換気方式(第1種〜第3種)と24時間換気|シックハウス対策

構造・環境・設備

換気方式は、給気と排気を、機械で行うか、自然に任せるかで分けます。第1種は両方が機械、第2種は給気だけが機械、第3種は排気だけが機械です。この記事では、自然換気と機械換気、第1種〜第3種の違い、24時間換気、シックハウス対策の設備面を整理します(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:環境工学を整理する

自然換気と機械換気

換気は、まず「動力を使うかどうか」で分けます。

分け方内容
自然換気機械を使わず、窓や換気口などの開口部で行う。風や、室内外の温度差を利用する
機械換気(強制換気)換気扇や送風機などで、強制的に行う。常時、確実に換気できるが、動かすためのエネルギーを使う

自然換気には、利用する力の違いで、次の2つがあります。

種類しくみ
風力換気風上側が高い圧力、風下側が低い圧力になり、その差で空気が流れる
温度差換気(重力換気)室内外の温度差で空気の重さが変わり、暖かい室内なら、上の開口から流れ出て、下の開口から入る

第1種〜第3種換気の違い

機械換気は、給気と排気のどちらを機械で行うかで、3つに分けます。

第1種、第2種、第3種の換気方式を、室内を表す四角と、給気・排気の矢印で3段に並べた図。第1種は給気も排気もファンで行う。第2種は給気だけがファンで、排気は自然に行う。第3種は給気は自然に行い、排気だけがファンで行う。第2種は室内の気圧が高くなり、第3種は低くなると書かれている。

※図は、考え方を示す模式図です。

方式給気排気特徴住宅での使われ方
第1種換気機械機械給排気を確実に行え、換気を制御しやすい。気密性の高い建物に向く。動かすエネルギーは大きくなる住宅で使われる
第2種換気機械自然押し込む換気。室内が外気より高い気圧になる病院やクリーンルームなどで使われ、一般の住宅ではほとんど使われない
第3種換気自然機械吸い出す換気。室内が外気より低い気圧になる。湿気や臭いが発生する場所から排気できる。給気のための換気口が必要多くの住宅で使われる

第1種では、排気する空気から熱を回収する熱交換型を使う場合もあります。

24時間換気

24時間換気は、給気または排気を、機械で常時行う換気設備です。居室を有する建築物には、原則として、設置が必要です(2003年のシックハウス対策の法改正による)。高気密・高断熱の住宅では、すき間からの自然な換気が期待しにくいため、必要とされています。

項目内容数値の性質
換気回数(住宅等の居室)0.5回/h以上の機械換気設備を設ける。1時間に、部屋の空気の半分が入れ替わる量(2時間で、すべて入れ替わる量)法令で求められる値(施行令第20条の8第1項第1号イ(1))
換気回数(その他の居室)0.3回/h以上法令で求められる値(施行令第20条の8第1項第1号イ(1))

運用では、24時間換気を止めずに、常に運転します。フィルターの清掃など、定期的な維持管理も必要です。

シックハウス対策(設備面)

シックハウス対策は、建材と換気の両面で行います。この記事では、換気の設備を扱います。

面内容詳しい説明
換気(設備)居室に、常時換気ができる機械換気設備(24時間換気)を設けるこの記事
建材ホルムアルデヒドを発散する建材を、等級で区分し、使い方を制限する品質表示マーク一覧
天井裏など天井裏などの空気が、居室に流れ込まないようにする措置を行うシックハウス規制

法律で定められた内容(対象、条文、例外)は、シックハウス規制で整理します。

試験での問われ方

換気方式は、協会の審査基準で、「環境と設備」の分野(分野7)の、環境工学にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 第1種・第2種・第3種換気を、給気・排気の方式で区別する
  • 第2種・第3種の室内の気圧(高い・低い)を答える
  • 24時間換気の換気回数(住宅等の居室は0.5回/h以上)と、その意味を答える
  • 換気のうち、建材の面と設備の面を区別する

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 第2種と第3種の入れ替え(給気が機械なら第2種、排気が機械なら第3種)
  • 室内の気圧の入れ替え(第2種は高く、第3種は低くなる)
  • 一般の住宅で多い方式(第1種・第3種)と、ほとんど使われない方式(第2種)
  • 0.5回/hを「30分で全部入れ替わる」と考える(1時間で半分、2時間で全部)

独学では、番号と方式を暗記しがちですが、「機械が動かすのは、第1種は給気と排気、第2種は給気、第3種は排気」と、機械の位置で覚えると、入れ替えを防げます。

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