制汗剤とデオドラント|制汗・殺菌・消臭のしくみ

ボディ・ヘア・香り(1級)

制汗剤・デオドラントの働きは、制汗(汗を抑える)・殺菌(においの原因菌を抑える)・消臭(においを抑える)の3つに分けると整理できます。汗を抑える成分は、収れんで汗腺を引き締めるタイプと、汗孔をふさぐタイプがあります。制汗・わきがの効能を表示できる製品は、医薬部外品(薬用)です。(確認日:2026年11月3日)

この記事は、テキストの第9節「その他のボディケア化粧品」の範囲に対応します。

このテーマのまとめ:ボディケア化粧品まとめ|身体の皮膚と製品の種類

成分ごとに「どの働きを受け持つか」を結びつけて覚えていきましょう。

汗とにおいのしくみ

汗を出す汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺があります。エクリン腺は口唇などを除く全身に分布し、アポクリン腺はわきの下など限られた部位にあります。汗腺の種類と分布は、皮膚の付属器官と身体の皮膚の特徴で確認できます。

アポクリン腺の汗は、皮膚の常在菌に分解されると特有のにおいになります(皮膚の付属器官と同じ説明)。デオドラント製品の多くは、わきの下など汗の出やすい部位に使い、においの原因菌を抑える成分と、汗を抑える成分を組み合わせています。

3つの働きと代表的な成分(表)

表の成分名は、医薬部外品の有効成分の名称です。

働き代表的な成分作用
制汗(収れん)パラフェノールスルホン酸亜鉛、焼ミョウバンなど汗腺まわりの皮膚をひきしめて、汗を抑える
制汗(汗孔をふさぐ)クロルヒドロキシアルミニウムなど汗をゲル化して、汗孔や毛孔を物理的にふさぐ
殺菌イソプロピルメチルフェノールなどにおいの原因となる菌を抑える
消臭においの成分を吸着・中和する成分(種類は製品による)においの成分を抑える

テキストでは、制汗の有効成分と作用は、次のように対応づけられています。収れん作用はパラフェノールスルホン酸亜鉛・焼ミョウバンなど、汗をゲル化して汗孔や毛孔を物理的にふさぐ作用はクロルヒドロキシアルミニウムなどです。両者の対応は入れ替えて覚えやすいので、気をつけましょう。

医薬部外品と化粧品の区分

制汗・殺菌の成分を有効成分として配合した製品は、医薬部外品の腋臭防止剤(薬用デオドラント)にあたります。効能の範囲は「わきが(腋臭)、皮膚汗臭、制汗」です。

化粧品として表示できる効能は、56項目の範囲に限られます。この範囲には「制汗」や「わきが」にあたる項目はないため、これらの表示ができるのは医薬部外品です。化粧品のデオドラント製品は、56項目の「芳香を与える」などや、使用感(清涼感など)の範囲で表示します。区分の違いは、医薬品・医薬部外品・化粧品の違いと化粧品の効能の範囲で整理しています。

剤型の違い

剤型特徴
スプレーさらっとした使用感で、背中など手の届きにくい部位にも使える。汗を抑える働きは続きにくいとされる
ロールオン液状で手軽。塗る範囲を決めやすい
スティック液漏れしにくく、持ち運びやすい
クリーム・ジェル持続性が高いとされる。乾かす時間が必要
シート全身に使いやすく、運動のあとなどに向く

使い方の基本は、準2級・3級のボディケア・ハンドケアの基本にまとめています。

使用上の注意として、顔や粘膜には使わないこと、むだ毛処理の直後や傷、はれもの、湿疹、かぶれなどがあるときは使わないことが製品に書かれています。むだ毛処理との関係はむだ毛処理製品で扱います。赤み、かゆみなどが出たときは使用をやめて、皮膚科に相談してください。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

混同しやすいので、次のポイントを押さえておきましょう。

  • 3つの働き:制汗(汗を抑える)、殺菌(原因菌を抑える)、消臭(においを抑える)です
  • 制汗成分の作用:収れん=パラフェノールスルホン酸亜鉛・焼ミョウバンなど、汗孔をふさぐ=クロルヒドロキシアルミニウムなどです
  • 殺菌成分の例:イソプロピルメチルフェノールです
  • 区分:制汗・わきがの効能を表示できるのは、有効成分を配合した医薬部外品です。化粧品の56項目にはありません

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