椅子とソファの種類と名称|座面高さと張りぐるみの構造

インテリアエレメント

椅子は、背もたれ・肘掛けの有無や、使う場面で名前が決まります。この記事では、椅子とソファの種類と名称、座面の高さの目安、クッションを持つ椅子の「張りぐるみ」の構造を整理します(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:家具を整理する

椅子・ソファの種類と名称

椅子は、座・背・肘・脚の4つの部分でできています。このうち、背(背もたれ)と肘(肘掛け)の有無が、種類を見分ける手がかりになります。

スツール、ベンチ、アームチェア、ロッキングチェア、ダイニングチェア、ラウンジチェア、座椅子、オットマンの8種類を、一般的な形の線画で並べた図。スツールとベンチは背もたれがなく、アームチェアには背もたれと肘掛けがあり、ロッキングチェアの脚の下には湾曲した板がある。ラウンジチェアは背もたれが大きく傾き、座面が低い。

※図は、一般的な形を示した模式図です(ベンチ以外は、横から見た形)。

名称特徴見分けるポイント
スツール背もたれのない椅子。補助的な席や、足置きなどに使う背もたれ・肘掛けがない
ベンチ複数人が並んで座れる横長の椅子横に長い。背もたれのないものが多い
アームチェア肘掛けのある椅子。肘掛けのない椅子(サイドチェア)より、くつろぎやすい肘掛けがある
ラウンジチェア背もたれに傾斜があり、休息や歓談に向く1人掛けの椅子。イージーチェアと呼ぶ資料もある背もたれが傾斜している。ダイニングチェアより座面が低い
ロッキングチェア脚の下に湾曲した板があり、前後に揺れる椅子脚の下の湾曲した板
ダイニングチェア食事のための、最も一般的な椅子テーブルとの高さの組み合わせで選ぶ
スタッキングチェア重ねて収納できる椅子積み重ねられる
フォールディングチェア折りたたみ式の椅子。補助的な席に向く折りたためる
座椅子脚がなく、畳や床に座るための椅子床に直接置く
ソファ複数人で座れる、据え置きのくつろぎ用の椅子座面が低く、広い
カウチ横になれるソファ(寝椅子)。シェーズロングとも呼ばれる資料により定義の幅がある
オットマンソファや椅子の前に置く足置き。1人用のスツールとして使う場合もある足を載せる

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • スツールとベンチ:どちらも背もたれのないものが多い。1人用の補助席がスツール、複数人が座れる横長の椅子がベンチ
  • スツールとオットマン:オットマンは、足置きとして使う(スツールの一種として説明する資料もある)
  • ソファとカウチ:カウチは横になれるソファを指す。資料によって定義の幅がある

座面高さの目安

座面高とは、床から座面の上までの高さのことです。使う場面によって、目安が変わります。

種類座面高の目安数値の性質
ダイニングチェア約40cm前後(概ね38〜43cm)代表的な寸法(製品で異なる)。ダイニングの寸法と収納の考え方と同じ数値
ソファおおむね40cm前後。資料により36〜45cm程度と幅がある目安(製品で異なる)

※数値は目安で、規格値ではありません。座面が低い椅子は、くつろぎ向き(ラウンジチェア、ソファ、座椅子)、座面が高い椅子は、立ち座りがしやすい、と覚えると、種類との結びつきが分かりやすくなります。

テーブルとの組み合わせでは、椅子の座面高と、テーブルの天板高の差(差尺)が、使いやすさを決めます。差尺の目安は、ダイニングの寸法と収納の考え方で整理しています。

張りぐるみの構造

張りぐるみとは、要するに「木の枠に詰め物をして、布や革で包んだ椅子・ソファの作り方」です。ソファやリビングの椅子は、この作りが多く、木の組み方が見えるダイニングチェアとは、作りが違います。

張りぐるみの材料

区分役割材料の例
上張り材見た目と、座ったときの手ざわりを決める表側の材料布地(平織、モケット織など)、天然皮革、合成皮革
クッション材座り心地をつくる詰め物ウレタンフォーム(最も一般的)、綿(木綿・合成繊維)、羽毛、パームロック(ヤシの実の繊維を固めたもの)
衝撃吸収材座面を支え、弾力を出すセットスプリング(コイルスプリングを連結したもの)、ウェビング(ゴム糸などをベルト状に織ったもの)、スネークスプリング(波形のばね)

張りぐるみの3つの方式

クッションの厚みと、ばねの有無で、3つに分けて説明されます。

方式特徴
薄張り座面の薄い椅子向け。皿張り、落とし込み張りなどがある
厚張り(土手張り)座枠の上に、ウレタンなどで土手状の囲いをつくる。リビングの椅子やソファに使う
あおり張り座枠にスプリングを載せ、ヘッシャンクロス(目の粗い麻布)で覆った上に、クッション材と上張り材を重ねる。クッション性が最も高い方式

また、上張り材を、ファスナーなどで取り外せるようにしたカバーリングの方式もあります。汚れたときに、カバーを洗えるのが特徴です。

椅子の木部の構造(曲木・成形合板など)は、家具の構造と継手で扱います。

試験での問われ方

椅子・ソファは、協会の審査基準で、インテリアエレメント(分野5)の「住宅家具」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 椅子の名称と特徴を結びつける(背もたれ・肘掛けの有無、ロッキングチェアの脚、など)
  • 張りぐるみの方式(薄張り・厚張り・あおり張り)と、特徴を結びつける
  • 座面の高さを、使う場面(ダイニング、ソファ、座椅子)と結びつける

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • スツールとベンチ、スツールとオットマンの入れ替え
  • 薄張り・厚張り・あおり張りの特徴の入れ替え(スプリングを使うのはあおり張り)
  • 張りぐるみ(クッション材で包む)と、木の組み方が見えるダイニングチェアの作りの混同

独学では、名前を暗記しがちですが、「背・肘・脚の何が特徴か」とセットで、図を思い浮かべると、区別しやすくなります。

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