である
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正解:2

保有空地は、施設のまわりに確保する「何も置かない空地」のこと。消火活動や延焼防止のためのスペースです。

必要な幅は一律ではなく、指定数量の倍数や施設区分で変わります。量が多い・危ない施設ほど広く取ります。

ほかは×。1は一律ではない、3は保安距離(対象物までの距離)とは別物、4は「外側の空地」なので内部ではない、5の給油取扱所は保安距離も保有空地も不要(代わりに給油空地などの基準がある)です。

つまずきポイント:「保安距離(対象物までの距離)」と「保有空地(施設まわりの空きスペース)」は名前が似ていて混同しがち。距離は相手まで、空地は自分のまわり、と区別しましょう。

危険物施設の位置・構造・設備を整理する

問9

危険物取扱者免状について、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 取得した都道府県内でのみ有効である
  2. 5年ごとに更新が必要である
  3. 全国どこでも有効で、写真は10年ごとに書き換える
  4. 一度取得すれば書換えは一切不要である
  5. 有効期限は10年である
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正解:3

免状は全国共通で、引っ越しても使えます。有効期限そのものはありませんが、写真は10年ごとに書き換えが必要です(運転免許とは仕組みが違います)。

ほかは×。1の「都道府県内のみ」は誤り、2の「5年更新」も誤り、4は写真書換えがあるので×、5の「有効期限10年」も誤り(期限切れで失効はしない)。

覚え方:「免状は全国OK・顔写真だけ10年でリフレッシュ」。

危険物取扱者制度を整理する

問10

乙種第4類の免状を持つ人ができることとして、正しいものはどれか。

  1. すべての類の危険物を取り扱える
  2. 第4類危険物の取扱いと、その立会いができる
  3. 危険物保安監督者には絶対になれない
  4. 無資格者が第4類を扱うときの立会いはできない
  5. 甲種の業務をすべて代行できる
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正解:2

乙4を持っていると、第4類危険物の取扱いができ、さらに無資格者が第4類を扱うときの立会いもできます。

乙種は「取得した類だけ」が守備範囲。だから1の「すべての類」は×(それは甲種)。4は乙4の立会いの権利を否定しているので×。5の甲種代行も×です。3については、一定の実務経験などの条件を満たせば監督者になれる道があるため「絶対になれない」は言いすぎで×。

つまずきポイント:乙種=取った類のみ、甲種=全部。この線引きが制度問題の土台です。

危険物取扱者制度を整理する

問11

危険物の保安講習について、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 免状を持つ人は全員、毎年受講しなければならない
  2. 危険物の取扱作業に従事している人が受講対象である
  3. 一度受ければ二度と受ける必要はない
  4. 受講は従事を始めてから5年以内でよい
  5. 講習を受けないと免状が即日失効する
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正解:2

保安講習は、実際に危険物を取り扱う仕事に就いている人が対象です。免状を持っているだけで働いていない人には、受講義務はありません。

周期は、従事し始めてから1年以内に受け、そのあとは講習を受けた日以後の最初の4月1日から3年以内ごと。「持っているだけの全員が毎年」ではないので1は×、3・4も周期が違うので×、5の「即日失効」も言いすぎで×です。

つまずきポイント:「免状の書換え(写真10年)」と「保安講習(従事者・3年周期)」は別の話。混ぜないように。

危険物取扱者制度を整理する

問12

給油取扱所(ガソリンスタンド)に関する説明として、正しいものはどれか。

  1. 貯蔵所の一種である
  2. 保安距離と保有空地の両方が必要である
  3. 取扱所の一種で、保安距離・保有空地は不要だが給油空地などの基準がある
  4. 危険物取扱者がいなくても給油してよい
  5. 屋内には一切設置できない
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正解:3

ガソリンスタンドは、危険物を取り扱う施設なので「取扱所」のなかま(給油取扱所)です。保安距離・保有空地は不要ですが、代わりに給油空地などの専用の基準があります。

ほかは×。1は「貯蔵所」ではなく取扱所、2は不要なものを必要としているので×、4は給油の取扱いに資格者の関与が必要なので×、5は屋内給油取扱所もあるので×。

つまずきポイント:身近なガソリンスタンドを思い浮かべると、施設の問題はぐっと覚えやすくなります。わたしも第4類まわりは「スタンドの光景」で覚えました。

危険物施設の種類を整理する

問13

第4類危険物を貯蔵する場所の掲示板の注意事項として、正しいものはどれか。

  1. 「火気注意」 2. 「火気厳禁」 3. 「禁水」 4. 「衝撃注意」 5. 「可燃物接触注意」
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正解:2(火気厳禁)

