薬機法で「化粧品」は、第2条第3項に定められています。長い一文ですが、使用目的・使用方法・作用の程度・除外されるものの4つに分けて読むと整理しやすくなります。(確認日:2026年11月3日)
このテーマのまとめ:化粧品と薬機法まとめ|法律の目的と化粧品の定義
条文は、意味の区切りを見つけて、まとまりごとに読むと理解しやすくなります。
定義の条文(要約と要素の分解)
薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の第2条第3項は、化粧品を次のように定めています。
この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。
要するに、「塗ったり吹きかけたりして使い、作用がおだやかで、きれいにする・整えることが目的の物。ただし医薬品の目的を併せ持つ物と医薬部外品は別枠」ということです。
定義の4つの要素(表)
| 要素 | 条文の言葉 | 読み方 |
|---|---|---|
| ① 使用目的 | 身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ | 洗う・飾る・整える・すこやかに保つ、が目的。病気の診断・治療・予防は、目的に入っていません |
| ② 使用方法 | 身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法 | 塗る、こする、吹きかける、など。口から飲んだり食べたりして使う物は、この使用方法に当たりません |
| ③ 作用の程度 | 人体に対する作用が緩和なもの | 作用がおだやかであること。医薬部外品の定義にも、同じ「作用が緩和」という言葉が出てきます |
| ④ 除外 | 医薬品の用途(第1項第2号・第3号)も併せて目的とされている物、及び医薬部外品 | 医薬品や医薬部外品として扱う物は、化粧品から外れます |
④の「第1項第2号又は第3号に規定する用途」とは、医薬品の定義のうち、疾病の診断・治療・予防(第2号)と、身体の構造や機能に影響を及ぼすこと(第3号)を指します。つまり、化粧品の目的と同時にこれらの目的もうたう物は、化粧品ではなく医薬品などの区分になる、という読み方です。
目的で区分が決まる(目的規制)
薬機法の区分は、実際に効くかどうかではなく、その物が何を目的として使われるとされているかで決まります。たとえば、治療の目的をうたう物は、実際の効き目にかかわらず医薬品としての規制を受ける、という考え方です。(この考え方が、広告の規制にもつながります。化粧品の広告ルールで確認できます)
化粧品に当たらないものの例
「名前に化粧品とつくか」ではなく、定義の4要素に当てはめて判断します。
| 例 | 区分の考え方 |
|---|---|
| 疾病の治療・予防を目的とする塗り薬 | 医薬品(第2条第1項)。化粧品の目的のほかに治療などの用途を併せ持つ物は、化粧品から除かれる |
| 口臭・体臭の防止、あせも・ただれ等の防止、脱毛の防止・育毛・除毛を目的とする物 | 医薬部外品(第2条第2項第1号) |
| 薬用化粧品(薬用化粧水、薬用石けんなど) | 医薬部外品。名前に「化粧品」とあっても、定義上は化粧品から除かれる |
| 口から摂る食品(サプリメントなど) | 「塗擦、散布」の使用方法に当たらず、化粧品ではない。食品としての位置づけはサプリメントの基本で確認 |
化粧品に当たる代表例は、口紅やファンデーションなどのメーキャップ化粧品のほか、石けん、シャンプー、リンスなどです。
3つの区分を並べて比べるときは、医薬品・医薬部外品・化粧品の違いが使えます。
試験での問われ方(取り違えやすい点)
- 条文の位置:化粧品は第2条第3項。医薬品は第1項、医薬部外品は第2項です
- 「作用が緩和」は化粧品だけの条件ではない:医薬部外品にも同じ言葉があります。化粧品と医薬部外品を分けるのは、使用目的と区分(指定)です
- 使用方法は「塗擦、散布」など:内服する物は含まれません
- 除外されるもの:医薬品の用途を併せ持つ物と、医薬部外品の2つです。薬用化粧品は医薬部外品なので、化粧品の定義から除かれます
- 区分の決め手:実際の効き目ではなく、使用目的です

