医薬品・医薬部外品・化粧品は、薬機法で第2条の第1項・第2項・第3項に分けて定義されています。違いは、効き目の強さの順ではなく、使用目的と、承認などの制度の扱いで整理するのがコツです。薬用化粧品は「化粧品」とつきますが、区分は医薬部外品です。(確認日:2026年11月3日)
このテーマのまとめ:化粧品と薬機法まとめ|法律の目的と化粧品の定義
店頭で「薬用」と書かれた商品と、ふつうの化粧水が並んでいると、どこが違うのか迷いますよね。条文と制度の見方で整理していきましょう。
3つの区分の比較(表)
| 項目 | 医薬品 | 医薬部外品 | 化粧品 |
|---|---|---|---|
| 定義の条文 | 第2条第1項 | 第2条第2項 | 第2条第3項 |
| 法令上の目的・定義 | 日本薬局方に収められた物、疾病の診断・治療・予防に使う物、身体の構造や機能に影響を及ぼす物 | 作用が緩和な物のうち、口臭・体臭の防止、あせも・ただれ等の防止、脱毛の防止・育毛・除毛、ねずみ・はえ・蚊などの防除、厚生労働大臣が指定する物 | 身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、皮膚や毛髪を健やかに保つために、塗擦・散布などで使う、作用が緩和な物 |
| 承認等の扱い | 原則として承認が必要 | 原則として承認が必要 | 原則として品目ごとの承認は不要で、品目ごとに製造販売の届出が必要(第14条の9)。企業の責任で安全性を確認し、化粧品基準を守る |
| 表示できる効能 | 承認された効能・効果 | 承認された効能・効果 | 効能の範囲56項目、およびメーキャップ効果・使用感(事実に反しない範囲) |
| 容器等の法定表示の条文 | 第50条 | 第59条 | 第61条(表示事項) |
表は、強い順・弱い順に並べたものではありません。医薬部外品と化粧品はどちらも「作用が緩和」という言葉が定義に入っていて、分かれ目は使用目的と指定の有無、そして制度の扱いにあります。
医薬部外品の定義(第2条第2項)
医薬部外品は、「次に掲げる物であって人体に対する作用が緩和なもの」と定義され、次の3つの型があります。
- 第1号:次の目的に使う、機械器具等でない物(①吐きけなどの不快感、口臭・体臭の防止 ②あせも・ただれ等の防止 ③脱毛の防止、育毛、除毛)
- 第2号:ねずみ、はえ、蚊、のみなどの防除を目的とする、機械器具等でない物
- 第3号:医薬品の目的(疾病の診断・治療・予防、身体の構造や機能への影響)に使われる物のうち、厚生労働大臣が指定するもの
第1号の物は、医薬品の目的(疾病の治療・予防など)も併せて持つ場合は含まれません。第3号は、医薬品の目的に使われる物のうち、大臣が指定した物が医薬部外品になるという形です。
薬用化粧品
薬用化粧品は、化粧品のように使われる医薬部外品です。薬用化粧水、薬用クリーム、薬用石けんなどがあり、有効成分を配合し、承認された効能・効果を表示できるのが特徴です。
- 区分は医薬部外品なので、化粧品の定義(第3項)からは除かれます
- 表示できる効能は、化粧品の56項目ではなく、承認された範囲です(例:「にきびを防ぐ」「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」など、56項目にない表現も承認の範囲で可能)
- 配合される有効成分の例は、美容成分と有効成分で確認できます
試験での問われ方(取り違えやすい点)
次の違いを押さえておきましょう。
- 薬用化粧品は医薬部外品:「化粧品」の字面にひかれず、区分は第2項です
- 承認:医薬品と医薬部外品は原則として承認が必要。化粧品は原則として品目ごとの承認は不要で、品目ごとに届け出ます(第14条の9)
- 効能の根拠:化粧品は56項目の範囲、医薬部外品は承認された効能・効果です
- 法定表示の条文:医薬品は第50条、医薬部外品は第59条、化粧品は第61条です
- 強弱で覚えない:3つの区分は、効き目の順位ではなく、目的と制度の違いです

