リフォーム計画は、進め方・既存住宅の調査・性能計画と維持管理の3テーマで整理すると、全体像がつかめます。このページでは、3つの要点、覚える順番、確認問題3問をまとめました。迷ったら、このページに戻ってきてくださいね。
分野の入口:インテリア計画でまず押さえること
リフォーム計画の3テーマを比べてみよう
まずは、3つのテーマを表で比べます。
| テーマ | 何を整理するか | 試験での問われ方 |
|---|---|---|
| 進め方 | 相談から引き渡しまでの流れ、マンションの管理規約、契約の注意 | 段階の順番、専有部分と共用部分、契約で確認することを答える |
| 既存住宅の調査 | 構造・劣化・設備の確認点、戸建てとマンションの違い、図面がないときの調べ方 | 確認する項目の分類、書類の違いを答える |
| 性能計画と維持管理 | 住まいに求める性能の分け方、点検・補修・更新の考え方、リフォームのきっかけ | 性能の種類と例の対応、維持管理の考え方を答える |
リフォーム計画は、「どう進めるか」「今の住まいはどうなっているか」「どんな性能を保ち、高めるか」という流れでつながっています。
進め方と既存調査の要点
進め方の要点
- 流れは、相談 → 現地調査 → 提案・見積り → 契約 → 工事 → 引き渡し
- 契約では、請負契約書・見積書・設計図書が、希望する工事内容と合っているか確認する。工事中の追加・変更は書面に残す
- 訪問販売による自宅での契約は、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から8日間、書面で解除できる(クーリング・オフ)
- マンションは、管理規約と使用細則を最初に確認する。窓のサッシ、玄関ドア、バルコニーなどは共用部分。標準管理規約では、共用部分や他の住戸に影響しうる工事は、理事長へ申請し、書面で承認を受ける
既存住宅の調査の要点
- 調査は、目視や計測を中心に、壊さずに行う
- 確認点は、構造(基礎・柱・梁・床の傾きなど)、劣化(雨漏り、腐朽、シロアリ、腐食など)、設備(給排水、換気、給湯器、電気容量など)
- 確認済証・検査済証は再発行できない。代わりに、建築計画概要書の閲覧や、台帳記載事項証明書で、建築確認の記録を調べる
- 台帳記載事項証明書は、確認当時の内容を示す書類で、現在の状況を示すものではない
性能計画と維持管理の要点
- 住宅性能表示制度の分野は10。必須は、構造の安定、劣化の軽減、維持管理・更新への配慮、温熱環境・エネルギー消費量の4分野。必須は新築住宅で必ず評価を受ける4分野。制度は、新築だけでなく、既存住宅も対象
- 維持管理は、点検 → 補修 → 更新。日常の点検に加えて、定期的な点検を行う(共同住宅の長期修繕計画の資料では、年1回程度)
- 設備の交換年数などは目安で、法定の期限ではない
- リフォームのきっかけ(老朽化、耐震、暑さ寒さ、高齢化、家族構成の変化)に合わせて、考える性能が変わる
覚える順番はこの3ステップ
| 順番 | テーマ | この順番にする理由 |
|---|---|---|
| 1 | 進め方 | 全体の流れを先に持つと、調査や性能の話が、どの段階の話かわかる |
| 2 | 既存住宅の調査 | 流れの2番目「現地調査」の中身。何を、何で調べるかを押さえる |
| 3 | 性能計画と維持管理 | 調査の結果、何が足りないかを、性能の分け方で考える |
各テーマの記事への案内
詳しい説明は、テーマごとの記事にまとめています。
| テーマ | 記事 | ひとこと紹介 |
|---|---|---|
| 進め方 | リフォームの進め方 | 6つの段階、マンションの管理規約、契約の注意 |
| 既存住宅の調査 | 既存住宅の調査ポイント | 構造・劣化・設備の確認点、図面がないときの調べ方 |
| 性能と維持管理 | 性能計画と維持管理 | 住宅性能表示制度の10分野、点検・補修・更新、リフォームのきっかけ |
試験での問われ方のポイント
