インテリアの製図・表現技法は、図面の種類・製図記号・パース(CAD)の3テーマで整理すると、全体像がつかめます。このページでは、3つの要点、覚える順番、二次試験の製図との関係、確認問題3問をまとめました。迷ったら、このページに戻ってきてくださいね。
分野の入口:製図・表現と法規でまず押さえること
製図・表現技法の3テーマを比べてみよう
まずは、3つのテーマを表で比べます。
| テーマ | 何を整理するか | 試験での使い方 |
|---|---|---|
| 製図記号 | 建具の平面記号、線の種類、略号、尺度。図面を読むための記号 | 記号の意味を読み取る |
| 図面の種類 | 平面図、立面図、断面図、矩計図、展開図、天井伏図、仕上表などの役割 | 図面の名前と、表している内容を結びつける |
| パース・CAD | 一点・二点・三点透視、アイソメ図、CADとレンダリング | 消失点の数やアイソメ図との違いを区別する |
この3つは、「記号を読む」「図面を使い分ける」「立体で見せる」という流れでつながっています。
図面の種類・記号・パースの要点
製図記号の要点
- 平面図では、建具を開き方がわかる記号で表す。吊元(ヒンジの側)と、開く向きを確認する
- 平面図の記号からは、扉や窓の高さは読み取れない。高さは、立面図や展開図とあわせて確認する
- 線は、太さと形で意味が変わる(太い実線=外形線、細い破線=かくれ線、細い一点鎖線=中心線など)
- 尺度は、図面上の長さと、実際の長さの比
図面の種類の要点
| 図面 | 何を表すか |
|---|---|
| 平面図 | 上から見た間取り。壁や建具の位置 |
| 立面図 | 建物の外側の壁面。高さと幅 |
| 展開図 | 部屋の内側の壁面。高さ方向の寸法、建具、造作家具 |
| 矩計図 | 外壁などの垂直断面。各部の高さと納まり |
パース・CADの要点
- 一点・二点・三点透視は、消失点の数で区別する(1つ、2つ、3つ)
- アイソメ図は、消失点がなく、3つの軸の間が120°。遠近法を使わない
- レンダリングは、3Dモデルのデータを演算して、画像にする処理
覚える順番はこの3ステップ
| 順番 | テーマ | この順番にする理由 |
|---|---|---|
| 1 | 製図記号 | 図面を読むための共通の決まりごと。先に知っておくと、あとの図面が読みやすい |
| 2 | 図面の種類 | 記号を使って、何をどの向きから表すかを整理する。平面図と展開図の関係をつかむ |
| 3 | パース・CAD | 図面を立体で見せる方法。図面の種類を理解してから学ぶと、違いがつかめる |
各テーマの記事への案内
詳しい説明は、テーマごとの記事にまとめています。
| テーマ | 記事 | ひとこと紹介 |
|---|---|---|
| 製図記号 | 製図記号の一覧 | 建具の平面記号、線の種類、略号、尺度、設備・電気記号の規格名 |
| 図面の種類 | 平面図・展開図・矩計図の違い | 図面ごとの役割、同じ部屋の平面図と展開図、読み方のコツ |
| パース・CAD | パースの種類|一点・二点・三点透視とアイソメ・CAD | 消失点の数、アイソメ図、CADとレンダリング |
二次試験の製図との関係
製図・表現の知識は、一次試験だけでなく、二次試験のプレゼンテーションにもつながります。二次試験で求められる図面は、年度によって変わります。年度ごとの解答形式は、二次試験の全体像で確認してください。
協会が公開している解説では、平面図に、家具や建具の開閉記号を必ず記入することが、留意点に挙げられています。描く手順は、平面図・立・断面図・パースの描き方で扱います。
試験での問われ方のポイント
製図・表現技法で、特に取り違えやすいのは次の3つです。
- 図面の見分け:立面図(建物の外側)と展開図(部屋の内側)、断面図と矩計図
- 平面図でわかること:位置や配置はわかるが、高さはわからない
- パースの区別:一点・二点・三点透視は消失点の数で、アイソメ図は遠近法を使わない
次に読む
- 製図記号の一覧:まず、図面を読むための記号と、線の種類から始めましょう。
- 平面図・立・断面図・パースの描き方:二次試験の製図で使う、図面を描く手順です。
確認問題3問
学んだ内容を、3問で確かめてみましょう。答えは折りたたんであります。
問1(図面の種類)
部屋の壁面を内側から見た形で表し、窓、建具、造作家具の高さ方向の寸法を、主に記入する図面は、どれでしょう。
- ① 立面図
- ② 矩計図
- ③ 展開図
- ④ 配置図
答えと解説
正解:③
正解の理由:展開図は、部屋を、東西南北の各方向(壁面の内側)から見た図です。平面図では高さを表しにくいため、高さ方向の寸法は、主に展開図に記入します。
他の選択肢が違う理由
- ①:立面図は、建物を外側から見た図で、外壁の仕上げや窓の位置を示します。取り違えやすいところです。
- ②:矩計図は、外壁などの垂直断面を詳しく描き、各部の高さと納まりを示す図です。
- ④:配置図は、敷地の中の、建物や塀などの位置を示す図です。
復習先:平面図・展開図・矩計図の違い
問2(パース・アイソメ図)
アイソメ図(等角投影図)の説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① 消失点がなく、3つの軸の間を120°にして、平行な線を引いて描く
- ② 消失点が1つで、奥行きの線がその点に集まる
- ③ 遠くのものほど小さく描くため、実際の見え方に近い
- ④ 消失点が3つあり、見上げる構図になる
答えと解説
正解:①
正解の理由:アイソメ図は、遠近法を使わず、3つの軸の間を120°にして、平行な線を引いて描く立体図です。遠近法を使わないため、平行な線は平行なまま描かれます。
他の選択肢が違う理由
- ②:消失点が1つなのは、一点透視(パース)です。
- ③:遠くのものほど小さく描くのは、透視図(パース)です。アイソメ図では、遠くのものも小さくなりません。
- ④:消失点が3つで、見上げる(あおり)構図になるのは、三点透視です。
問3(製図記号)
平面図の建具の記号の読み方として、正しいものはどれでしょう。
- ① 開き戸の吊元と開く向きに加えて、扉の高さも、記号から読み取れる
- ② 引き戸の引く向きは、平面図の記号からは読み取れず、立面図で確認する
- ③ 開き戸の吊元と開く向きは、立面図でしか読み取れない
- ④ 開き戸の吊元と開く向きは平面図の記号から読み取れ、高さは立面図や展開図とあわせて確認する
答えと解説
正解:④
正解の理由:平面図の建具は、開き方がわかる記号で表します。開き戸は吊元と開く向きを、引き戸は左右どちらに引くかを確認します。平面図では高さはわからないため、高さは立面図や展開図とあわせて確認します。
他の選択肢が違う理由
- ①:平面図の記号から読み取れるのは、開き方(吊元と開く向き)までです。扉や窓の高さは、読み取れません。
- ②:引き戸が左右どちらに引くか、壁の中へ引き込むかは、平面図の記号から読み取れます。
- ③:吊元と開く向きは、立面図ではなく、平面図の記号で読み取る内容です。
復習先:製図記号の一覧
練習問題へ
さらに問題を解きたい方は、テーマ別の練習問題が用意されています。
このテーマの練習問題:製図・表現の練習問題