平面図・立・断面図・パースの描き方|二次試験の作図手順

二次試験

二次試験のプレゼンテーションは、平面図を中心に、年度によって立・断面図やパースなどを描く課題です。この記事では、描く順番の例、線の使い分け、家具の描き方を整理します(確認日:2026年11月1日)。記号の一覧は製図記号の一覧、図面の種類と読み方は平面図・展開図・矩計図の違いにまとめています。

このテーマのまとめ:二次試験の全体像

二次試験で描く図面(年度で変わります)

協会が公開している問題用紙と講評では、プレゼンテーションの解答は、次のようになっていました。

年度プレゼンテーションの解答
2022年度平面図(着彩)、間仕切り家具の正面図
2023年度平面図(着彩は寝室と収納間仕切りのみ)、収納間仕切りの正面図
2024年度平面図、立・断面図
2025年度平面図、仕上げ表、インテリアパース(着彩)

確認できた4年度のすべてで、平面図が含まれています。そのほかの図面は、年度によって変わります。2023・2025年度の問題用紙では、現況の平面図の縮尺がS=1/100と示されていました(2023年度は、解答の縮尺の指定はありませんでした)。解答の縮尺や描く図面は、受験する年度の問題で必ず確認してください。

平面図を描く順番(手順の例)

同じ部屋の平面図に、壁と開口部、床の目地、家具、開閉記号、名称と寸法、着彩の順に描き足していく手順を、6つの小さな図で並べた図。各手順で描き足す部分を赤茶色で示している。

※図は手順の考え方を示す模式図です。図では簡略化のため、椅子を引き出さずに描いています(実際の図面では、手順3のとおり引き出した状態で描きます)。描く順番は、協会の講座資料と講評で求められている内容を、このサイトが並べた一例で、公式に決まった順番ではありません。

順描くものポイント
1壁と開口部構造体の輪郭は、太線で描く。窓や出入口の位置を示す
2床の目地省略せず、正確に描く。目地は、実際の部材の大きさで描く
3家具正確な大きさと形で描く。椅子は、テーブルから引き出した状態で描く
4開閉記号家具や建具の開閉記号を、必ず記入する
5名称と寸法室・スペース・家具・床仕上げ材の名称、家具の寸法、床の高さを書く
6着彩下地の色、質感(柄)、影の順に塗る。家具や床の質感がわかるように

ほかに、講評では、次の点がポイントとして挙げられています(2024・2025年度)。

  • 与条件の理解とゾーニング:依頼の条件を読み取り、スペースの使い方を決める
  • 動線と通路幅:動作や歩行に支障がないよう、通路幅を確保する
  • 照明:場所と用途に応じて、器具の種類と個数を選ぶ

平面図は、描き始める前に、家具の概略の寸法・空き寸法・動線をスケッチで確認しておくと、描き直しが減ります(協会の講座資料でも、素早いスケッチの段階で、これらを押さえることが示されています)。

線の使い分け

協会の講座資料では、線の太さを3段階(太線・中線・細線)に分け、太さの比を4:2:1としています。

線平面図での使い方立・断面図での使い方
太線構造体の輪郭(RC造の壁など)断面線(切ったところの線)
中線仕上げ面、インテリアエレメント建具や家具の外形線
細線目地、木目、寸法線、補助線木目や細部の表現

※数値の性質:線の太さの比は、協会の講座資料の例です。規格の値ではありません。

線の太さの呼び名は資料によって違います。製図記号の一覧では、機械製図の資料にもとづき「細線・太線・極太線」(1:2:4)と整理しています。この記事の「細線・中線・太線」は、協会の講座資料の呼び名で、太い順に並べた4:2:1にあたります。

講評では、断面線と、床の目地線を省略しないことが、留意点として示されています。線の種類(実線・破線・一点鎖線など)と用途は、製図記号の一覧の「線の種類」で確認できます。

家具の描き方

家具は、単なる四角ではなく、実物らしい形と寸法で描くのが基本です(協会の講座資料)。

  • 寸法を、正確に。 講評でも、家具は正確な大きさで、形がわかるように描くことが留意点です。三角スケールで縮尺に合わせて寸法をとります
  • 椅子は、引き出した状態で。 テーブルから椅子を引き出した形で描くと、使う広さが読み取れます
  • 置き家具は、壁から離して描く。 造作家具(壁に付ける家具)と、置き家具を区別するためです
  • 寸法・名称を、記入する。 家具には寸法と名称を書きます
  • 通路幅を、確保する。 家具の配置で、動作や歩行がじゃまされないようにします

家具の大きさの目安は、次の記事で確認できます。

立・断面図とパースの描き方

立・断面図

協会の講座資料では、立面図・断面図にあたる図面は「インテリア立・断面図」と呼ばれ、建築でいう展開図にあたる図面とされています。展開図より、家具やカーテンなどのインテリアエレメントを描き込む点が違います。2024年度の講評では、次の点が示されています。

  • 指定された断面位置から見えるものは、すべて表す
  • 床・壁・天井の断面線を必ず表す
  • 幅木や、家具の台輪も表す
  • 断面位置に開口部があるときは、建具の断面とウィンドートリートメントも表す
  • 主要な部分の寸法と、仕上げ材を記入する

また、立・断面図(展開図)は、平面図と向きが逆になるため、左右を取り違えないようにします(協会の講座資料)。

インテリアパース

2025年度の講評では、パースについて、次の点が示されています。

  • 指定された位置から見えるものを、すべて描く
  • 床・壁・天井の稜線を必ず描く
  • 素材の質感や色を表現する
  • 家具や設備が使われている様子を表現する
  • 家具・建具の寸法と個数が、平面図と合っている

2025年度の問題用紙では、指定された位置・方向から、補助グリッドに沿って描く形でした。

アイソメ図(等角図)などの図法の定義は、パースの種類で整理しています。協会が公開している2022・2023・2025年度の問題用紙と2024年度の講評では、アイソメ図を解答に求める課題は見当たりません。このサイトでは、平面図・展開図・パースの練習を優先することをおすすめします。

試験での使い方と取り違えやすい点

  • 「断面線」と「見えがかり線」を、描き分ける。 断面線は太く、省略しない
  • 床の目地を、省略しない。 実際の部材の大きさで描く
  • 開閉記号の、記入もれ。 家具・建具の開閉記号を、必ず記入する
  • 家具の寸法と名称の、書きもれ。 正確な大きさで描き、寸法を書く
  • 立・断面図の、左右の取り違え。 平面図と向きが逆になる
  • 縮尺の確認。 年度の問題で指定された縮尺と、三角スケールの目盛りを合わせる

時間内に描き切るための配分は、二次試験180分の時間配分と手順で整理します。

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