木造の工法は、木造軸組工法(在来工法)と枠組壁工法(ツーバイフォー)の違いを、「何で建物を支えるか」で覚えると整理しやすくなります。この記事では、2つの比較表、軸組の部材の名称、リフォームでの制約をまとめます(確認日:2026年11月1日)。
このテーマのまとめ:構造・構法を整理する
2つの工法を比べる
| 項目 | 木造軸組工法(在来工法) | 枠組壁工法(ツーバイフォー) |
|---|---|---|
| 建物の支え方 | 柱と梁で骨組みをつくって支える | 木の枠に構造用合板を打ち付けた壁・床・屋根の「面」で支える箱型 |
| 補強のしかた | 筋かい、構造用合板、金物で補強する | 面そのものが力を受ける |
| 名前の由来・別名 | 「在来工法」「在来軸組工法」とも呼ぶ | 主な部材に2インチ×4インチ規格の製材を使うことから |
| 開口部・間取り | 壁の中の柱や筋かいの位置に気をつける | 開口部の大きさや位置、間取りに制限があり、大規模なリフォームが難しいとされる |
枠組壁工法は、日本では1974年に技術基準が告示されて、一般に使える工法になりました。
2×4の「204」は何の寸法か
枠組壁工法の製材には、「204」「206」のような寸法型式の呼び名があります。204の断面は、38mm×89mmです。名前の「2×4(2インチ×4インチ)」より小さいのは、乾燥・加工したあとの実寸だからです。
※数値の性質:枠組壁工法で使う製材の、寸法型式ごとの断面寸法(規格上の寸法)です。
軸組の部材の名称
軸組工法の骨組みには、次のような部材があります。名前と位置を結びつけておきましょう。
※図は、部材の名前と位置を示す模式図です。実際の住宅の骨組みとは、寸法や数が異なります。
| 部材 | 位置・はたらき |
|---|---|
| 土台 | 基礎の上に載る水平材。建物の荷重を基礎に伝える。アンカーボルトで基礎と緊結する |
| 柱 | 垂直に立つ主な材。通し柱は土台から軒桁まで1本で通った柱、管柱は各階ごとに区切られた柱 |
| 間柱 | 柱と柱の間に入れる、柱より小さい断面の材。主に壁の下地になる |
| 筋かい | 柱や水平材の間に斜めに入れる材。地震や風などの水平方向の力に対する、軸組の抵抗力を高める |
| 胴差 | 2階建てで、柱の頭どうしを横に渡す水平材。2階の床の骨組みを受ける |
| 桁・梁 | 柱の上などに架ける水平材。屋根や床の荷重を柱へ伝える |
柱と柱、柱と梁などの接合部を仕口、部材を継ぎ足す部分を継手と呼びます。接合部は、筋かいプレートやホールダウン金物などの金物で補強します。
リフォームでの制約
間取りを変えるときは、工法によって、気をつける点が違います。
| 工法 | 気をつける点 |
|---|---|
| 軸組工法 | 撤去したい壁に、柱や筋かいが入っていないかを確認する。筋かいは、水平方向の力に抵抗する大切な部材 |
| 枠組壁工法 | 壁が建物を支える構造なので、壁を取り払う、開口部を広げる間取り変更が難しい |
どちらも、実際に壁を撤去できるかは、構造を確認して判断する必要があります。既存住宅の確認のしかたは、既存住宅の調査ポイントで整理しています。
試験での問われ方
木造の工法は、協会の審査基準で、一次試験の分野6「構造・構法と仕上げ」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。
- 軸組工法と枠組壁工法を、「支え方」の違いで区別する
- 部材の名前(土台・柱・筋かい・間柱・胴差など)と、位置・はたらきを結びつける
- 工法の名前と、別名(在来工法)を結びつける
取り違えやすい点は、次のとおりです。
- 「柱と梁で支える」のが軸組、「壁・床・屋根の面で支える」のが枠組壁工法。入れ替えない
- 筋かい(斜めに入れて水平方向の力に抵抗する)と間柱(壁の下地になる)の違い
- 通し柱(土台から軒桁まで通る)と管柱(各階で区切られる)の違い
- ラーメン構造は、木造の工法の名前ではなく、柱と梁を剛接合する構造形式(RC造・S造・SRC造の違い)
独学では、部材の名前を丸暗記しがちですが、図と一緒に、位置とはたらきで覚えると、思い出しやすくなります。
次に読む
- 構造・構法の練習問題:このテーマの問題で、理解を確認します。
- RC造・S造・SRC造の違い:木造以外の主な構造を整理します。
- 既存住宅の調査ポイント:リフォームの前に、構造をどう確認するかを整理します。


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