木材と木質材料|含水率・木表木裏・合板・集成材の違い

構造・環境・設備

木材は、木材の性質(含水率・木取り)・針葉樹と広葉樹・木質材料(合板、集成材など)の3つで整理します。この記事では、無垢の木材の性質と、板や繊維から作る木質材料の構成の違いをまとめます(確認日:2026年11月1日)。

このテーマのまとめ:仕上げ材料を整理する

木材の性質

含水率と繊維飽和点

木材は、水分を含んだ状態で使われます。含水率は、水分の重さが、水分を除いた木材(全乾の木材)の重さの何%にあたるかで表します(乾量基準)。

用語意味値の目安
繊維飽和点細胞の空隙の水(自由水)がなくなり、細胞壁の中の水(結合水)だけになった状態含水率約30%
気乾状態木材が、まわりの空気の温度・湿度と釣り合って、含水率が安定した状態日本では含水率約15%

※数値の性質:木材の一般的な目安で、規格や法令の値ではありません。気乾状態の含水率は、地域や季節で変わります。

木材は、含水率が繊維飽和点を下回ると、乾燥して縮み始めます。割れや反りなどの狂いも、このときに起こります。

縮み方は、方向によって違います。年輪の接線方向(板目の面の幅方向)が最も大きく、次いで半径方向(柾目の面の幅方向)で、繊維の方向(材の長さ方向)はほとんど縮みません。この違いが、次に説明する板目と柾目の変形の差につながります。

木取りと、木表・木裏

丸太から板を切り出す方法を木取りといいます。切る位置で、木目の見え方が変わります。

丸太の断面に、樹心を通る柾目板と、樹心から離れた板目板の木取りを示し、板目板の木表と木裏の位置を示した図。柾目板は年輪がほぼ平行な縦じま、板目板は年輪が山形・波形のもようになる。

※図は、考え方を示す模式図です。

木取り木目乾燥による変形製材のようす
柾目平行な縦じま(樹心を通る面)変形しにくい製材のロスが多くなる
板目山形・波形(年輪の接線方向の面)表と裏で収縮の差が出て、反りやすい幅の広い材を取りやすく、製材の効率がよい

板の面のうち、樹心から遠い(樹皮に近い)面を木表、樹心に近い面を木裏といいます。板目の板は、木表側と木裏側で乾燥のしかたが違うので、反りが出やすくなります。

針葉樹と広葉樹

分類葉の形木材の傾向と用途代表的な樹種
針葉樹細く尖った葉まっすぐ育つので、直材が取りやすい。主に建築材料に使われるスギ、ヒノキ
広葉樹広く平らな葉木目や色の美しさ、質感、強さを生かして、家具や工芸品などに使われるケヤキ、ナラ

合板・集成材・パーティクルボードなど

木質材料は、木を、薄い板・板・小片・繊維のどれにして、どう組み合わせるかで区別します。

材料構成特徴・使い方
合板薄く剥いた板を、繊維の方向が互いに直角になるように重ねて接着広い面積が取れて、強度がある。フローリングの多くは、合板の表面に天然木の薄板(突板)を貼ったもの
集成材板状の木材を、繊維の方向が互いに平行になるように貼り合わせる階段の手すり、笠木、カウンター、テーブルの天板などに使われる
パーティクルボード木の小片を、接着剤で固めて板にしたもの表面に単板などを貼って、芯材として使われることがある
繊維板(MDF:中密度繊維板)木を繊維状にして、成形したもの表面が平滑で緻密、加工しやすい。曲面の加工に向く

合板は繊維の方向を直角に、集成材は平行にそろえて貼る、という違いが、区別のポイントです。家具に使う場合の特徴は、家具の材料と塗装で整理しています。フローリングは、フローリング・畳・床タイルの種類にまとめています。

試験での問われ方

木材は、協会の審査基準で、構造・構法と仕上げの分野(分野6)の「仕上げ材と仕上げ」にあたります。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 繊維飽和点、気乾状態などの用語と、含水率の目安を結びつける
  • 柾目と板目の違い、木表と木裏の位置を答える
  • 合板・集成材・パーティクルボード・MDFの構成を区別する

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 柾目(変形しにくい)と板目(反りやすい)の入れ替え
  • 木表(樹皮側)と木裏(樹心側)の入れ替え
  • 合板(繊維の方向を直角に重ねる)と集成材(平行に貼る)の入れ替え
  • パーティクルボード(木の小片)とMDF(木の繊維)の入れ替え

独学では、用語を暗記しがちですが、「木のどの部分を、どう組み合わせたか」を図で思い浮かべると、区別しやすくなります。

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