カーペットは、どう作るか(製法)、毛足の形(パイルの形状)、何でできているか(素材)の3つに分けると、違いを整理しやすくなります。この記事では、3つの区別のしかたと、それぞれの特徴をまとめます(確認日:2026年11月1日)。
このテーマのまとめ:床と壁を整理する
製法:織る・刺す・絡める
製法は、基布(土台の布)にパイルをどうつけるかで分けます。パイルとは、表面に立っている毛足(糸)のことです。
| 製法 | 作り方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 織りカーペット(織じゅうたん) | 経糸と緯糸を組み合わせて織る。基布とパイルを織りながら一体にする | 密度が高く、耐久性にすぐれるとされる。柄の表現力が高い |
| タフテッドカーペット(刺しゅうカーペット) | ミシンの針のような機械で、基布にパイル糸を刺し込む。裏面を接着剤などで固定して、抜けを防ぐ | 生産しやすく、価格が手ごろなものが多い。現在の主流とされる |
| ニードルパンチカーペット | 繊維を重ね、とげのある針で突いて、フェルトのように絡ませる | フェルト状に仕上がる |
| 接着カーペット | 接着剤で固定する | ― |
織りカーペットの種類
織りカーペットには、代表的な種類が2つあります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ウィルトン | 18世紀に、イギリスのウィルトン市で作られた機械織りのカーペット。基布とパイルを同時に織る。密度が高く、耐久性にすぐれる |
| アキスミンスター | イギリスのアキスミンスター地方で発展した機械織りのカーペット。多くの色の糸を使って、多色の柄を表現できる。カットパイルのみで表現する |
要するに、色柄の自由度が高いのはアキスミンスター、密度と耐久性が特徴なのはウィルトン、と覚えておきましょう。手織りの絨毯(段通など)は、パイルを1本ずつ結びつけて作る、手作業の織りカーペットです。
製法の覚え方
| 製法 | キーワード |
|---|---|
| 織り | 糸を織る。密度が高い。ウィルトン、アキスミンスター |
| タフテッド | 基布に糸を刺す。生産しやすい。主流 |
| ニードルパンチ | 繊維を針で絡める。フェルト状 |
| 接着 | 接着剤で固定する |
パイルの形状
パイルの形状は、切ってあるか、輪になっているかで分けます。
※図は考え方を示す模式図です。
| 形状 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| カットパイル | パイルの先端を切りそろえる | やわらかい手触り。弾力と耐久性は、ループパイルより低いとされる |
| ループパイル | パイルの先端を輪の形にする | 耐久性と歩行性にすぐれるとされる。ごみが入りにくい |
| カット&ループパイル | カットとループを組み合わせる | 立体的な柄や、複雑なデザインを表現しやすい |
カットパイルの種類には、プラッシュ(最も一般的)、サキソニー、シャギー(毛足が長いもの)などがあります。ループパイルには、高さをそろえたレベルループと、高低差をつけたマルチレベルループがあります。
取り違えやすい点
- 「ループは切っていない」「カットは切ってある」と、名前の意味で区別する
- 耐久性は、ループのほうが高く、手触りのやわらかさは、カットのほうが上
- カット&ループは、「両方を組み合わせた」もの
素材:天然繊維と化学繊維
カーペットの素材は、天然繊維と化学繊維(合成繊維など)に分けます。
| 素材 | 分類 | 特徴 |
|---|---|---|
| ウール(羊毛) | 天然繊維 | 弾力性にすぐれ、保温性・調湿性がある。汚れがつきにくく、落ちやすいとされる。住宅用に適している |
| ナイロン | 合成繊維 | 摩耗に強く、へたりにくい。汚れは落ちにくく、黒ずみやすいので、防汚加工をした製品もある |
このほか、綿・麻・絹などの天然繊維や、レーヨン、ポリプロピレンなどの化学繊維も使われます。
素材の性能は、糸の太さ、パイルの形、加工の有無で変わります。表は「一般的な傾向」として使い、実際の製品の性能は、メーカーの仕様で確認しましょう。
試験での問われ方
カーペットは、協会の審査基準で、インテリアエレメント分野(分野5)の「カーペット」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。
- 製法(織り、タフテッド、ニードルパンチ)と、作り方・特徴を結びつける
- ウィルトンとアキスミンスターなど、織りカーペットの種類を区別する
- カット、ループ、カット&ループを、形から区別する
- ウールとナイロンなど、素材の特徴を答える
取り違えやすい点は、次のとおりです。
- タフテッドを「織る」製法と覚えてしまう(基布に刺す製法です)
- アキスミンスターとウィルトンの特徴の入れ替え(多色の柄はアキスミンスター、密度と耐久性はウィルトン)
- カットとループの、手触りと耐久性の入れ替え
- ナイロンとウールの、汚れやすさの入れ替え
独学では、用語を暗記しがちですが、「織る」「刺す」「絡める」「固定する」と、動詞で覚えると、製法の区別がつきやすくなります。
次に読む
- 床と壁の練習問題:このテーマの問題で、理解を確認します。
- フローリング・畳・床タイルの種類:床材のうち、カーペット以外の種類を整理します。
- 繊維製品の表示:繊維製品に表示される内容の見方を確認します。


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