第4類は引火性の液体なので、火の気はとにかく厳禁。掲示板は「火気厳禁」です。

なぜ「注意」ではなく「厳禁」なのか。ちょっと火を近づけただけで蒸気に引火するくらい危ないからです。言葉の強さも危険度に対応しています。

ひっかけの「火気注意」は第2類(可燃性固体)の一部など、「禁水」は水を嫌う物質向け。第4類=火気厳禁と直結させましょう。

危険物の基本を最初に整理する

問14

危険物の運搬と移送について、正しいものはどれか。

  1. 危険物を運搬するには必ず危険物取扱者が必要である
  2. 移送(移動タンク貯蔵所=タンクローリー)には資格者の乗車が必要である
  3. 運搬には容器や表示の基準は一切ない
  4. 移送は無資格でも自由に行える
  5. 運搬と移送は全く同じ意味である
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正解:2

ここは「運搬」と「移送」の区別がカギです。

移送はタンクローリーで運ぶこと。中身が大量で危ないので、資格者(その危険物を扱える免状を持つ人)の乗車が必要です。一方運搬は、容器に入れてトラック等で運ぶこと。こちらは資格は不要ですが、容器や積み方、表示の基準は守る必要があります。

だから1は×(運搬は資格不要)、3は×(基準はある)、4は×(移送は資格が要る)、5は×(別物)。

覚え方:「移送(タンクローリー)は人(資格者)が要る/運搬は箱のルールを守る」。

貯蔵・取扱い・運搬の基準を整理する

問15

危険物施設の定期点検や予防規程について、正しいものはどれか。

  1. すべての危険物施設に定期点検の義務がある
  2. 予防規程はすべての施設で作成義務がある
  3. 一定規模以上の施設に、定期点検や予防規程の義務がある
  4. 定期点検の記録は保存しなくてよい
  5. 予防規程は市町村長が作成する
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正解:3

定期点検も予防規程も、「一定規模以上の施設」に課される義務です。小さな施設まで一律ではありません。

予防規程は、その施設で働く人たちが守る「自分たちの安全ルール」。だから5の「市町村長が作る」は×で、事業者(所有者等)が定めて認可を受けるものです。1・2の「すべて」は言いすぎで×、4も記録保存が必要なので×。

つまずきポイント:法令は「すべて」「必ず」が出たら疑う、が鉄則。多くは規模や倍数で線引きされています。

危険物施設の種類を整理する


第2章 物理・化学(問16〜25)

物理・化学は、苦手意識を持つ人が多い分野です。でも実は、出るポイントが決まっていて範囲が広くないので、コスパよく点が取れます。わたしはここで稼ぎました。逆に、理科から長く離れている人にとっては、ここが最大の難所になることもあります。どちらにせよ、「火事が起きる理由」を理解するつもりで読むと頭に入りやすいです。

問16

燃焼が起こるために必要な3つの要素として、正しい組み合わせはどれか。

  1. 可燃物・酸素供給源・点火源
  2. 可燃物・水・点火源
  3. 酸素・水・熱
  4. 可燃物・窒素・点火源
  5. 酸素供給源・水・可燃物
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正解:1

燃焼の3要素は、可燃物・酸素供給源・点火源(熱源)。この3つがそろって初めて火が燃えます。

なぜ大事かというと、消火はこの3つのどれかを取り除くことだからです。要素を知ると、消火の理由までまるごと理解できます。

ひっかけは全部「水」を混ぜてあります。水は消火に使うイメージが強いですが、燃焼の3要素ではありません。ここで引っかからないように。

覚え方:「燃えるには 燃やすもの・空気・火だね」。

燃焼の仕組みを危険物とつなげて考える

問17

消火方法の分類として、適切でないものはどれか。

  1. 除去消火 2. 窒息消火 3. 冷却消火 4. 抑制(負触媒)消火 5. 加圧消火
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正解:5(加圧消火=そんな分類はない)

