カーテンの生地は、仕上がり幅×ヒダ倍率で必要な幅を出し、生地幅で割って巾数(生地を並べる枚数)を決め、裁ち切り丈×巾数で量を求めます。この記事では、寸法の決め方から計算例まで、手順で整理します(確認日:2026年11月1日)。
このテーマのまとめ:窓まわり製品を整理する
仕上がり寸法の決め方
生地の計算は、まず「できあがりの大きさ(仕上がり寸法)」を決めるところから始まります。
仕上がり幅
カーテンレールの長さ(機能レールは、両端の固定ランナーの間)を測り、3〜5%ほど余裕を足します。レールの長さの約1.03〜1.05倍が、一般的な仕上がり幅の目安です。
両開きの場合は、仕上がり幅を2枚に分けます。幅190cmなら、1枚あたり95cmです。
仕上がり丈
丈は、窓の種類で考え方が変わります。
| 窓の種類 | 測る場所 | 仕上がり丈の考え方(目安) |
|---|---|---|
| 掃き出し窓 | ランナーの下から床まで | 1〜2cm短くする。床につかないようにする |
| 腰窓 | ランナーの下から窓枠の下端まで | 10〜20cmほど長くする(15cm前後が一般的)。窓の下から光が漏れるのを防ぐ |
| 出窓 | レールが室内側(まっすぐ)なら腰窓、窓枠に沿うなら掃き出し窓の考え方 | 窓台より1cmほど短い例がある |
数値は、いずれも目安(採寸のコツ)です。法令や規格の数値ではありません。
フックの種類で丈が変わる
カーテンは、フックでランナーに吊るします。フックには、レールが見えるAフックと、レールを隠すBフックがあります。Bフックはレールを隠す分、フックの付く位置が変わります。同じ「指定丈」でも、Aフックの場合とBフックの場合では、必要な布の丈(フックの種類による加算)が変わるので、丈の計算は、フックの種類を決めてから行います。具体的な加算の寸法は、製品の案内で確認してください。
ヒダ倍率と必要幅
ひだをとるカーテンは、仕上がり幅より広い生地が必要です。必要な生地の幅=仕上がり幅×ヒダ倍率で求めます。
| ひだ | ヒダ倍率の目安 | 呼び方の例 |
|---|---|---|
| フラット | 約1.1〜1.3倍 | ひだをとらない |
| 2つ山 | 約1.5倍〜2倍 | 「1.5倍ヒダ」と呼ぶ店がある |
| 3つ山 | 約2倍〜2.5倍 | 「2倍ヒダ」と呼ぶ店がある |
| ギャザー | 約2.5〜3倍 | ― |
倍率は、目安です。メーカーや仕様によって異なります。くわしい種類は、カーテンのスタイル一覧で確認できます。
P1の記事では窓幅に対する倍率の目安として書いていますが、実際の計算では、レール長に余裕を足した仕上がり幅にかけます。
生地幅と巾数
生地は、反物の幅が決まっています。必要な生地の幅を、反物の幅で割って、小数点以下を切り上げた数が巾数(何枚分の生地を並べるか)です。
- 縦使い:反物を縦に使い、横につないで幅をつくる
- 横使い:反物を横に使う。つなぎ目がない。生地幅より高いカーテンは作れない
巾数は、必ず切り上げます。たとえば、必要な幅が300.5cm、生地幅が150cmなら、割り算は約2.003なので、3巾です。わずか0.5cmの不足でも、1巾足すことになり、余りが大きくても生地代は同じになります。
生地量の計算例(手順つき)
※図は計算の考え方を示す模式図です。数値は例題用の仮の値です。
例題の条件
- 掃き出し窓。カーテンレール(機能レール)の長さ:180cm
- ランナーの下から床までの長さ:200cm
- 両開きの2枚、3つ山(ヒダ倍率2倍)、無地
- 生地幅:150cm(縦使い。例題用の仮の値)
手順
| 手順 | 求めるもの | 計算 | 結果 |
|---|---|---|---|
| ① | 仕上がり幅(全体) | 180cm×1.05 | 189cm |
| ② | 仕上がり丈 | 200cm−2cm | 198cm |
| ③ | 1枚の仕上がり幅 | 189cm÷2枚 | 94.5cm |
| ④ | 1枚に必要な生地の幅 | 94.5cm×2(ヒダ倍率) | 189cm |
| ⑤ | 1枚の巾数 | 189cm÷150cm=1.26 → 切り上げ | 2巾 |
| ⑥ | 全体の巾数 | 2巾×2枚 | 4巾 |
| ⑦ | 裁ち切り丈 | 198cm+縫い代40cm | 238cm |
| ⑧ | 必要な生地量(要尺) | 238cm×4巾=952cm | 約9.5m |
計算のポイント
縫い代(裁ち切り丈に足す長さ)は、天(上)の折り返しと、裾(下)の折り返しの分です。目安として、35〜40cm前後が使われます。例題は40cmで計算しました。
柄物のときは、縦のリピートを考えます。柄がくり返される縦の長さ(タテリピート)で、裁ち切り丈を切り上げます。たとえば、リピートが60cmなら、(198+40)÷60=3.97 → 4なので、裁ち切り丈は60cm×4=240cmです。柄を合わせないと、つなぎ目で柄がずれます。
横使いの生地は、幅の方向の巾数の計算が要りません。両脇の始末の分を足します。
試験での問われ方
カーテンの計算は、手順の順序と、数値の性質を結びつける形で知識を使います。
- 必要な幅は、「仕上がり幅×ヒダ倍率」で求める
- 巾数は、小数点以下を切り上げる
- 掃き出し窓は丈を短く、腰窓は丈を長く、調整する
取り違えやすい点は、次のとおりです。
- 掃き出し窓(短くする)と腰窓(長くする)の入れ替え
- ヒダ倍率を、仕上がり幅ではなく窓幅やレール長にかけてしまうこと(仕上がり幅は、レール長より余裕を足した値)
- 巾数を、四捨五入してしまうこと(切り上げが正しい)
- 両開きで、1枚ごとに切り上げるか、全体で切り上げるかの混同(資料により計算の単位が違うので、問題文の条件で確認する)
独学では、「幅は倍率、丈は縫い代」と、方向ごとに分けて覚えると、混同しにくくなります。
次に読む
- 窓まわり製品の練習問題:このテーマの問題で、理解を確認します。
- カーテンのスタイル一覧:ひだの種類と、ヒダ倍率の目安を確認します。


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