化粧品と薬機法まとめ|法律の目的と化粧品の定義

化粧品のルール(1級)

化粧品のルールの出発点は、薬機法(医薬品医療機器等法)です。第1条で目的が示され、第2条第3項で化粧品が定義されます。表示(第61条)や広告(第66条)の規定も、この定義にあたる物にかかってくるため、まず薬機法の地図をつかむと、後の単元がつながります。(確認日:2026年11月3日)

この分野の入口:1級の化粧品のルールの出題範囲と覚える順番|3つのまとめ

「法律」と聞くと身構えますが、この単元は用語と条文番号の整理が中心です。表で見渡してから、個別記事で深めていきましょう。

薬機法の正式名称と目的(第1条)

正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で、略して薬機法、または医薬品医療機器等法と呼ばれます。

第1条は、この法律の目的を次のように示しています。

  • 規制の対象:医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品(あわせて「医薬品等」)
  • 規制の内容:医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保と、使用による保健衛生上の危害の発生・拡大の防止のために必要な規制を行う
  • そのほか:指定薬物の規制に関する措置、医療上特に必要性が高い医薬品などの研究開発の促進
  • 最終的な目的:保健衛生の向上を図る

化粧品に関わる主な規定(表:条項・内容)

化粧品に関わる主な規定を、条文の順に並べました。

条項内容くわしく
第1条法律の目的この記事
第2条医薬品(第1項)・医薬部外品(第2項)・化粧品(第3項)の定義化粧品の定義、3区分の違い
製造販売業(第12条)・製造業(第13条)製造販売業は、製品を市場に出荷する事業者に必要な許可で、品質・安全性に最終的な責任を負い、情報の収集・評価も行う。製造は別の制度(製造業)で扱う概要のみ
第42条第2項化粧品基準(配合禁止・制限成分など)化粧品基準
第61条容器等の法定表示(記載方法は、第62条で準用する第53条と施行規則で、明瞭に・邦文で)表示事項
第66条誇大広告等の禁止広告ルール
第68条の11回収の報告不良品とトラブル
第70条廃棄・回収などの命令不良品とトラブル
第75条の5の2虚偽・誇大広告(第66条第1項違反)の課徴金広告ルール

製造販売業者が、化粧品の販売について最終的な責任を負う立場にあることは、表示(第61条第1号)や回収の報告にもつながっています。

旧薬事法からの名称変更

薬機法は、もとは薬事法という名前でした。2014年(平成26年)に現在の名称に変わり、あわせて再生医療等製品が規制の対象に加わりました。

時期名称第1条の対象
2014年の改称前薬事法医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器の4つ
現在医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律上の4つに再生医療等製品を加えた5つ

個別記事の要点と問われ方(表)

記事要点区別して覚えたい点
化粧品の定義第2条第3項。使用目的・使用方法・作用の程度・除外の4要素医薬品は第1項、医薬部外品は第2項、化粧品は第3項。区分は使用目的で決まる
医薬品・医薬部外品・化粧品の違い承認の扱い、表示できる効能、容器の表示の条文が違う薬用化粧品は医薬部外品。法定表示は医薬品が第50条、医薬部外品が第59条、化粧品が第61条

確認問題3問

この3問は、このテーマの抽出問題です。全ての論点の確認ではありません。

問1

薬機法第1条が規制の対象として挙げる品目の組合せとして、正しいものはどれか。

① 医薬品、化粧品、食品、医療機器、再生医療等製品 ② 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品 ③ 医薬品、医薬部外品、化粧品、サプリメント、医療機器 ④ 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器の4つのみ

答えと解説

正解:②

正解の理由:第1条は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の5つ(医薬品等)を対象にしています。

他の選択肢: – ①は、医薬部外品が抜け、食品が入っています。食品は対象の品目ではありません。 – ③は、サプリメントが入っています。サプリメントは対象の品目に含まれません(サプリメントの基本)。 – ④は、旧薬事法の時代の4品目です。2014年の改称で、再生医療等製品が加わりました。

復習先:この記事の「薬機法の正式名称と目的」「旧薬事法からの名称変更」

問2

化粧品の容器等に書く事項を定めた薬機法の条文として、正しいものはどれか。

① 第2条第3項 ② 第42条第2項 ③ 第61条 ④ 第66条

答えと解説

正解:③

正解の理由:化粧品の直接の容器または直接の被包に書く事項は、第61条が定めています。

他の選択肢: – ①の第2条第3項は、化粧品の定義です(化粧品の定義)。 – ②の第42条第2項は、化粧品基準の根拠です(化粧品基準)。 – ④の第66条は、誇大広告等の禁止です(化粧品の広告ルール)。

復習先:化粧品の表示事項

問3

化粧品の製造販売業者について、最も適切な記述はどれか。

① 製品を市場に出荷する許可を受けた事業者で、品質・安全性に最終的な責任を負い、情報の収集・評価も行う ② 製造業の許可を受けた事業者で、製造だけを担当し、市場への出荷や販売後の責任は負わない ③ 製造販売業の許可を受ければ、製造業の許可がなくても、自社で製品を製造できる ④ 化粧品の個々の品目について、国の承認を取ることが義務づけられている

答えと解説

正解:①

正解の理由:製造販売業は、自社で製造した製品や、他社に委託して製造した製品を市場に出荷するための許可で、製品の品質・安全性に最終的な責任を負います。

他の選択肢: – ②は、製造業(製造を行う側)の説明です。製造販売業は、製造そのものではなく、出荷と責任を担います。 – ③は誤りです。製造販売業の許可では、製造することはできません。製造は製造業の許可を受けた施設で行います。 – ④は誤りです。化粧品は、原則として品目ごとの承認は不要で、品目ごとに製造販売の届出をします(第14条の9。3区分の違い)。

復習先:この記事の「化粧品に関わる主な規定」

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