消火の基本は、除去・窒息・冷却の3つに、燃焼の連鎖を断ち切る抑制(負触媒)を加えた4つです。

それぞれ燃焼の3要素と対応しています。除去=可燃物を取り除く、窒息=酸素を断つ、冷却=熱を奪う、抑制=燃え広がる化学反応を止める。「加圧消火」という分類はありません。

つまずきポイント:消火は丸暗記ではなく、3要素の裏返しと理解すれば、問16とセットで一気に固まります。

消火の仕組みを危険物とつなげて考える

問18

引火点の説明として、正しいものはどれか。

  1. 火源がなくても自然に燃え出す最低温度
  2. 可燃性の蒸気が点火源によって燃え出すのに必要な最低の液温
  3. 液体が沸騰し始める温度
  4. 液体が凍る温度
  5. 燃え続けるのに必要な最高温度
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正解:2

引火点は、「火を近づけたら燃える状態」になる最低の液温です。

ポイントは「蒸気」。液体そのものではなく、液面から出てくる蒸気の量が、火種で燃えるのに足りるようになる温度が引火点です。引火点が低いほど、低い温度でも危ない=危険、ということになります。

ひっかけの1は次の問19「発火点」の説明。火源が要る=引火点、火源が要らない=発火点。この対比が頻出です。

熱の基礎を危険物とつなげて考える

問19

発火点の説明として、正しいものはどれか。

  1. 火源を近づけたときに燃え出す温度
  2. 火源がなくても、加熱だけで自ら燃え出す最低温度
  3. 蒸気が発生し始める温度
  4. 引火点と必ず同じ値になる
  5. 物質が溶け出す温度
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正解:2

発火点は、火種がなくても、温度が上がるだけでひとりでに燃え出す温度です。

問18の引火点との違いがすべて。引火点は「火を近づければ」、発火点は「火がなくても」。だから4の「必ず同じ値」は×で、ふつう発火点のほうが引火点よりずっと高いです(例:ガソリンは引火点−40℃以下に対し発火点は約300℃)。【要確認:法令数字】

覚え方:「引火は火がいる、発火は勝手に」。

熱の基礎を危険物とつなげて考える

問20

燃焼範囲(爆発範囲)の説明として、正しいものはどれか。

  1. 蒸気の濃度がいくらでも燃える
  2. 蒸気濃度が燃焼範囲の中にあるときだけ燃える
  3. 燃焼範囲の下限値が高いほど危険である
  4. 濃度が濃すぎても必ず燃える
  5. 燃焼範囲は温度に関係なく一定で危険度とは無関係
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正解:2

蒸気は、空気と混ざった濃度がちょうどよい範囲(燃焼範囲)にあるときだけ燃えます。薄すぎても濃すぎても燃えません。

危険度との関係も大事。下限値が低いほど、わずかに漏れただけで燃える=危険です。だから3の「下限が高いほど危険」は逆で×。1・4は「いくらでも/濃すぎても燃える」が誤り、5は危険度と無関係としている点が×。

つまずきポイント:「下限が低い=少しの蒸気で燃える=危ない」。ガソリンはこの下限が低くて危険、と結びつけましょう。

燃焼の仕組みを危険物とつなげて考える

問21

ガソリンの蒸気の性質として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 空気より軽く、上方に拡散して消える
  2. 空気より重く、低い場所にたまりやすい
  3. 空気と同じ重さで、その場にとどまらない
  4. 水に溶けて流れていく
  5. 蒸気は燃えない
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正解:2

ガソリンの蒸気は空気より重い(蒸気比重が大きい)ので、低い場所にたまりやすいです。

これは実務でも超重要な性質。床近くやくぼみ、側溝に蒸気がたまり、離れた火種に引火することがあります。だから換気は「低い場所」を意識します。

ひっかけの1は「軽くて上に逃げる」という逆のイメージ。第4類の蒸気は基本「空気より重い」と覚えてください。5の「燃えない」は論外で×。

覚え方:ガソリンスタンドで、こぼれた蒸気が地面近くにたまる様子をイメージ。「重い蒸気は足元に」。

密度・比重を危険物とつなげて考える

問22

第4類危険物の比重・水との関係について、正しいものはどれか。

  1. ほとんどが水より重く、水に沈む
  2. ほとんどが水より軽く、水に溶けにくい
  3. すべて水によく溶ける
  4. 水をかけると必ず安全に消火できる
  5. 水と同じ重さで必ず混ざる
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正解:2

