このページは、日本酒検定3級「酵母」分野(全12問)の無料模擬試験です。酵母の働きや種類について、本番と同じ四肢択一形式で確認できます。
「酵母」分野で問われること
酵母は、糖分をアルコールと炭酸ガスに変えるアルコール発酵の主役であり、同時に日本酒の香りを生み出す存在です。出題では、日本醸造協会が頒布する協会酵母(協会7号、9号、1801号など)の特徴や、吟醸香のもとになる成分(カプロン酸エチルや酢酸イソアミルなど)が問われます。どの酵母がどんな香味の傾向を持つか、発酵で何が生成されるかといった基本を押さえる分野です。
勉強のポイント
まず「酵母は糖をアルコールと炭酸ガスに変える」という発酵の基本式を確実に。そのうえで、代表的な協会酵母の番号と香りの特徴をひもづけて覚えましょう。吟醸香は成分名(カプロン酸エチル=りんご様、酢酸イソアミル=バナナ様)とイメージをセットにすると記憶に残りやすくなります。問題数は少なめですが、造り方・酒母分野と関連が深いので一緒に学ぶと効率的です。
協会酵母の番号と香りを対応させる
この分野の出題は、番号と香りの傾向がひもづいているかどうかに集中します。先に対応を確認してから問題に進んでください。
| 酵母 | 香りの傾向 | よく使われる場面 |
|---|---|---|
| 協会701号 | 穏やかで控えめ | 発酵力が強く、安定した酒質。本醸造酒や普通酒に |
| 協会901号 | 華やかな吟醸香 | 吟醸酒に広く使われる定番 |
| 協会1801号 | リンゴや洋梨のような華やかさ | 香りを高く出す。鑑評会出品酒や吟醸酒に |
番号が大きくなるほど香りが華やかになる、という並びで覚えると忘れにくくなります。また、吟醸香の正体であるカプロン酸エチル(リンゴ様)と酢酸イソアミル(バナナ様)は、どちらも酵母が発酵中に造り出す成分です。米や麹に由来するものではありません。
答え合わせと解説(全12問)
ここから下は答えです。先に問題を解いてから読んでください。
間違えた問題は、正解を覚えるだけで終わらせず、なぜ他の選択肢が違うのかまで確認しておくと、本番で似た問われ方をされたときに迷いません。
Q1 酵母の役割
正解は「麹が造った糖をアルコールと炭酸ガスに変える」。糖化は麹菌、発酵は酵母。この役割分担が日本酒造りの土台です。
Q2 アルコール発酵のしくみ
正解は「酵母が糖分をエネルギー源として分解し、その結果アルコールと炭酸ガスが生成される」。酵母にとってアルコールは生きるための副産物です。空気中の酸素を取り込むわけでも、麹菌を食べるわけでもありません。
Q3 酵母の影響として誤っているもの
誤っているのは「精米歩合の決定」。精米歩合は人が精米機で決める数値で、微生物とは無関係です。酵母が関わるのはアルコール、香り、酸の生成までになります。
Q4 協会酵母とは
正解は「日本醸造協会が全国の酒蔵へ向けて頒布している優良な酵母」。優秀な蔵から分離した酵母を選抜し、誰でも使えるように配っているものです。蔵が独自に持つ酵母は蔵付き酵母と呼ばれます。
Q5 協会酵母を使う目的
正解は「発酵が穏やかで、安定した品質の酒造りを実現するため」。素性のわかった酵母を使うことで、毎年同じ品質に近づけられます。個性を狙うためではない点に注意してください。
Q6 吟醸香とは
正解は「主に酵母が発酵中に生成する、果物や花のような香り」。酒米に由来するのでも、熟成で生まれるのでもありません。あくまで発酵中に酵母が造る成分です。
Q7 華やかな香りを高く出す酵母
正解は「協会1801号」。リンゴや洋梨にたとえられる香りを強く出すため、吟醸酒や鑑評会の出品酒でよく使われます。
Q8 701号と901号の比較
正解は「701号は香りが穏やかで、901号は華やかな吟醸香を出す」。上の表のとおり、番号が大きいほど香りが華やかになる並びです。
Q9 協会701号の特徴
正解は「穏やかな香りで、発酵力が強く、安定した酒質になりやすい」。香りで勝負するのではなく、安定して造れることが持ち味の酵母です。
Q10 酵母に関する記述として誤っているもの
誤っているのは「日本酒造りに使われる酵母は、すべて同じ種類である」。協会酵母だけでも番号ごとに性質が違い、さらに蔵付き酵母や各県が開発した酵母もあります。
Q11 キレの良い本醸造酒に選ばれる酵母
正解は「協会701号」。香りを立てるのではなく、穏やかで飲み飽きない酒を狙う場面です。Q9の特徴がそのまま答えになっています。
Q12 香り成分を生成する微生物
正解は「酵母」。カプロン酸エチルも酢酸イソアミルも、酵母が発酵中に造る成分です。Q6と同じことを、成分名を出して問い直した形になります。
酵母は問題数こそ少ない分野ですが、番号と香りの対応さえ押さえれば確実に取れます。造り方・酒母の分野とも関係が深いので、あわせて学ぶと理解が早く進みます。
