省エネ・環境・リサイクルの法規と制度|建築物省エネ法・建設・家電

製図・表現/法規

住宅に関わる環境の法規は、建築物省エネ法(省エネ)、建設リサイクル法(解体・工事の廃棄物)、家電リサイクル法(家電の処分)の3つで整理できます(確認日:2026年11月1日)。この記事では、3つの法規の要点と、省エネ性能表示の制度を整理します。省エネの考え方や設備は、住宅の省エネと自然エネルギーで扱います。

このテーマのまとめ:その他の法規・規格を整理する

建築物省エネ法と省エネ性能表示

2025年4月から、原則すべての新築が省エネ基準に適合

建築物省エネ法は、建築物のエネルギー消費性能(省エネ性能)を高めるための法律です。令和4年(2022年)6月に公布された改正法(令和4年法律第69号)により、令和7年(2025年)4月から、次のようになりました。

  • 住宅・非住宅を問わず、原則すべての新築の建築物が、省エネ基準に適合しなければならない(建築物省エネ法第10条第1項)
  • 省エネ基準への適合を確認する手続(建築確認の中での審査、または省エネ適合性判定)は、用途・規模などで異なる。10㎡以下の新築・増築・改築などは、義務の対象外
  • 完了検査の対象になり、基準に適合していなければ、検査済証が交付されない(省エネ基準への適合は、建築基準関係規定とみなされる。第10条第2項)

省エネ性能ラベル(表示制度)

省エネ性能表示制度は、建築物を販売・賃貸する事業者が、広告などに省エネ性能ラベルを表示する制度です。

項目内容
開始2024年4月から運用開始
表示の位置づけ販売・賃貸する事業者が表示することは努力義務。告示に従った表示をしていない事業者は、勧告等の対象になる(表示の努力義務は第27条、勧告は第28条)
対象当面は、社会的影響が大きい場合を対象に実施する予定(国土交通省)
表示内容エネルギー消費性能(星の数)、断熱性能(数字)、再エネ設備の有無など

住宅の性能を共通のものさしで示す制度には、品確法と住宅性能表示もあります。省エネ性能表示は広告のラベル、住宅性能表示は評価書、と区別します。

建設リサイクル法

建設リサイクル法(正式名称:建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)は、建設工事で発生する廃棄物を、分別して再資源化するための法律です。一定の規模以上の工事が対象で、次の資材(特定建設資材)が対象です。

特定建設資材(4品目)
コンクリート
コンクリートと鉄から成る建設資材
木材
アスファルト・コンクリート

対象になる工事の規模は、工事の種類で決まっています。

工事の種類規模の基準
建築物の解体床面積の合計が80㎡以上
建築物の新築・増築床面積の合計が500㎡以上
建築物の修繕・模様替え(リフォーム等)請負代金が1億円以上
建築物以外の工作物の工事請負代金が500万円以上

対象工事では、工事着手の7日前までに、発注者(自主施工の場合は自主施工者)が都道府県知事に届出を行い(第10条第1項)、分別解体と再資源化を行います。

※数値の性質:規模の基準は、法令で決まった数値です(建設リサイクル法第9条第3項、同施行令第1条・第2条)。請負代金は消費税込みです。

家電リサイクル法

家電リサイクル法は、使い終わった家電から、資源を取り出して再利用するための法律です。対象は、次の4品目です。

品目
エアコン
テレビ(ブラウン管式、液晶式、プラズマ式、有機EL式。有機EL式は2024年(令和6年)4月から対象)
冷蔵庫・冷凍庫
洗濯機・衣類乾燥機
  • 捨てる人(排出者)は、リサイクル料金と収集運搬料金を負担する
  • 買い替えのときは、新しい製品を買う小売店に、引き取りを依頼する
  • 処分する製品を買った店が分かるときは、その店に依頼する

試験での問われ方

省エネ・リサイクルの法規は、協会の審査基準で、法規の分野(関連法規・規格・制度)にあたります。取り上げる法令は、教材で確認が必要です。このテーマは、次のような形で知識を使います。

  • 建築物省エネ法の、省エネ基準の適合義務の対象と時期を答える
  • 建設リサイクル法の、特定建設資材と対象工事を答える
  • 家電リサイクル法の、対象4品目を答える

取り違えやすい点は、次のとおりです。

  • 省エネ性能表示(広告のラベル)と、住宅性能表示(品確法の評価書)の区別
  • 建設リサイクル法の対象は建設工事。家電リサイクル法の対象は使い終わった家電
  • 建設リサイクル法の数値(80㎡、500㎡、1億円、500万円)は、工事の種類ごとに違う

独学では、「省エネ法=建物の性能」「建設リサイクル法=工事の廃棄物」「家電リサイクル法=家電の処分」と、対象で整理すると、混ざりにくくなります。

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