第4類の多くは、水より軽く、水に溶けにくいです(アルコールなど一部の水溶性は例外)。

この性質が、消火の方法を決めます。水より軽くて溶けない油に水をかけると、油が水に浮いて燃えたまま広がってしまう。だから4の「水をかければ安全」は危険な誤りで×。第4類火災に棒状の水は基本NGです。

つまずきポイント:「軽い・溶けない」→「水で消すと広がる」→「だから泡や粉末」。この因果を一本の線でつなぐと、性質と消火が同時に覚えられます。

密度・比重を危険物とつなげて考える

問23

静電気と危険物火災の関係について、正しいものはどれか。

  1. 静電気は燃焼とは無関係である
  2. 静電気の放電火花が点火源になることがある
  3. 静電気は導体にしかたまらない
  4. 接地(アース)は静電気をためる効果がある
  5. 湿度が高いほど静電気はたまりやすい
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正解:2

静電気は、たまった電気が放電するときの火花が「点火源」になることがあります。給油や注入で液体が流れると静電気が発生しやすく、思わぬ引火事故につながります。

対策は、電気を逃がすこと。接地(アース)で静電気を地面に逃がし、ためないようにします。だから4は「ためる」が逆で×。1は無関係としていて×、3は不導体にもたまるので×、5は乾燥しているほどたまりやすいので×。

つまずきポイント:「静電気=点火源になりうる」「接地で逃がす」。この2点が問われやすいです。

静電気と危険物火災を整理する

問24

危険物が燃えるしくみについて、正しいものはどれか。

  1. 引火性液体は、液体そのものが直接燃える
  2. 液面から発生した蒸気が空気と混ざって燃える
  3. 蒸気は燃焼に関係しない
  4. 温度が上がっても蒸気の量は変わらない
  5. 液体は冷やすほど蒸気が増える
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正解:2

引火性液体が燃えるとき、燃えているのは液体そのものではなく、液面から立ちのぼった「蒸気」です。

だから、蒸気をいかに出させないかが火災予防のカギになります。温度が上がると蒸気は増える(5は逆で×)、蒸気は燃焼の主役(3は×)、液体が直接燃えるわけではない(1は×)。

覚え方:「燃えているのは湯気ならぬ“蒸気”」。液面ではなく蒸気が燃える、と意識すると引火点の意味も腑に落ちます。

状態変化を危険物とつなげて考える

問25

燃焼の化学的な説明として、正しいものはどれか。

  1. 燃焼とは熱と光を伴う酸化反応である
  2. 燃焼は還元反応である
  3. 燃焼では酸素は消費されない
  4. 燃焼は吸熱反応である
  5. 燃焼には酸化も還元も関係しない
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正解:1

燃焼は、熱と光を出しながら進む、はげしい酸化反応です。

酸素と結びつく(酸化する)ときに、たくさんの熱と光が出る——これが燃えるということ。だから2の「還元」は逆、3の「酸素を消費しない」も×、4の「吸熱」も逆(燃焼は発熱)、5も×。

つまずきポイント:「燃焼=酸化=発熱・発光」。化学の言葉でひとことで言えると、応用問題に強くなります。

化学の基礎を危険物とつなげて考える


第3章 性質・消火(問26〜35)

ここは乙4らしさが一番出る分野です。ガソリン・灯油・アルコール……具体的な物質の顔ぶれを覚えます。コツは、ガソリンスタンドや家庭の灯油タンクなど、実物を思い浮かべること。わたしはこのイメージで一気に覚えやすくなりました。

問26

第4類危険物に共通する性質として、誤っているものはどれか。

  1. 引火性の液体である
  2. 発生する蒸気は一般に空気より重い
  3. 多くは水に溶けず、水より軽い
  4. 静電気が発生しやすい
  5. すべて水で容易に消火できる
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正解:5(誤り)

第4類の共通性質は、引火性液体・蒸気は空気より重い・水に溶けにくく水より軽い・静電気が発生しやすい——です。

5だけが誤り。水より軽く溶けない第4類に水をかけると、燃えたまま油が広がるので、棒状注水は基本不適です。共通性質の問題では、この「水で消せる」というワナがよく混ざります。

