むだ毛処理製品は、毛を取り除く方法で物理的と化学的に分けると整理できます。毛を根元から抜き取るワックスやテープなどが脱毛料、毛のケラチンを化学的に溶かすクリームなどが除毛剤です。除毛剤は医薬部外品で、代表的な成分はチオグリコール酸カルシウムです。(確認日:2026年11月3日)
この記事は、テキストの第9節「その他のボディケア化粧品」の範囲に対応します。
このテーマのまとめ:ボディケア化粧品まとめ|身体の皮膚と製品の種類
「脱毛」と「除毛」は、「毛をどうやって取り除くか」の違いで覚えていきましょう。
脱毛料と除毛剤の違い(表)
| 項目 | 脱毛料 | 除毛剤 |
|---|---|---|
| 除去の仕方 | 物理的に毛を抜き取る | 化学的に毛を溶かす |
| 代表例 | ワックス、脱毛テープなど | 除毛クリーム、除毛スプレーなど |
| 毛への作用 | 毛を根元から取り去る | ケラチンの結合を切って、毛をやわらかく崩す |
除毛剤は医薬部外品で、有効成分はチオグリコール酸カルシウムなどです。効能の範囲は「除毛」です。
除毛剤が毛を溶かすしくみ
毛髪の主成分はケラチンで、ケラチンの鎖どうしはシスチン結合などで結びついています。除毛剤のチオグリコール酸塩は還元剤で、このシスチン結合を切ります。結合が切れると毛がやわらかく崩れ、拭き取ったり洗い流したりして取り除けます。
これは、パーマ液の第1剤と同じ種類の働きです。パーマ液では切ったあとに再びつなぎますが、除毛剤は再びつなぎません。結合の説明は毛髪の構造と機能、パーマの流れはパーマのしくみで確認できます。
使用上の注意
除毛剤による皮膚障害は、国民生活センターにも寄せられています。使うときは、次の点を守ります。
- 説明書に書かれた使用できる部位だけに使う(顔面には使わない)
- 使う前に、少量を塗って、かぶれ、かゆみ、赤みが出ないか確認する
- 傷、はれもの、湿疹、ただれなど炎症のある部位には使わない。生理日の前後、産前産後、病中病後は使用を避ける
- 皮膚に強くこすりこまない
- 説明書の放置時間を守る
- 使用中や使用後に異常が出たら、使用をやめて医師に相談する
処理した直後は肌が敏感になっているため、制汗剤など、刺激になりやすいものは避けます。
医療脱毛との違い
ここまでの製品は、自分で使う化粧品・医薬部外品です。医療機関で行うレーザー脱毛のように、毛根部分に強いエネルギーの光を照射して毛乳頭などを破壊する行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為とされ、医師免許のない人が業として行うと医師法第17条に違反します。広告のルールは、景品表示法・特商法と化粧品で扱います。
試験での問われ方(取り違えやすい点)
区別して覚えたいのは、次の点です。
- 物理的と化学的:脱毛料(ワックスなど)は物理的、除毛剤は化学的です
- 除毛剤の区分と成分:医薬部外品で、チオグリコール酸カルシウムが代表的です
- 作用:ケラチンのシスチン結合を切る還元剤です。パーマ液の第1剤と同じ種類の働きです
- 使用上の注意:使える部位を守り、事前に少量で確認します

