平面図・展開図・矩計図の違い|図面の種類と読み方

製図・表現/法規

図面の種類は、「何を、どの向きから表すか」で区別すると整理できます。平面図は上から見た間取り、展開図は部屋の壁を内側から見た図、矩計図は壁の断面を詳しく描いた図です。この記事では、それぞれが何を表すかと、展開図の読み方、二次試験との関係をまとめます(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:製図・表現技法を整理する

図面の種類と、何を表すか

図面は、まず建物全体の図面と、室内(部屋ごと)の図面に分けて考えると、見分けやすくなります。

建物全体の図面

図面何を表すか
配置図敷地の中で、建物や塀などがどこにあるか
平面図各階を一定の高さで水平に切り、上から見た形。部屋の配置、壁や建具の位置
立面図建物を東西南北の各方向から見た図。外壁の仕上げや窓の位置。高さと幅はわかるが、奥行きは表さない
断面図建物の主要な部分を垂直に切った図。天井の高さや階の高さなど
矩計図(かなばかりず)外壁などの垂直断面を詳しく描き、各部の高さと、仕上げ材・下地・断熱材などの納まりを示す
詳細図平面図などでは表しきれない部分を、拡大して詳しく描いた図(平面詳細図など)

室内(部屋ごと)の図面

図面何を表すか
展開図各部屋を、東西南北の各方向から見た図。壁面の構成、建具、造作家具、仕上げ材、高さ方向の寸法
天井伏図(てんじょうふせず)天井を見上げた形で表した図。天井材、照明などの位置
建具表・建具図窓や扉などを種類ごとに整理し、位置、個数、寸法、仕様を示す
内部仕上表各室の床・壁・天井などの仕上げ材料を、表にまとめたもの

同じ部屋の平面図と展開図

平面図と展開図は、同じ部屋を別の向きから描いた図です。次の図は、同じ部屋を、平面図と、四方の壁の展開図で示しています。

幅4,000、奥行き3,000の部屋の平面図と、四方の壁を内側から見た展開図を並べた図。平面図には、北の壁に窓、南の壁に開いた戸、東の壁に収納、西の壁に机があり、部屋の中央から北A、東B、南C、西Dの壁を見る向きを矢印で示している。展開図は、A北の壁に窓と、両端に収納と机の側面、B東の壁に収納の正面(左が北、右が南)、C南の壁に戸と両端の家具の側面(左が東、右が西)、D西の壁に机の正面(左が南、右が北)を描いている。壁ごとに、左右の向きが平面図と入れ替わる。

※図は、考え方を示す模式図です。寸法や高さは、図のための例です。

図の見方は、次のとおりです。

  • 平面図の中央から、A(北)・B(東)・C(南)・D(西)の壁を見たものが、展開図の4枚になります
  • 平面図で西の壁にある机は、展開図Dでは正面から、展開図AとCでは端の側面として見えます
  • 平面図の窓(北の壁)は、展開図Aに、壁の高さを含めて現れます。平面図では、窓の高さはわかりません
  • 内側から壁を見るので、見る壁ごとに左右が変わります。A(北)は左が西、B(東)は左が北、C(南)は左が東、D(西)は左が南です

展開図の読み方のコツ

  1. 平面図とセットで読む:平面図で、どの壁を見る図かを確認します。平面図は高さを表しにくいため、高さ方向の寸法は、展開図に主に記入します
  2. 左右に注意する:展開図は、壁ごとに見る向きが変わるため、平面図と左右が入れ替わる壁があります。たとえば上の図では、北の壁Aは左が西ですが、南の壁Cは左が東になります。壁の左右が、平面図のどちらにあたるかを確かめます
  3. 平面図と食い違わない:窓、建具、家具の位置や幅が、平面図と合っているかを確認します
  4. 材料と寸法を読む:仕上げ材、建具、造作家具、主要な寸法が書かれます

「インテリア立・断面図」という呼び方

協会の資料では、建築で展開図と呼ぶ図面を、インテリア立・断面図と呼ぶことがあります。この図は、部屋の中央から四方を見て、壁面の構成を表します。家具、カーテン、テレビ、インテリアグリーンなどのインテリアエレメントも描き込みます。

二次試験で描く図面

二次試験のプレゼンテーションで求められる図面は、年度によって変わります。どの図面を描くかは、受験する年度の問題用紙で確認してください。年度ごとの解答形式は、二次試験の全体像で整理しています。描く手順は、平面図・立・断面図・パースの描き方で扱います。

試験での問われ方

図面の種類は、次のような形で知識を使います。

  • 図面の名前と、表している内容を結びつける
  • 同じ部屋の平面図と展開図の関係を読み取る
  • 図面から、わかる情報(高さ、位置、仕上げ材など)を選ぶ

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 展開図と立面図:立面図は建物の外側、展開図は部屋の内側の壁面を表す
  • 断面図と矩計図:どちらも垂直に切った図だが、矩計図は、各部の高さと納まりを詳しく表す
  • 平面図でわかること:配置や位置はわかるが、窓や家具の高さはわからない
  • 天井伏図:天井を見上げた形で描く。床の平面図とは別の図面

独学では、名前の暗記だけでなく、「上から見る図か、横から見る図か」「外側か、内側か」の2つで分けて覚えると、思い出しやすくなります。

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