住宅設備は、給水・給湯、排水トラップ、電気設備、冷暖房の4テーマで整理すると、全体像がつかめます。このページでは、4つの要点、覚える順番、確認問題3問をまとめました。迷ったら、このページに戻ってきてくださいね。
分野の入口:構造・環境・設備でまず押さえること
住宅設備の4テーマを比べてみよう
まずは、4つのテーマを表で比べます。
| テーマ | 何を整理するか | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| 給水・給湯 | 水を送る方式(直結式・受水槽式)と、お湯をつくる給湯器 | 方式の違い、号数の意味、給湯器の熱源を答える |
| 排水トラップ | 排水の臭いを防ぐ水(封水)と、それが失われる破封 | トラップの役割、破封の原因と名前を結びつける |
| 電気設備 | 単相3線式、分電盤、コンセント、スイッチ | 電圧と電線の本数、ブレーカーの役割、スイッチの種類を答える |
| 冷暖房 | エアコン(ヒートポンプ)、床暖房、暖房方式と換気 | ヒートポンプの仕組み、熱の伝わり方、開放式とFF式を答える |
住宅設備は、「水を入れる→水を出す→電気を使う→空気を調える」という流れでつながっています。
給排水・電気・空調の要点
給水・給湯
- 給水方式は、直結式(直結直圧式・直結増圧式)と、受水槽式。直結式は水をためられず、受水槽式は断水時に一時的に水を確保できる
- 給湯器の号数は、水温を25℃上げたお湯を、1分間に何L出せるかを表す(1号=1L)
- エコジョーズ(ガス)とエコキュート(電気)は、熱源が違う
排水トラップ
- トラップは、排水管に封水をためて、臭い・ガス・害虫を防ぐ。封水深は、5cm以上10cm以下(告示の規定)
- 封水が失われることを破封という。原因は、自己サイホン、吸出し、はね出し、毛細管現象、蒸発
- 二重トラップとならないように設ける。通気は、サイホン・吸出し・はね出しを防ぐ
電気設備
- 住宅の電気は単相3線式(電線3本)で、100Vと200Vの両方を使える
- 分電盤には、漏電ブレーカーと分岐ブレーカーなどが入る
- スイッチは、3路(2か所)、4路(3か所以上)、ほたる(消灯時にランプ)など
冷暖房
- エアコンは、ヒートポンプで熱を運ぶ。床暖房は、輻射が中心
- 燃焼式の暖房は、開放式(室内の空気を使う)と、FF式(屋外と給排気)で違う。開放式は、換気が必要
覚える順番は、この4ステップ
| 順番 | テーマ | この順番にする理由 |
|---|---|---|
| 1 | 給水・給湯 | 水の入口から考えると、あとの排水とのつながりがわかる |
| 2 | 排水トラップ | 給水と対にして、水の出口とその守り方を押さえる |
| 3 | 電気設備 | 水まわりと独立しているので、切り替えて学ぶ |
| 4 | 冷暖房 | 電気やヒートポンプ、換気の知識を使う |
各テーマの記事への案内
詳しい説明は、テーマごとの記事にまとめています。
| テーマ | 記事 | ひとこと紹介 |
|---|---|---|
| 給水・給湯 | 給水方式の種類と給湯 | 直結式と受水槽式、号数、給湯器の種類、衛生器具 |
| 排水トラップ | 排水トラップと破封 | 封水、トラップの種類、破封の原因と対策、通気 |
| 電気設備 | 電気設備とコンセント | 単相3線式、分電盤、コンセント、スイッチ |
| 冷暖房 | 冷暖房設備の種類 | ヒートポンプ、床暖房、暖房方式、開放式とFF式 |
設備の他の項目は、どこで学ぶか
審査基準の分野7(環境と設備)の設備の項目のうち、このまとめで扱わないものは、次の記事にあります。
| 項目 | 記事 |
|---|---|
| 換気 | 換気方式(第1種〜第3種)と24時間換気|シックハウス対策 |
| 自然エネルギー | 住宅の省エネと自然エネルギー|断熱・日射・太陽光・ZEHの概要 |
| 照明 | 照明を整理する |
| 水回り設備機器 | システムキッチンのレイアウト一覧、ユニットバスのサイズ表記 |
試験での問われ方のポイント
住宅設備で、特に取り違えやすいのは次の3つです。
- 似た名前の区別:エコジョーズとエコキュート、自己サイホンと吸出し、3路と4路、ほたるとパイロット
- 「ためる・ためない」の区別:直結式は水をためず、受水槽式は水をためる
- 熱を「運ぶ」か「作る」か:ヒートポンプは運ぶ。床暖房は輻射、エアコンの温風は対流
次に読む
- 給水方式の種類と給湯:まず、水の入口である給水方式と、給湯器の違いから始めましょう。
確認問題3問
学んだ内容を、3問で確かめてみましょう。答えは折りたたんであります。
問1(給水方式)
給水方式のうち、断水したときに、受水槽にためた水を一時的に使えるものは、どれでしょう。
- ① 直結直圧式
- ② 直結増圧式
- ③ 受水槽式
- ④ 受水槽式でも、断水時には水を確保できない
答えと解説
正解:③
正解の理由:受水槽式は、水道水をいったん受水槽にためてから給水します。そのため、断水したときに、一時的に水を確保できます。
他の選択肢が違う理由
- ①・②:直結式(直結直圧式・直結増圧式)は、水をためる仕組みがありません。断水時は、使えないおそれがあります。
- ④:受水槽式は、受水槽にためた水を一時的に使えます。「確保できない」のは、水をためる仕組みがない直結式のほうです。
復習先:給水方式の種類と給湯
問2(電気設備)
住宅で一般的な単相3線式の説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① 電線2本で、100Vだけを使える
- ② 電線3本で、100Vと200Vの両方を使える
- ③ 電線3本で、200Vだけを使える
- ④ 電線2本で、100Vと200Vの両方を使える
答えと解説
正解:②
正解の理由:単相3線式は、2本の電線と1本の中性線の、計3本で引き込みます。1つの引込みから、100Vと200Vの両方を使えます。
他の選択肢が違う理由
- ①:電線2本の方式は、単相2線式です。
- ③:200Vだけでなく、電線と中性線の間で、100Vも取り出せます。
- ④:電線の本数と、取り出せる電圧の組み合わせが違います。100Vと200Vの両方を取り出せるのは、電線3本の方式です。
復習先:電気設備とコンセント
問3(冷暖房)
エアコンのヒートポンプの説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① 電気ヒーターで、空気を直接暖める
- ② 室内の空気を、そのまま屋外へ送り出して、温度を調える
- ③ 熱を新しくつくり出して、室内へ送る
- ④ 冷媒を循環させて、熱を低い温度の場所から高い温度の場所へ運ぶ
答えと解説
正解:④
正解の理由:ヒートポンプは、冷媒を圧縮・膨張させながら循環させて、熱を移動させる装置です。熱を作り出すのではなく、運びます。
他の選択肢が違う理由
- ①:電気ヒーターは、別の方式です。ヒートポンプは、ヒーターで熱を作るのではありません。
- ②:空気そのものが室内外を移動するのではなく、冷媒が熱を運びます。
- ③:熱を新しくつくるのではなく、すでにある熱を移動させます。
復習先:冷暖房設備の種類
練習問題へ
さらに問題を解きたい方は、7問の練習問題を用意しています。
このテーマの練習問題:住宅設備の練習問題