水性成分|水・エタノール・保湿剤

化粧品の中身(1級)

水性成分は、水に溶ける・水になじむ成分の総称で、化粧水や乳液のベースになります。主役は水で、ここに水を保つ保湿剤や、さっぱりした感触を出すエタノールなどが加わります。(確認日:2026年11月3日)

このテーマのまとめ:化粧品の原料まとめ|水性・油性・界面活性剤

「保湿剤」という言葉は2級でも出てきましたよね。ここでは、原料としてどんな種類があるのかを整理します。

水性成分の役割

化粧品は、ベースになる成分(水・水性成分・油性成分・界面活性剤)と、美容成分や防腐剤などのその他の成分でできています。このうち水性成分は、特に化粧水で大半を占めます。

  • 溶かす:水溶性の美容成分を溶かして、肌に届ける
  • うるおいを与え、保つ:水そのものと、水を抱え込む保湿剤が担う
  • 使用感をつくる:みずみずしさ、とろみ、さっぱり感を調整する

水の種類(精製水等)

化粧品に使う水は、不純物やイオンを取り除いた精製水が基本です。全成分表示では、配合量が多い順に書くため、化粧水の成分表では最初に「水」が並びます。

  • 水は、ほかの成分を溶かす土台になる
  • 水を多く含む製品は微生物が増えやすいため、防腐の工夫が必要になる(防腐剤・酸化防止剤)

エタノール

化粧品で一般に「アルコール」といえば、エタノールのことです。

はたらき説明
さっぱり感・清涼感蒸発するときに熱を奪うので、肌にひんやりした感触が出る
収れん感一時的に肌がひきしまったように感じる。収れん化粧水や拭き取り化粧水に使われる
溶剤水に溶けにくい成分を溶かす

注意したいのは、蒸発するときに肌の水分も一緒に奪う場面があることです。乾燥しやすい人やアルコールに敏感な人は、配合量の多い製品で赤みやかゆみが出ることもあります。症状が続くときは使用をやめて、医療機関に相談してください。

また、化粧品の「アルコール」は、エタノールだけではありません。セタノール、ベヘニルアルコールなど高級アルコールは、油性成分の仲間で、エタノールとは性質が違います(油性成分)。

保湿剤(多価アルコール等)

保湿剤は、水を引き寄せて保つ成分です。水性成分の中心になるのは、多価アルコール(水酸基を複数もつアルコール)です。

種類代表的な表示名称特徴
多価アルコールグリセリン化粧品に欠かせない代表的な保湿剤。吸水性が高い
多価アルコールBG(ブチレングリコール)保湿剤で、他の成分を溶かす溶剤にもなる。防腐剤のはたらきを助ける
多価アルコールDPG(ジプロピレングリコール)BGと同じ多価アルコールの仲間。保湿とともに、菌が育ちにくい環境づくりを助ける
高分子の保湿剤ヒアルロン酸Na水を抱え込む力の大きい高分子。とろみをつける役割も持つ(高分子・増粘剤)

ここで整理したいのは、「保湿剤が防腐も助ける」点です。BGなどの多価アルコールは、菌を殺すのではなく、菌が育ちにくい環境にする働きがあり、防腐剤の量を減らす助けになります。

全成分表示での名前

水性成分は、全成分表示で成分の名称(日本化粧品工業会の「化粧品の成分表示名称リスト」の名前)で書かれます。多い順に書くルールなので、化粧水ではふつう、最初のほうに「水」と保湿剤が並びます。

  • 配合量の多い順に書く。ただし、1%以下の成分と着色剤は順不同でよい
  • 「BG」「DPG」のように略称が表示名称になっているものもある

くわしくは全成分表示の読み方で確認してください。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

  • エタノール:さっぱり感・収れん感・溶剤。蒸発時に水分を奪う面もある。
  • 高級アルコールはエタノールとは別:セタノール、ベヘニルアルコールは油性成分です。
  • グリセリンとBG:どちらも多価アルコールの保湿剤です。BGは溶剤・防腐助剤の面もあります。
  • ヒアルロン酸Na:多価アルコールではなく、水を抱え込む高分子です。

次に読む