二次試験の論文の書き方|構成の型と練習方法

二次試験

二次試験の論文(課題Ⅱ)は、設問で示された観点ごとに段落を分けて、550〜600字で書く形で出題されてきました。この記事では、協会の問題用紙で確認できた条件、構成の型、練習の方法を整理します。練習テーマと解答例は、このサイトで作ったオリジナルです(確認日:2026年11月1日)。

二次試験の全体像:インテリアコーディネーター二次試験とは

論文で見られていること

協会の審査基準は、論文について、与えられた課題をICとして理解し、判断したうえで、的確な解答を文章で明確に表現する能力があることを求めています。次の3つに分けて考えられます。

見られること論文での形
課題の理解設問が何を問うているか(観点)を読み違えない
判断立場を決めて、理由とともに示す
明確な表現決められた字数と段落で、読み手に伝わる文章にする

採点の配点や詳しい基準は、確認できた協会の資料には記載がありません。この記事の「見られること」の整理は、審査基準の文言をもとにしたこのサイトの読み方です。

問題用紙で決まっていること

協会の問題用紙(2022・2023・2025年度)で確認できた、論文の条件は次のとおりです。

項目内容
字数550〜600字
書き方設問で示された観点ごとに、段落を分ける(2022・2023年度は2つの観点、2025年度は3つの観点)
課題Ⅰとの関係2023・2025年度の問題用紙には、論文は課題Ⅰ(プレゼンテーション)の内容と関連づけなくてよいとあります(2022年度は記載を確認できていません)
時間論文だけの時間の指定は、確認できた問題用紙にはありません。180分の中で、課題Ⅰと合わせて配分します

※数値の性質:協会が公表している実施内容です。年度によって変わることがあります。 2024年度の問題用紙は確認できていません。受験する年度の問題用紙と、協会の案内で必ず確認してください。

論文の時間配分は、二次試験180分の時間配分と手順で、配分の例(サイトの提案)を整理しています。

構成の型(サイトの提案)

問題用紙が「観点ごとに段落を分ける」としているため、序論・本論・結論を別々の段落に立てると、観点の段落の字数が足りなくなります。2022年度の問題用紙には「理由を含めて」書く指示もあります。そこで、観点ごとの段落の中に、「結論→理由→具体策」の流れを入れる型を提案します。

論文550〜600字の中で、観点ごとに段落を分け、各段落を結論(1文)、理由(1〜2文)、具体策(2〜3文)の順に書く構成の型を示した図。最後の段落の終わりに、全体を一文でまとめる。観点が3つなら段落も3つ。
部分書くこと長さの目安
結論その観点で、何を大切にするか(立場)1文
理由なぜそうするのか。住まい手の暮らしや、素材・寸法などの性質から1〜2文
具体策インテリアコーディネーターとして、何を提案するか(材料、寸法、配置、色など)2〜3文
まとめ観点を合わせて、全体の考え方を一文で示す(最後の段落の終わり)1文

※長さの目安は、このサイトの提案です。公式の基準ではありません。字数配分の目安は、550〜600字を観点の数で割った算術で、2つの観点なら1段落あたり約270〜300字、3つの観点なら約180〜200字になります。

序論や結論を独立した段落にするかどうかは、その年度の設問の指示に従います。設問が「観点ごとに段落を分ける」と示していれば、最初の段落の冒頭と、最後の段落の終わりで、課題の捉え方と全体のまとめを書く形が、型を崩さずに済む一例です。

解答例(オリジナル)

練習用に、このサイトで作ったテーマと解答例です。文章は独自に作成したもので、協会の過去の課題の文章や問題文は使っていません。過去の年度の課題と題材が近い練習になる場合もあるため、本番では、その年の設問の観点を読み取って書いてください。

練習テーマ(オリジナル):居間の一角に、在宅勤務のための書斎コーナーをつくるときに配慮すべき点を、「集中できる環境」と「片づけやすさ」の2つの観点から述べなさい。

解答例(565字)

