化粧品の効能として表示・広告できるのは、厚生労働省の通知で示された56項目の範囲で、しかもその製品に当てはまるものに限られます。このサイトの分け方で分野別に数えると「頭皮・毛髪16、皮膚・肌22、爪3、口唇7、歯みがき類7、小ジワ1」で、合計56です。(確認日:2026年11月3日)
このテーマのまとめ:化粧品の表示と広告まとめ|全成分表示と56の効能
56項目は、丸暗記より、分野ごとの数と、言葉のパターン(「保つ」「与える」「防ぐ」)で整理すると覚えやすくなります。
56項目とは(通知名・日付)
56項目は、次の通知で示されています。
| 通知 | 日付 | 内容 |
|---|---|---|
| 「化粧品の効能の範囲の改正について」(薬食発0721第1号、厚生労働省医薬食品局長通知) | 平成23年7月21日 | 別表第1に「乾燥による小ジワを目立たなくする」を追加し、56項目とした |
| 「化粧品の効能の範囲の改正に係る取扱いについて」(薬食審査発0721第1号・薬食監麻発0721第1号、審査管理課長・監視指導麻薬対策課長通知) | 平成23年7月21日 | 56番目の効能の取扱いを定めた |
| 「化粧品の効能の範囲の改正について」(医薬発第1339号、医薬安全局長通知) | 平成12年12月28日 | 改正前の55項目を示していた通知 |
効能の範囲の一覧は、昭和36年2月8日付の薬務局長通知(薬発第44号)の別表第1として定められ、その後の改正で現在の形になっています。最新の通知は、厚生労働省の化粧品のページで確認できます。
通知の前書きでは、「表示(広告)できる事項は、一覧の範囲とし、かつ当該製品について該当する効能の範囲であること」とされています。たとえば、ひげそり用の製品に当てはまる項目を、洗顔料に表示することはできません。
分野別の一覧(表)
通知の番号どおりに並べています。( )内は、効能には含めないが、使用形態から考えて限定するための言葉です。
分野の見出し(頭皮・毛髪、皮膚・肌など)は、通知の別表にはなく、このサイトでの整理です。56番目の小ジワを皮膚に含めて「皮膚・肌23項目」と数える分け方もあります。
頭皮・毛髪(1〜16、16項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 1 | 頭皮、毛髪を清浄にする。 |
| 2 | 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。 |
| 3 | 頭皮、毛髪をすこやかに保つ。 |
| 4 | 毛髪にはり、こしを与える。 |
| 5 | 頭皮、毛髪にうるおいを与える。 |
| 6 | 頭皮、毛髪のうるおいを保つ。 |
| 7 | 毛髪をしなやかにする。 |
| 8 | クシどおりをよくする。 |
| 9 | 毛髪のつやを保つ。 |
| 10 | 毛髪につやを与える。 |
| 11 | フケ、カユミがとれる。 |
| 12 | フケ、カユミを抑える。 |
| 13 | 毛髪の水分、油分を補い保つ。 |
| 14 | 裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。 |
| 15 | 髪型を整え、保持する。 |
| 16 | 毛髪の帯電を防止する。 |
皮膚・肌(17〜38、22項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 17 | (汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。 |
| 18 | (洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。 |
| 19 | 肌を整える。 |
| 20 | 肌のキメを整える。 |
| 21 | 皮膚をすこやかに保つ。 |
| 22 | 肌荒れを防ぐ。 |
| 23 | 肌をひきしめる。 |
| 24 | 皮膚にうるおいを与える。 |
| 25 | 皮膚の水分、油分を補い保つ。 |
| 26 | 皮膚の柔軟性を保つ。 |
| 27 | 皮膚を保護する。 |
| 28 | 皮膚の乾燥を防ぐ。 |
| 29 | 肌を柔らげる。 |
| 30 | 肌にはりを与える。 |
| 31 | 肌にツヤを与える。 |
| 32 | 肌を滑らかにする。 |
| 33 | ひげを剃りやすくする。 |
| 34 | ひげそり後の肌を整える。 |
| 35 | あせもを防ぐ(打粉)。 |
| 36 | 日やけを防ぐ。 |
| 37 | 日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。 |
