化粧品の使用期限は、製造後、適切な保存条件のもとで3年以内に性状や品質が変わるおそれがある化粧品など、厚生労働大臣が指定した化粧品に表示が必要です。「使用期限が書かれていない化粧品は、製造または輸入後、適切な保存条件のもとで3年を超えて品質が保たれる設計」という仕組みなので、「全ての化粧品の期限は一律3年」ではありません。(確認日:2026年11月3日)
このテーマのまとめ:化粧品の品質と安全性まとめ|トラブルと官能評価
化粧品の期限の話には、「3年」と「開封後○か月」の2つの数字が出てきます。どれが法律の話で、どれが目安なのかを分けて整理しましょう。
品質を保つしくみ
化粧品は、使う前も使っている間も、品質が変わらないようにさまざまな工夫がされています。
| しくみ | 内容 |
|---|---|
| 防腐 | 微生物の増殖を抑える防腐剤を配合する(防腐剤・酸化防止剤) |
| 酸化防止 | 油分などの酸化による劣化を抑える成分を配合する |
| 容器の工夫 | 光や空気を通しにくい容器、空気が入りにくい容器など |
| 製造・品質の管理 | 製造販売業者が、製造から出荷、販売後の情報収集まで品質を管理する |
| 消費者の使い方 | 清潔に使い、適切に保管する(下の「保管方法」) |
使用期限の表示ルール
使用期限の表示が必要な化粧品は、薬機法第61条第5号に基づき、厚生労働大臣が指定しています。
- 指定は昭和55年9月26日厚生省告示第166号で、化粧品では次の2つです
- アスコルビン酸、そのエステル若しくはそれらの塩類、または酵素を含有する化粧品
- それ以外で、製造又は輸入後、適切な保存条件のもとで3年以内に性状及び品質が変化するおそれのある化粧品
- ただし、製造又は輸入後、適切な保存条件のもとで3年を超えて性状及び品質が安定な化粧品は除かれます(アスコルビン酸等・酵素を含むものも同じ)
- 指定に当たらない化粧品は、使用期限の表示義務の対象外です
よくある誤読
| 誤読 | 正しい理解 |
|---|---|
| 化粧品の使用期限は、全て一律3年 | 期限の表示が必要なのは、告示で指定された化粧品(3年以内に品質が変わるおそれのあるもの、アスコルビン酸等・酵素を含むものなど)。3年は表示の要否の目安で、全製品の期限ではない |
| 開封しても3年使える | 3年の話は、未開封で適切に保管された場合です |
| 表示がなければ何年でも使える | 3年は、品質が保たれるよう設計された期間の目安。保管状態が悪ければ、期限内でも品質は変わりうる |
開封後の扱い
開封後の使用期間について、法令で一律の月数が決められているわけではありません。
- 開封すると、空気や水、手指に触れるため、酸化や微生物の混入が進みやすくなります
- 水分が多い製品や、手指で取る製品、目や口の周りに使う製品は、特に気をつけたい性質があります
- 欧州の化粧品には、開封後の月数をマークで示す表示(PAO)がありますが、日本の法令で一律に定められているものではありません。メーカーが自主的に載せている場合があります
- 一律の月数ではなく、メーカーの案内(容器・外箱・ウェブサイトなど)と、保管条件を優先します
保管方法
- 直射日光を避ける
- 高温多湿の場所を避ける
- 温度変化の激しい場所を避ける
- キャップや蓋をしっかり閉める。容器の口元を清潔に保つ
こうした保管の注意は、製品ごとの使用上の注意や案内が優先されます。
試験での問われ方(取り違えやすい点)
混同しやすいので、次の違いを覚えておきましょう。
- 3年の意味:「製造後3年以内に品質が変わるおそれがある化粧品」などは指定を受け、使用期限の表示が必要です。指定に当たらないもの(3年を超えて品質が保たれるものなど)は表示義務の対象外です
- 一律3年ではない:全ての化粧品の期限が3年と決まっているわけではありません
- 前提条件:3年の考え方は、未開封で、適切に保管した場合です
- 開封後の月数:法令で一律には決まっていません。メーカーの案内を優先します
- 条文:使用の期限は第61条第5号。厚生労働大臣の指定を受けた化粧品が対象です
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