覚え方:「引火・重い蒸気・水に浮く・静電気」の4点セット。“水でOK”が出たら疑う

第4類危険物の基本を整理する

問27

特殊引火物に該当するものとして、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. ガソリン 2. 灯油 3. ジエチルエーテル 4. 重油 5. エタノール
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正解:3(ジエチルエーテル)

特殊引火物は、第4類のなかでもとくに引火点が低く危険なグループ。ジエチルエーテルや二硫化炭素が代表で、指定数量は最小の50Lです。

ガソリンは第1石油類、灯油は第2石油類、重油は第3石油類、エタノールはアルコール類。いちばん危ない=特殊引火物=50Lという序列で覚えましょう。

つまずきポイント:物質名と石油類の対応は丸暗記が必要なところ。ここは割り切って、代表選手だけでも確実に。

第4類危険物の分類を覚える

問28

ガソリンの性質として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 引火点は40℃以上である
  2. 引火点は−40℃以下で、常温でも引火する危険が高い
  3. 蒸気は空気より軽い
  4. 水によく溶ける
  5. 不揮発性で蒸気は出ない
解答と解説を見る

正解:2

ガソリンの引火点は−40℃以下。つまり真冬の屋外でも、火を近づければ引火します。常温で非常に危険なのはこのためです。

ほかは×。1は灯油・軽油の引火点(40℃以上)と取り違え、3は「蒸気は空気より重い」が正しいので×、4は水に溶けにくいので×、5は揮発性が高い(蒸気がよく出る)ので×。

覚え方:「ガソリンはマイナスでも燃える」。数字(−40℃以下)と危険イメージをセットに。

第4類危険物の危険性を比べる

問29

アルコール類(水溶性)の火災の消火について、正しいものはどれか。

  1. ふつうの泡消火薬剤がそのまま有効である
  2. 水溶性のため、ふつうの泡は消えてしまい、耐アルコール泡を使う
  3. 水溶性なので大量の水だけで安全に消える
  4. 消火は不可能である
  5. 棒状の水が最も効果的である
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正解:2

アルコールは水に溶けるため、ふつうの泡(水でできた膜)が溶かされて消えてしまいます。そこで、アルコールに強い耐アルコール泡(水溶性液体用泡消火薬剤)を使います。

水溶性という性質が、消火薬剤の選び方を変える——ここが問われます。1は泡が消えるので×、3は油火災に大量注水は危険を伴い「安全に」とは言えず×、5の棒状注水も基本不適。

つまずきポイント:「水溶性のアルコール=耐アルコール泡」をセットで。

第4類危険物の消火方法を整理する

問30

灯油・軽油(第2石油類)の性質として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 引火点が−40℃以下で常温でも非常に引火しやすい
  2. 引火点は40℃以上で、常温では引火しにくいが加熱や霧状で危険になる
  3. 水より重く水に沈む
  4. 蒸気は発生しない
  5. ガソリンより引火点が低い
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正解:2

灯油・軽油の引火点は40℃以上。だから常温(20℃前後)ではすぐには引火しません。ただし、加熱されたり、霧状(噴霧)になったり、布にしみ込むと一気に危険になります。

ストーブの灯油がそのままでは火がつきにくいのに、霧吹き状や加熱では危ない——この体感とつながります。5の「ガソリンより引火点が低い」は逆で×(ガソリンのほうがずっと低い)。3も水より軽いので×。

つまずきポイント:「常温で引火しにくい=安全」と油断しないこと。条件しだいで危険が正解です。

第4類危険物の危険性を比べる

問31

重油(第3石油類)の性質として、正しいものはどれか。【要確認:法令数字】

  1. 引火点が低く、ガソリン並みに引火しやすい
  2. 引火点が高めで粘性があり、加熱されると危険性が増す
  3. 常温で激しく揮発する
  4. 水より軽く、必ず水に浮いて燃え広がらない
  5. 蒸気比重が空気より小さい
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正解:2

