家具の構造と継手|箱物・脚物、ほぞ・組みつぎ・フラッシュ構造

インテリアエレメント

家具の構造は、形(箱物・脚物)、つなぎ方(継手・仕口)、面のつくり方(フラッシュ構造・框組)の3つに分けて整理すると覚えやすくなります。この記事では、3つの見方と、主な接合の名前・特徴をまとめます(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:家具を整理する

箱物と脚物:形による分け方

木製家具は、形から箱物と脚物に分けられます。

区分内容例
箱物箱の形をした、収納のための家具たんす、戸棚、書棚
脚物脚のある家具椅子、テーブル、机

箱物は、天板・側板・底板などの板を組み合わせてつくります。脚物は、脚や貫(脚どうしをつなぐ部材)などの棒状の部材を組み合わせてつくるのが基本です。そのため、箱物は板のつなぎ方、脚物は棒のつなぎ方が中心の話になります。

継手と仕口:つなぎ方の呼び方

木材をつなぐ部分は、建築の分野では次のように呼び分けます。

用語意味
継手(つぎて)材を同じ方向に、端どうしでつなぐ接合
仕口(しくち)材を角度をつけて組み合わせる接合

主な接合の種類

家具や木工の資料では、継手と仕口をまとめて「継手」「つぎ」と呼ぶことが多く、使い分けがはっきりしない場合があります。試験では、名前と形を結びつけて覚えておくと安心です。以下は、家具でよく使う名称です。

家具の主な接合を、2つの部材に分けて並べた線画。ほぞつぎは一方に突起、もう一方に穴。相欠きつぎは両方を厚みの半分ずつ欠く。留つぎは両方の端を45度に切る。大入れつぎは一方の板の溝に他方の板の端を差し込む。組みつぎは両方の端に凹凸をつけて噛み合わせる。ダボつぎは、両方の面に穴をあけて丸棒を差し込む。

※図は、形のイメージを示す模式図です。

名称つなぎ方主な使い道
ほぞつぎ一方の材に穴(ほぞ穴)、もう一方に突起(ほぞ)をつくり、差し込むテーブルの脚と幕板、椅子の脚まわり
相欠きつぎ両方の材を、厚みの半分ずつ欠き取って組む貫、枠、格子
留つぎ材の端を45度に切って合わせる。端面(木口)が見えない額縁、箱
大入れつぎ一方の材に溝を掘り、もう一方の端を差し込む棚、箱の中仕切り
組みつぎ両方の端に凹凸をつくって噛み合わせる。蟻の形(奥が広がる形)にすると、抜けにくい引き出し、箱
ダボつぎ両方の材に穴をあけ、丸棒(ダボ)を差し込む板どうしの接合、量産家具

留つぎは、見た目がきれいな反面、接着する面が小さく、強度はやや劣ります。補強には、接着剤や木ネジなどを併用します。相欠きつぎも、加工は簡単ですが強度は強くないため、接着剤や木ネジで補強します。

接着剤・金物と組み合わせる

家具の接合は、形だけで留めるとは限りません。接着剤、木ネジ、釘、金物を併用することが多くあります。一方で、ほぞつぎは、はめ合いが緩いと強度が出ません。接合の形と、接着・補強をあわせて強度が決まると考えてください。

フラッシュ構造と框組:面のつくり方

家具の扉や天板などの「面」は、つくり方でフラッシュ構造と框組に分けて整理できます。

区分つくり方特徴
フラッシュ構造角材などで内部が空洞の枠(骨組み)をつくり、両面に薄い板(合板など)を貼る軽い。反りにくい。安価で量産しやすい。ビスや金物は、枠のある位置にしか効かない。一点に重さがかかるのは苦手
框組框(かまち:周囲の枠材)を組んで、全体をつくる板幅に制約されず、大型の家具がつくれる。扉などで使われる

フラッシュ構造の芯には、ハニカム状の紙などを入れて、強度を高めたものもあります。

試験での問われ方

家具の構造は、協会の審査基準で、インテリアエレメントの分野(家具)にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 箱物・脚物の分類と、例の家具を結びつける
  • 継手・仕口の名前と、形・使い道を結びつける
  • フラッシュ構造の特徴(軽い、空洞、点荷重に弱い)を答える

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 箱物(収納)と脚物(脚のある家具)の入れ替え
  • 留つぎ(45度に切る)と相欠きつぎ(半分ずつ欠く)の入れ替え
  • 大入れつぎ(溝に差し込む)と、ほぞつぎ(穴と突起)の入れ替え
  • フラッシュ構造を「中身が詰まった構造」と考えること(実際は内部が空洞)

独学では、名前を暗記しがちですが、「角度を見る(留)」「半分ずつ欠く(相欠き)」「穴と突起(ほぞ)」「溝に差す(大入れ)」と、形の特徴とセットで覚えると、区別しやすくなります。

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