造作材は、壁・床・天井・開口部まわりを仕上げる部材で、建具は、開け閉めできる戸や窓のことです。この記事では、造作材の名称と位置、建具の開閉方式、サッシの種類を整理します(確認日:2026年11月1日)。
このテーマのまとめ:構造・構法を整理する
造作材の名称と位置
※図は、名称と位置を示す模式図です。実際の寸法・形とは異なります。
| 造作材 | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| 廻り縁(回り縁) | 壁と天井の境 | 壁と天井のつなぎ目を覆い、仕上がりを整える。木造では、構造の動きで生じる隙間を隠す |
| 幅木(巾木) | 壁と床の境 | 壁と床のつなぎ目を覆い、施工でできる隙間を隠す。掃除機などがぶつかったときに、壁を守る |
| 見切り縁(見切り材) | 仕上げ材が変わる境目 | 異なる仕上げ材の接合部を整えて、きれいに見せる |
| 敷居 | 開口部の下 | 引き戸などを滑らせる溝やレールがある、横木 |
| 鴨居 | 開口部の上 | 敷居と対になる横木。引き戸をはめる溝がある(溝のない「無目」もある) |
幅木や廻り縁を省く、壁と同じ色にする、高さを抑えるなど、デザインの工夫もあります。ただし、幅木を省くと、掃除のときに壁を傷めたり、床のワックスが壁に染みたりすることがあります。
建具の種類
建具は、開閉方式で分けます。
| 種類 | 内容 | 必要なスペース |
|---|---|---|
| 開き戸 | 丁番(蝶番)を軸に、回転して開く。片開き・両開き・親子ドアなど | 扉の前後に、開閉のスペースが必要。内開き・外開き、吊元の左右も考える |
| 引き戸 | 敷居・鴨居やレールの上を、横にスライドして開く。片引き・引き込み・引き違い・引き分けなど | 前後の開閉スペースは不要。戸を引く壁面が必要かは、種類で違う(片引きは戸を引く壁面が必要、引き込みは戸を壁の中へ引き込む。引き違い・引き分けは、開口の幅の全部を同時には開けられない) |
| 折れ戸 | 丁番でつなげた扉を、折りたたんで開く | 開き戸より少ないスペースですむ。トイレや洗面室、収納の扉などに使う |
開き戸は、洋室で多く使われてきました。引き戸は、かつて和室で多く使われました。
サッシの種類
サッシは、窓などの枠のことで、開閉形式と材質で分けます。
開閉形式
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 引違い | 左右に引いて開く。左右どちらからも開けられる |
| 片引き・引分け | 片引きは一方だけが動く。引分けは、中央から左右に開く |
| 上げ下げ | 2枚の障子が上下に動く |
| すべり出し | 障子の下端を外に押し出して開く。たてすべり出しは、縦の軸に沿って開く |
| 開き窓 | 丁番を軸に開閉する。外開き・内開きがある |
| 内倒し・外倒し | 下を軸に、室内側・室外側へ倒して開く |
| FIX(はめ殺し) | 開閉しない窓。主に採光のためのもの |
材質
| 材質 | 特徴 |
|---|---|
| アルミ | 強度が高く、軽い。熱を伝えやすく、断熱性はやや劣る |
| 樹脂 | 熱を伝えにくく、断熱性に優れる |
| 木 | 質感や風合いがよい。腐食や塗装の劣化など、耐久性はやや劣る |
| 複合(アルミ樹脂複合など) | 室外側と室内側で、異なる材質を組み合わせる |
試験での問われ方
造作材と建具は、協会の審査基準で、一次試験の分野6「構造・構法と仕上げ」と、分野5「インテリアエレメント・関連エレメント」(造作部品)にまたがる内容です。このテーマは、次のような形で知識を使います。
- 造作材の名前(幅木・廻り縁・敷居・鴨居など)と、位置・役割を結びつける
- 建具の種類(開き戸・引き戸・折れ戸)を、開閉のしかたと必要なスペースで区別する
- サッシの開閉形式と材質を、特徴から選ぶ
取り違えやすい点は、次のとおりです。
- 幅木は壁と床の境、廻り縁は壁と天井の境。入れ替えない
- 敷居は開口部の下、鴨居は開口部の上
- 引き戸は前後の開閉スペースが不要(戸を引く壁面が必要かは、片引き・引き込みなど種類で違う)、開き戸は前後のスペースが必要
- アルミは強度が高いが熱を伝えやすく、樹脂は熱を伝えにくい
独学では、「下は敷居、上は鴨居」「床は幅木、天井は廻り縁」と、位置とセットで覚えると、入れ替わりにくくなります。
次に読む
- 構造・構法の練習問題:このテーマの問題で、理解を確認します。
- 製図記号の一覧:建具などを図面でどう表すかを整理します。
- 床・壁・天井の構法:骨組みの内側の構法を整理します。


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