| 38 | 芳香を与える。 |
爪(39〜41、3項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 39 | 爪を保護する。 |
| 40 | 爪をすこやかに保つ。 |
| 41 | 爪にうるおいを与える。 |
口唇(42〜48、7項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 42 | 口唇の荒れを防ぐ。 |
| 43 | 口唇のキメを整える。 |
| 44 | 口唇にうるおいを与える。 |
| 45 | 口唇をすこやかにする。 |
| 46 | 口唇を保護する。口唇の乾燥を防ぐ。 |
| 47 | 口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。 |
| 48 | 口唇を滑らかにする。 |
歯みがき類(49〜55、7項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 49 | ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 |
| 50 | 歯を白くする(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 |
| 51 | 歯垢を除去する(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 |
| 52 | 口中を浄化する(歯みがき類)。 |
| 53 | 口臭を防ぐ(歯みがき類)。 |
| 54 | 歯のやにを取る(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 |
| 55 | 歯石の沈着を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)。 |
小ジワ(56、1項目)
| 番号 | 効能 |
|---|---|
| 56 | 乾燥による小ジワを目立たなくする。 |
通知の注記
- 注1:たとえば「補い保つ」は、「補う」あるいは「保つ」との効能でも可とする
- 注2:「皮膚」と「肌」の使い分けは可とする
- 注3:( )内は、効能には含めないが、使用形態から考慮して、限定するものである
覚え方のコツ
- 数で覚える:16(頭皮・毛髪)+22(皮膚・肌)+3(爪)+7(口唇)+7(歯みがき類)+1(小ジワ)=56
- 言葉のパターンで覚える:「保つ」「与える」「防ぐ」「整える」など、肌や毛髪、口唇、爪で同じ動詞が繰り返し使われています
- 条件つきの項目を拾う:17と18の( )、35の(打粉)、49〜55の「歯みがき類」の条件は、使える製品が限られます
メーキャップ効果・使用感の扱い
56項目とは別に、次の表現は事実に反しない限り表示・広告できます。
| 種類 | 表現の例 |
|---|---|
| メーキャップ効果 | 「化粧くずれを防ぐ」「小じわを目立たなく見せる」「みずみずしい肌に見せる」 |
| 使用感 | 「清涼感を与える」「爽快にする」 |
「見せる」と「する」の違いは、56番目の項目とあわせて区別しておきたい点です。メーキャップ効果は、見た目をととのえる表現として認められています。
「乾燥による小ジワを目立たなくする」の条件
56番目の「乾燥による小ジワを目立たなくする」は、2011年(平成23年)に追加された項目で、使える場面に条件があります。
- 追加前は55項目でした
- 表現は「乾燥による小ジワを目立たなくする」という形で使い、「シワを消す」「シワを改善する」といった表現は範囲外です
- 効能を表示するには、化粧品の効能評価の試験で確認していることなどの取扱いが、課長通知(薬食審査発0721第1号・薬食監麻発0721第1号)で定められています
試験での問われ方(取り違えやすい点)
混同しやすいので、次の違いを覚えておきましょう。
- 数:効能の範囲は56項目。55項目は、2011年の追加前の数です
- 該当する効能の範囲:56項目のうち、その製品に当てはまるものだけを表示できます
- 分野の数:このサイトの分け方では、頭皮・毛髪16、皮膚・肌22、爪3、口唇7、歯みがき類7、小ジワ1(小ジワを皮膚に含めて23と数える分け方もあります)
- 注の内容:「補い保つ」は「補う」または「保つ」でも可。「皮膚」と「肌」の使い分けも可
- メーキャップ効果・使用感:56項目とは別枠で、事実に反しない範囲で表現できます
- 小ジワ:「乾燥による」「目立たなくする」という形で、条件つきです
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