シワ・たるみの原因|表皮性と真皮性の違い

皮膚と肌悩み(2級)

シワは、角層の乾燥でできる浅い小ジワ(表皮性)と、真皮の線維の変化でできる深いシワ(真皮性)に分けて整理します。たるみは、真皮の線維の減少や変性に、筋肉や脂肪の衰え、重力が重なって起こります。化粧品で「シワやたるみがなくなる」と言い切ることはできず、言えるのは「乾燥による小ジワを目立たなくする」という条件つきの範囲です。(確認日:2026年11月3日)

このテーマのまとめ:肌悩みの原因とお手入れまとめ|8つの悩み

「シワ」は1つの悩みに見えて、できる場所と深さによって原因が違います。どの層に起きているかを考えると、整理しやすくなります。

シワの種類

種類見た目場所主な原因
表皮性のシワ(小ジワ、ちりめんジワ)浅く細かい線角層(表皮)乾燥。角層の水分不足
真皮性のシワ(深いシワ、大ジワ)深く、はっきりした線。不規則に入ることも真皮光老化や加齢による、コラーゲン・エラスチンの減少や変性
表情ジワ笑う、眉を寄せるなど、よく動く部位に入る線動きの多い部位同じ表情を繰り返すこと。加齢で戻りにくくなる

乾燥でできる小ジワは、角層にうるおいがあるときは目立ちにくく、乾燥するとはっきり見えるのが特徴です。層の構造は表皮の構造と真皮の構造で確認できます。

たるみのしくみ

たるみは、皮膚が下に引っぱられて、ハリがなくなる状態です。次の要素が重なって起こります。

  • 真皮のコラーゲン・エラスチンが減ったり、傷んだり(変性)して、ハリと弾力が下がる
  • 表情筋などの筋肉が衰える
  • 皮下組織の脂肪のつき方が変わる
  • 重力で下に引っぱられる

真皮の線維を傷める大きな要因が、紫外線による光老化です(紫外線と肌)。糖化もハリの低下に関わるとされます(糖化と肌)。表情筋については、顔の筋肉で扱います。

お手入れの考え方

シワもたるみも、今以上に進めないための予防と、日々の保湿が中心です。

  • 紫外線を防ぐ:光老化は、真皮性のシワとたるみの大きな要因(UVケアの基本)
  • 保湿する:乾燥による小ジワは、角層のうるおいを保つことが基本(乾燥肌の原因とお手入れ)
  • 摩擦を避ける:こすったり引っぱったりしすぎない
  • 生活習慣を整える:睡眠、食事、運動。喫煙もシワの要因のひとつとされる

できてしまった深いシワやたるみは、化粧品のお手入れだけで目立たなくするのは難しく、気になる場合は皮膚科や美容皮膚科などの医療機関に相談してください。

「乾燥による小ジワを目立たなくする」効能との関係

化粧品の効能は、厚生労働省が示す56項目の範囲と決まっています。シワ・たるみに関係するのは、次の1項目です。

  • 「乾燥による小ジワを目立たなくする」

ポイントは、次の3つです。

  1. 対象は乾燥による小ジワ。深いシワやたるみ全般ではない
  2. 「目立たなくする」であり、シワがなくなる、シワを予防・解消する、たるみを解消する、とは言えない
  3. この効能を表示するには、日本香粧品学会の「化粧品機能評価法ガイドライン」に基づく試験などで、効果を確認した場合に限る

くわしくは、1級の化粧品の効能の範囲で確認できます。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

次の違いを押さえておきましょう。

  • 表皮性のシワ:浅く細かい小ジワで、乾燥が主な原因です。
  • 真皮性のシワ:深いシワで、光老化や加齢によるコラーゲン・エラスチンの変化が背景です。
  • たるみの背景:真皮の線維の変化に、筋肉や脂肪の衰え、重力が重なります。
  • 化粧品の効能:「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。シワがなくなる、たるみが解消する、とは言えません。
  • 効能表示の条件:試験などで効果を確認した場合に限られます。

次に読む