壁紙(クロス)の種類|ビニル・紙・織物と機能性壁紙

インテリアエレメント

壁紙(クロス)は、素材(何でできているか)と機能(どんな性能をもつか)の2つで整理します。この記事では、素材ごとの種類と特徴、機能性壁紙、防火材料との関係をまとめます(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:床と壁を整理する

素材ごとの種類と特徴

壁紙は、素材で大きく3つに分けて覚えます。

種類素材・つくり特徴
ビニル壁紙(ビニルクロス)塩化ビニル樹脂のシートを、紙などの裏打ち材にはったもの色や柄が豊富で、最も一般的。水に強いが、通気性は低い。表面の凹凸(エンボス)や発泡で、質感を出せる
紙壁紙(紙クロス)紙に印刷やエンボスをしたもの。和紙を使ったものもある欧米で広く使われる。和紙の壁紙は、こすれや汚れに弱い傾向がある
織物壁紙(布クロス)綿・麻・化学繊維などの糸で織った布を使ったもの風合いがあり、高級感が出る。紙より耐久性があり、吸音性や断熱性があるとされる。ほこりがつきやすく、色あせしやすい

このほか、無機質壁紙(漆喰や珪藻土の質感をもつもの)や、木質系壁紙(薄い天然木やコルクを紙にはったもの)を、種類として挙げる資料もあります。

素材の見分けのポイント

  • ビニル:水に強い。住宅で最も多く使われる
  • 紙:通気性があるが、水や汚れには注意が必要
  • 織物:風合いがあり、ほこり・色あせに注意が必要

機能性壁紙

機能性壁紙は、表面の加工や素材で、特別な性能を加えた壁紙です。次のような種類があります。

機能内容向く場所の例
汚れ防止表面にフィルムなどを加工し、汚れがつきにくく、拭き取りやすい子ども部屋、ダイニング、洗面所
表面強化(耐久性)一般的なビニル壁紙より、傷がつきにくいペットのいる部屋、子ども部屋
抗菌表面に付着した細菌の増殖を抑える洗面所、トイレ
消臭たばこ・ペット・トイレなどの生活臭を吸着・分解するトイレ、ペットのいる部屋、喫煙する部屋
吸放湿(調湿)湿気を吸ったり吐いたりして、結露やカビを抑えることが期待されるクローゼット、玄関、洗面所
防カビカビの発生・繁殖を抑える水まわり
防火(不燃など)燃え広がりにくい性能をもつ。次の章で説明台所、防火が求められる場所

機能の程度は、製品によって違います。実際に選ぶときは、メーカーの表示や、見本で確認しましょう。

防火材料との関係

壁や天井の仕上げには、防火材料を使う決まりがある場合があります。防火材料は、燃えにくい順に、不燃材料、準不燃材料、難燃材料の3つに分けます。

壁紙には、国土交通大臣の認定を受けた、防火材料の壁紙があります。ここで押さえるポイントは、次の2つです。

ポイント内容
認定は、下地との組み合わせで受けていることが多い壁紙だけでなく、下地材と組み合わせた状態で認定を受けた製品がある
施工は、認定された方法で行う認定された下地・工法と違う施工をすると、防火材料として認められない場合がある

どの部屋に、どの防火材料が必要かといった内装制限の規定は、内装制限で扱います。この記事では、「防火材料の壁紙がある」ことと、「認定どおりに施工する」ことを押さえてください。

品質を示す表示との関係

内装の建材には、ホルムアルデヒドの放散量を示すF☆☆☆☆などの表示があります。壁紙を選ぶときは、防火の性能とあわせて、こうした表示を確認します。表示の意味は、品質表示マーク一覧で確認できます。

試験での問われ方

壁紙は、協会の審査基準で、インテリアエレメント分野(分野5)にかかわるテーマです。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • ビニル・紙・織物の壁紙を、素材と特徴から区別する
  • 機能性壁紙の名前と、性能を結びつける(汚れ防止、消臭、調湿など)
  • 防火材料(不燃・準不燃・難燃)の違いと、壁紙との関係を答える

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • ビニル壁紙(水に強い)と、紙・織物の壁紙(水や汚れに注意)の入れ替え
  • 防火材料の順番:不燃が最も性能が高く、次に準不燃、難燃
  • 壁紙の防火性能は、下地との組み合わせで認定されていること。壁紙だけで決まるとは限らない

独学では、用語を暗記しがちですが、「素材は3つ、機能は目的別」と整理して、「どの部屋で何に困るか」とセットで覚えると、区別しやすくなります。

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