真皮の構造|コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸

皮膚と肌悩み(2級)

真皮は、表皮の下にある層で、皮膚のハリ・弾力・強度を支える土台です。主役は、線維のコラーゲン(ハリと強度)とエラスチン(弾力)、そして線維のすき間を満たす基質のヒアルロン酸(水分保持)です。この3つをつくるのが、真皮にある線維芽細胞です。(確認日:2026年11月3日)

このテーマのまとめ:皮膚の構造としくみまとめ|表皮・真皮・皮下組織と付属器官

コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を、真皮での役割で分けて整理します。

真皮の役割

真皮は、表皮の下にあり、さらに下には皮下組織が続きます。厚さは部位によって差が大きく、1〜3mm程度とされます(1〜5mmとする資料もあります)。表皮(平均約0.2mm)より、ずっと厚い層です。

  • 肌のハリ・弾力・強度を支える:コラーゲンなどの線維が網目のように張り巡らされています
  • 血管・神経が通る:表皮には血管がなく、真皮の毛細血管から栄養が届きます
  • 付属器官が入り込む:毛、汗腺、皮脂腺などの付属器官が真皮にあります(皮膚の付属器官)

真皮は、表皮側の乳頭層と、その下の網状層に分けられます。乳頭層は表皮との境目が波打っていて、毛細血管があります。網状層は太い線維が発達していて、真皮の大部分を占めます。

表皮の下に乳頭層と網状層からなる真皮があり、その下に皮下組織がある断面の模式図。真皮には、太い波状のコラーゲン線維、ジグザグ状のエラスチン線維、青い点で表したヒアルロン酸などの基質、青い楕円の線維芽細胞、乳頭層の毛細血管が描かれている。

線維と基質

真皮は、「線維」と、その間を満たす「基質」でできています。

成分種類特徴・役割
コラーゲン(膠原線維)たんぱく質の線維真皮の乾燥重量の約70%を占める最も多い成分。強い線維で、皮膚のハリと強度を支える
エラスチン(弾性線維)たんぱく質の線維ゴムのように伸びて、元に戻る弾力を与える
ヒアルロン酸基質(線維のすき間を満たすゼリー状の成分)水分を抱え込んで保つ。真皮のうるおいとやわらかさを支える

要するに、線維(コラーゲンとエラスチン)が骨組みと弾力を担い、基質(ヒアルロン酸など)がその間を満たして水分を保つ、という役割分担です。たとえるなら、コラーゲンが「鉄筋」、エラスチンが「バネ」、ヒアルロン酸が「すき間を満たすゼリー」です(このサイトのたとえです)。

ヒアルロン酸は線維ではなく基質に含まれる点も、押さえておきたいところです。

線維芽細胞

線維芽細胞は、要するに真皮の「工場」にあたる細胞です。コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などをつくり出します。

  • 線維芽細胞のはたらきは、加齢や紫外線によって低下します
  • コラーゲンやエラスチンは、加齢や紫外線によって減少したり、変性したりします

紫外線の影響は紫外線と肌、加齢の影響は肌を劣化させる内的要因で扱います。

真皮の変化とシワ・たるみ

コラーゲンやエラスチンが減ったり変性したりすると、肌のハリや弾力が低下します。その結果、真皮が関係するシワやたるみが目立ちやすくなります。

表皮の乾燥が原因のシワと、真皮の変化が関係するシワは区別されます。違いはシワ・たるみの原因で整理しています。

化粧品の広告では、「コラーゲンが増える」など真皮への効果を断定する書き方はできません。化粧品の効能の範囲は化粧品の効能56項目で確認してください。肌のトラブルが続くときは、医療機関に相談してください。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

  • 最も多い成分:コラーゲンです(真皮の乾燥重量の約70%)。
  • コラーゲンとエラスチン:コラーゲンは「ハリ・強度」、エラスチンは「弾力(伸びて戻る)」と、役割を分けて覚えます。
  • ヒアルロン酸の分類:線維ではなく、基質に含まれる成分です。
  • 3つをつくる細胞:線維芽細胞です。表皮の角化細胞やメラノサイトではありません。
  • 表皮との違い:表皮は「バリア」、真皮は「ハリ・弾力」の層です。
  • 化粧品の表現:真皮のコラーゲンを増やすといった表現は、化粧品の効能の範囲を超えます。

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