化粧品基準は、化粧品に配合してはならない成分、配合量に上限がある成分などを定めた厚生労働省の告示(平成12年9月29日厚生省告示第331号)です。ほとんどの成分は「禁止リストに載っていなければ使える」ネガティブリスト方式ですが、防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素だけは「載っているものしか使えない」ポジティブリスト方式です。(確認日:2026年11月3日)
このテーマのまとめ:化粧品の表示と広告まとめ|全成分表示と56の効能
化粧品基準には、成分のリストが2種類あります。「どの成分が、どちらのリストで管理されるか」を軸に整理しましょう。
化粧品基準とは(平成12年告示第331号)
- 根拠:薬機法第42条第2項(制定時は薬事法第42条第2項)
- 告示:平成12年9月29日 厚生省告示第331号
- 適用開始:2001年(平成13年)4月1日(以前の化粧品品質基準・化粧品原料基準は廃止)
基準に違反しない成分は、企業の責任のもとで安全性を確かめたうえで配合できるとされています。基準に規定されていない成分でも、安全性の確認は事業者の責任です。
最新の別表は、厚生労働省の化粧品のページで確認できます。基準は、成分の追加や配合量の見直しのため改正されてきた経緯があります。
化粧品基準の構成
| 項 | 内容 | 関係する別表 |
|---|---|---|
| 1 総則 | 原料は、不純物なども含め、感染のおそれがあるなど保健衛生上の危険を生じるおそれがある物であってはならない | — |
| 2 配合の禁止 | 防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素以外の成分のうち、配合してはならないもの | 別表第1 |
| 3 配合の制限 | 防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素以外の成分のうち、配合量に上限があるもの(100g中の最大配合量) | 別表第2 |
| 4 防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素 | 載っているものしか使えない(ポジティブリスト) | 別表第3(防腐剤)、別表第4(紫外線吸収剤) |
配合禁止成分・配合制限成分(ネガティブリスト)
ネガティブリストは、「これは入れてはいけない」「これは◯%まで」と、だめなものを並べたリストです。載っていない成分は、企業の責任で安全性を確認したうえで使えます。
- 配合禁止(別表第1):化粧品に配合してはならない成分
- 配合制限(別表第2):100g中の最大配合量が決められた成分
- 原則として配合できない成分:医薬品の成分は、添加剤として使うものと、別表第2〜第4に載っているものを除き、化粧品に配合できません。生物由来原料基準に合わない物、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の第一種特定化学物質・第二種特定化学物質なども配合できません
防腐剤(別表第3)・紫外線吸収剤(別表第4)のポジティブリストと配合条件
ポジティブリストは、「これなら使える」という使える成分だけを並べたリストです。載っていない物は使えません。
- 防腐剤:化粧品の中の微生物の発育を抑える目的で配合する物は、別表第3に載っている物だけ
- 紫外線吸収剤:紫外線を特異的に吸収し、紫外線の有害な影響から皮膚や毛髪を守る目的で配合する物は、別表第4に載っている物だけ
別表第3・第4では、成分ごとに、化粧品の使い方(製品・部位)の区分に応じた上限が決まっています。区分は次の3つです。
| 区分 | 該当する化粧品の例(通知による整理) |
|---|---|
| 粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流すもの | 専ら洗い流す用法の清浄用化粧品 |
| 粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流さないもの | 洗い流さずに使う化粧品 |
| 粘膜に使用されることがある化粧品 | アイライナー化粧品、口唇化粧品、口腔化粧品など |
別表では、空欄は「その区分には配合してはならない」ことを示します。同じ成分でも、洗い流さない化粧品や粘膜に使う化粧品では上限が低い、または使えないことがあります。
成分の働きは、防腐剤・酸化防止剤やUVケア化粧品で確認できます。
タール色素は別の省令を準用
化粧品に配合するタール色素は、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年厚生省令第30号)の第3条を準用します。つまり、省令で認められたタール色素だけが使えます。
- ただし、赤色219号と黄色204号は、毛髪と爪のみに使用される化粧品に限って配合できます
- 色材の種類や性質は、色材で確認できます
2001年の規制緩和
2001年(平成13年)4月、化粧品の規制は次のように変わりました。
| 変更前 | 変更後(2001年4月〜) |
|---|---|
| 種別ごとの許可・承認制 | 種別ごとの許可・承認制を廃止。化粧品基準を守って、企業の責任で安全性を確認 |
| 一部の成分だけ表示(表示指定成分) | 全成分表示を義務化(平成12年厚生省告示第332号) |
| 化粧品品質基準・化粧品原料基準による管理 | 両基準は2001年3月31日限りで廃止。ネガティブリスト(配合禁止・制限)とポジティブリスト(防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素)の化粧品基準へ |
試験での問われ方(取り違えやすい点)
- 告示の数字:平成12年厚生省告示第331号、適用は2001年(平成13年)4月1日です
- 2つのリスト:禁止・制限の成分はネガティブリスト(別表第1・第2)、防腐剤・紫外線吸収剤はポジティブリスト(別表第3・第4)です
- タール色素:省令(昭和41年厚生省令第30号)の第3条を準用します
- 粘膜に使うかどうか:別表第3・第4は、洗い流すか・粘膜に使うかで区分が分かれます
- 企業の責任:基準に載っていない成分も、企業の責任で安全性を確認して使います
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