集中できる環境の観点では、視線と音の刺激を減らし、手元を適切に照らす配置にすることが大切である。居間の一角は、家族の動きやテレビの音が入りやすく、作業に気が散りやすいためである。そこで、机は壁に向けて置き、背後を人が通らない位置に決める。窓からの光が画面に映り込まないよう、窓に対して机を横向きにし、窓にはレースのカーテンなどで光をやわらげる。手元には、影ができにくいよう、作業用の照明を補う。また、机の高さに合う椅子を選び、長時間座っても姿勢が崩れにくいようにする。さらに、本棚や間仕切り家具で居間との境をつくり、視線を遮る。

片づけやすさの観点では、使う物の置き場所を机のそばに決め、作業を終えたときに居間へ戻せる状態にすることが重要である。書類や機器が置きっぱなしになると、居間としての使い方に支障が生じるためである。そこで、机の脇に、書類と文具の定位置となる引き出しや棚を設け、物の量に合わせた収納を用意する。ノートパソコンや書類は、一つのトレーにまとめられるようにし、短い時間で片づけられるようにする。配線は、まとめて隠せる配線収納を使い、足元の散らかりと、つまずきを防ぐ。収納の扉は、閉めれば中身が目に入らない形にする。以上のように、集中と片づけを両立させ、居間の暮らしと仕事のどちらにも使える書斎コーナーを計画したい。

※字数は、句読点を含めた数えかたです(解答例の字数は、このサイトで数えた値)。

型との対応は、次のとおりです。

部分第1段落(集中できる環境)第2段落(片づけやすさ)
結論視線と音の刺激を減らし、手元を適切に照らす配置にする置き場所を机のそばに決め、居間へ戻せる状態にする
理由居間の一角は、家族の動きや音で気が散りやすい置きっぱなしになると、居間としての使い方に支障が生じる
具体策机を壁向きに置く、窓との向き、作業用の照明、椅子の選び方、間仕切り家具定位置の引き出し・棚、トレーにまとめる、配線収納、扉つきの収納
まとめ(第2段落の終わりで)集中と片づけを両立する書斎コーナーを計画する

練習テーマの例(オリジナル)

練習では、テーマに観点を自分で2つ付けて書きます。本番では観点が設問で示されるので、観点を読み取る練習にもなります。

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※テーマと観点の例は、練習用のオリジナルです。協会の過去の課題の問題文ではありません。

練習の方法

  1. 観点を決める。 設問を読み、観点に線を引く。練習では、テーマに観点を2つ付ける
  2. 構成メモをつくる。 観点ごとに、「結論・理由・具体策」を短く書き出す(下書き用紙の使い方に慣れる)
  3. 字数を意識して書く。 最初は時間を計らず、550〜600字に収める。次に、時間を計って書く(時間の目安は、サイトの提案として35分。二次試験180分の時間配分と手順)
  4. 見直す。 下の表で確認する
  5. 具体策の引き出しを増やす。 一次試験の勉強で覚えた寸法・素材・配慮の知識が、そのまま「具体策」の材料になる。テーマごとに、使える知識を1〜2個ずつ、メモにしておく
見直しの項目確認すること
設問への答え観点を取り違えていないか。問われていないことを書いていないか
段落観点の数と、段落の数が合っているか
字数年度の指定の範囲に収まっているか
具体策「配慮する」で終わらず、何を提案するかが書かれているか
文章一文が長すぎないか。誤字・脱字がないか

論文だけを繰り返すより、一次の知識の復習と並行して、短い練習を重ねる方が、具体策の引き出しが増えます(サイトの提案)。

試験での使い方と取り違えやすい点

  • 字数と段落は、年度の問題用紙で確認する。 過去の年度と同じとは限らない
  • 観点を取り違えない。 設問が示した観点以外を、別の段落にしない
  • 「配慮が大切」で終えない。 理由に加えて、提案する内容(具体策)を書く
  • 課題Ⅰと関連づけなくてよい旨が、2023・2025年度の問題用紙にある。 年度によって違う可能性があるため、その年の設問で確認する
  • 解答例の言い回しを、暗記しない。 型と、具体策の引き出しを身につける

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