リフォームは、相談 → 現地調査 → 提案・見積り → 契約 → 工事 → 引き渡しの順に進みます。マンションでは、これに管理規約の確認と管理組合への申請が加わります。この記事では、6つの段階でやることと、マンションの管理規約、契約の注意を整理します(確認日:2026年11月1日)。
このテーマのまとめ:リフォーム計画を整理する
リフォームの流れ(6つの段階)
※図は、考え方を示す模式図です。段階の名前や分け方は、資料によって異なります。
| 段階 | やること | 注意すること |
|---|---|---|
| 1 相談・準備 | 家族の要望を出し合い、予算と優先順位を決める。情報収集もする | 日頃の不満点をメモしておくと、要望をまとめやすい |
| 2 現地調査 | 専門家に住宅の状態を診てもらう。現状の図面を用意する | 調査のポイントは既存住宅の調査ポイントで整理 |
| 3 提案・見積り | 複数の会社に同じ条件で依頼し、プランと見積書を比べる | 不明点は確認する。見積りに疑問があれば、第三者に見てもらう方法もある |
| 4 契約 | 請負契約書、約款、見積書、設計図書が、希望する工事内容と合っているか確認する | 小規模な工事でも、契約書を交わす |
| 5 工事 | 工程表を確認し、現場の責任者と打ち合わせる。近隣へあいさつする | 追加・変更は、必ず書面に残す |
| 6 引き渡し | 竣工検査に立ち会い、契約どおりの施工か確認する | 契約書・図面・保証書・工事記録を保管し、アフターの窓口と保証の範囲を確認する |
工事内容を詰める段階
契約の前に、工事内容の詳細を決めます。家具や家電の配置を検討し、ショールームなどで実物を確認します。使う家具や設備の寸法は、寸法・人間工学を整理するの考え方で確認しましょう。そのうえで、見積りを調整し、資金計画を立てます。
マンションの管理規約
マンションでは、管理規約と使用細則を最初に確認します。リフォームできる範囲が、専有部分と共用部分で分かれているためです。
| 区分 | 内容 | リフォームの考え方 |
|---|---|---|
| 専有部分 | 各住戸の内側。内装の仕上げ、室内の建具、住宅設備など | 所有者の判断で工事できる(管理規約の範囲内) |
| 共用部分 | 窓のサッシ、玄関ドア、バルコニーなど。専用で使える部分でも、共用部分のことがある | 個人の判断では工事できない。管理組合の許可が必要 |
区分は、マンションごとの管理規約で決まります。同じ名前の部分でも、マンションによって扱いが違うことがあるため、必ず規約で確認します。
工事の申請と承認
国土交通省の標準管理規約(専有部分の修繕等)では、次の流れが示されています。
- 共用部分や他の専有部分に影響するおそれのある工事は、事前に理事長へ申請し、書面による承認を受ける
- 申請には、設計図、仕様書、工程表を添える
- 理事長は、理事会の決議によって、承認か不承認かを決める
- 承認を受けていても、工事で共用部分や他の住戸に影響が出たときは、工事を発注した所有者が必要な措置をとる
承認までは、理事会の開催日程によって時間がかかることがあります。スケジュールには余裕をもたせます。
具体的な手続きや、工事ができる曜日・時間帯、床材の遮音等級などは、使用細則で決められていることが多いので、あわせて確認します。規約に反する工事をすると、工事の停止や、元の状態に戻すことを求められることがあります。
契約の注意
リフォームの契約では、次の点を確認します。契約の法規の詳しい内容は、特商法とクーリング・オフで扱います。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 書面 | 請負契約書と約款、内訳の入った見積書、設計図書が、希望する工事内容と一致しているか |
| 追加・変更 | 工事中に追加や変更があったときは、書面に残す |
| 瑕疵保険 | 事業者が加入する場合は、手続きは事業者が行い、保険法人の検査が必要になる。申込みの時期は、事業者や保険法人に確認する |
| 訪問販売のクーリング・オフ | 業者が訪問して勧誘した契約は、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から8日間は、解除できる。自分から自宅での契約・申込みを請求した場合は、訪問販売でもクーリング・オフが適用されない(特定商取引法第26条第6項第1号) |
| 強引な勧誘 | 「点検に来た」と不安をあおる、長時間居座るなどの勧誘には注意する |
| 相談窓口 | トラブルや見積りの疑問は、住まいるダイヤルや消費生活センターなどに相談できる |
試験での問われ方
リフォームの進め方は、協会の審査基準で、計画の分野(分野4)の「リフォームの計画」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。
- リフォームの段階(相談、調査、提案、契約、工事、引き渡し)の順番を答える
- マンションで、専有部分と共用部分を区別し、工事に必要な手続きを答える
- 契約で確認することや、クーリング・オフの考え方を答える
取り違えやすい点は、次のとおりです。
- 「専用で使える部分=専有部分」と考えてしまう(バルコニーなどは専用で使えても共用部分)
- 管理規約の確認を、契約や工事の後にしてしまう(最初に確認する)
- 工事の途中の追加・変更を、口頭で済ませてしまう(書面に残す)
独学では、順番を丸暗記しがちですが、「何を、誰に、いつ確認するか」をセットで覚えると、思い出しやすくなります。
次に読む
- リフォーム計画の練習問題:このテーマの問題で、理解を確認します。
- 既存住宅の調査ポイント:現地調査で見る構造・劣化・設備の確認点を整理します。
- 販売と流通の流れ:ヒアリングから見積もり、契約、発注・納品、アフターサービスまでの流れを整理します。


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