重油は引火点が高めで、どろっとした粘性のある液体。常温ではガソリンほど危険ではありませんが、加熱されると引火しやすくなり危険です。

1は「ガソリン並み」が誤り、3の「激しく揮発」も重油らしくない、4・5も第4類の一般性質や事実と食い違うため×。

つまずきポイント:石油類は番号が上がるほど引火点が高い(=常温では安全寄り)。ガソリン→灯油軽油→重油の順で“火がつきにくくなる”という流れで覚えましょう。

第4類危険物の分類を覚える

問32

第4石油類・動植物油類の性質として、正しいものはどれか。

  1. いずれも引火点が非常に低く危険である
  2. 動植物油類は、布などにしみ込むと自然発火することがある
  3. 第4石油類は常温で容易に引火する
  4. 動植物油類は燃えない
  5. いずれも水に沈む
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正解:2

動植物油類(アマニ油など)は、布や紙にしみ込んだ状態で空気にふれると、酸化熱がたまって自然発火することがあります。油のしみた布の放置が火事の原因になるのは、このためです。

第4石油類・動植物油類は引火点が高く、常温ではすぐに引火しません(1・3は×)。動植物油類も燃えます(4は×)。

つまずきポイント:「動植物油=しみ込み・酸化熱・自然発火」は頻出の引っかけどころ。理由(酸化熱がこもる)まで押さえると忘れません。

第4類危険物の事故例から学ぶ

問33

第4類危険物の火災に対する消火方法として、適切でないものはどれか。

  1. 泡消火 2. 粉末消火 3. 二酸化炭素消火 4. 棒状注水 5. ハロゲン化物消火
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正解:4(棒状注水)

第4類火災の基本は、酸素を断つ窒息消火(泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物)と、燃焼の連鎖を断つ抑制消火です。

棒状の水は不適。水より軽くて溶けない油に勢いよく水をかけると、油が水に浮いて燃えながら飛び散り、火災を広げてしまうからです。

つまずきポイント:「第4類に棒状注水はNG」は超頻出。問22・問26の性質(軽い・溶けない)と必ずセットで理解しましょう。

第4類危険物の消火方法を整理する

問34

第4類危険物の火災予防として、適切でないものはどれか。

  1. 蒸気がたまらないよう換気する
  2. 火気を近づけない(火気厳禁)
  3. 静電気対策として容器や設備を接地する
  4. 蒸気を外に出さないよう、できるだけ密閉して低所にためる
  5. みだりに詰め替えや漏えいをしない
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正解:4(不適切)

火災予防の基本は、蒸気をためない・火気を避ける・静電気を逃がすこと。

4だけが逆方向。蒸気を低所にためるのは、まさに引火の条件を整えてしまう危険行為です。第4類の蒸気は空気より重く低所にたまりやすいので、低い場所の換気が大切。「密閉して低所にためる」は予防になりません。

つまずきポイント:問21(蒸気は低所にたまる)と裏表。たまる場所を知る→だからそこを換気する、という流れで。

第4類危険物の火災予防を整理する

問35

給油作業中の静電気による事故を防ぐ方法として、適切でないものはどれか。

  1. 給油設備を接地(アース)する
  2. 流速を抑えてゆっくり注入する
  3. 乾燥した日は特に注意する
  4. 合成繊維の衣服で激しく動いて静電気を発生させる
  5. 容器は決められた金属容器などを使う
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正解:4(不適切)

静電気事故を防ぐには、電気を発生させない・ためない・逃がすのが基本。接地で逃がし、流速を抑えて発生を減らし、乾燥時は特に用心します。

4はその真逆で、合成繊維で激しく動けば静電気が発生し、放電火花が点火源になりかねません。やってはいけない行為なので「適切でないもの」として正解です。

つまずきポイント:最後は事故事例の問題。「静電気→放電火花→点火源」という因果(問23)を、現場の場面に当てはめれば解けます。

第4類危険物の事故例から学ぶ


解き終わったら

おつかれさまでした。各科目6割(法令9問・物理化学6問・性質消火6問)を超えていれば、合格ラインに乗っています。届かなかった科目があっても大丈夫。間違えた問題の解説リンクから、その単元に戻って読み直せば、次は確実に取れるようになります。

わたしの実感では、短期集中がいちばん効きます。だらだら長くやるより、1〜2週間ぎゅっと問題を回したほうが、知識が「使える形」に変わります。このページを何度かくり返して、自分の弱点を消していってください。

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それでは、合格に向けて一歩ずつ。マナでした。

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