リフォーム計画で、特に取り違えやすいのは次の3つです。
- 専有部分と共用部分:バルコニーのように、専用で使えても共用部分のものがある
- 書類の違い:確認済証・検査済証(再発行不可)と、建築計画概要書・台帳記載事項証明書(記録を調べる書類)
- 目安と決まり:設備の交換年数は目安。クーリング・オフの8日間は、法律で決まった期間(訪問販売など)
次に読む
- リフォームの進め方:まず、全体の流れと、マンションの管理規約から始めましょう。
確認問題3問
学んだ内容を、3問で確かめてみましょう。答えは折りたたんであります。
問1(進め方)
マンションでリフォームを計画するときの説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① バルコニーは専用で使えるので、専有部分として、自由に工事できる
- ② 管理規約と使用細則は、工事の契約が済んでから確認する
- ③ 共用部分や他の住戸に影響しうる工事は、標準管理規約では、事前に理事長へ申請し、書面で承認を受ける
- ④ 窓のサッシや玄関ドアは、専有部分なので、管理組合に断らずに交換できる
答えと解説
正解:③
正解の理由:標準管理規約では、共用部分や他の専有部分に影響するおそれのある工事は、事前に理事長へ申請し、書面による承認を受けます。判断は理事会の決議によります。
他の選択肢が違う理由
- ①:バルコニーは、専用で使えても、共用部分です。取り違えやすいところです。
- ②:管理規約や使用細則は、最初に確認します。契約のあとでは、工事ができない内容に気づくおそれがあります。
- ④:窓のサッシや玄関ドアは、共用部分とされるのが一般的です。個人の判断で交換できません。
復習先:リフォームの進め方
問2(既存住宅の調査)
建築確認の確認済証や検査済証を紛失したときの説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① 役所に申請すれば、原本と同じものが再発行される
- ② 台帳記載事項証明書は、現在の間取りや劣化の状態を証明する
- ③ 再発行はできないので、建築計画概要書の閲覧や、台帳記載事項証明書で、確認の記録を調べる
- ④ 建築計画概要書は、すべての建築物にあり、どの時期のものでも閲覧できる
答えと解説
正解:③
正解の理由:確認済証や検査済証は、再発行できません。代わりに、建築計画概要書を閲覧したり、台帳記載事項証明書の交付を受けたりして、建築確認の記録を調べます。
他の選択肢が違う理由
- ①:再発行はできません。
- ②:台帳記載事項証明書は、確認当時の内容で、現在の状況を示すものではありません。
- ④:昭和46年(1971年)1月より前に確認を受けた建築物には、建築計画概要書がありません。
復習先:既存住宅の調査ポイント
問3(性能計画と維持管理)
維持管理と性能計画の説明として、正しいものはどれでしょう。
- ① 住宅性能表示制度は、新築住宅だけを対象にしている
- ② 設備の交換年数は、法律で決められた期限である
- ③ 点検は、不具合が出てから専門家に頼めばよい
- ④ 日常の点検に加えて、定期的な点検を行い、台風や地震のあとにも臨時の点検を行う
答えと解説
正解:④
正解の理由:維持管理では、日常の点検、定期的な点検、台風や地震のあとの臨時点検を組み合わせます(共同住宅の資料では、定期点検は年1回程度)。早く見つければ、部分的な補修で済み、費用も抑えやすくなります。
他の選択肢が違う理由
- ①:住宅性能表示制度は、新築住宅のために作られましたが、現在は既存住宅も対象です。
- ②:交換年数は目安です。使い方や環境で変わります。
- ③:不具合が出てからでは、補修が大きくなりがちです。不具合がなくても、日常と定期の点検で早く見つけます。
復習先:性能計画と維持管理
練習問題へ
さらに問題を解きたい方は、リフォーム計画の3テーマを含む7問が用意されています。
このテーマの練習問題:リフォーム計画の練習問題