ストレスと肌|自律神経のしくみ

皮膚と肌悩み(2級)

ストレスを受けると、体は自律神経とホルモンを介して反応し、その影響は肌にも及ぶとされます。自律神経は、活動のときに働く交感神経と、休息のときに働く副交感神経に分かれ、多くの臓器に対して逆の作用をします。この記事では、2つの神経の違いと、ストレスが肌に与える影響を整理します。(確認日:2026年11月3日)

このテーマのまとめ:肌を劣化させる要因まとめ|外的・内的と酸化・糖化

「ストレスで肌が荒れる」と言われても、どうつながるのかはイメージしにくいですよね。まず、体の自動スイッチである自律神経から見ていきましょう。

ストレスが肌に与える影響

ストレスを受けると、緊張状態になり、ストレスホルモンが分泌されます。その結果、次のような影響が肌に出るとされます。

影響しくみの考え方関連する肌の状態
皮脂が増えるストレスや疲れで、皮脂の分泌が増えるホルモンが増える毛穴の詰まり、ニキビ
血行が低下する交感神経が優位になり、血管が収縮して血流が減るくすみ、くま
バリア機能が下がるストレスホルモン(コルチゾールなど)が増え、角層のバリアが下がるとされる乾燥、肌荒れ

ニキビについてはニキビの原因と段階、くすみやくまはくすみの原因別ケアとくまの種類で扱っています。

交感神経と副交感神経

自律神経は、自分の意思とは関係なく、心臓や血管、胃腸などの働きを調整する神経です。交感神経と副交感神経は、多くの場合、拮抗的(逆向き)に作用します。

交感神経副交感神経
働くとき活動、緊張、興奮、危機のとき休息、リラックス、食事(消化)のとき
心拍速くなる遅くなる
血管収縮する(皮膚などの血流が減る)(皮膚の血管は交感神経が弱まると広がる)
発汗手のひらなどに、緊張による汗が出る汗の分泌には主に関わらない
腸の動き抑えられる促される
血圧上がる下がる
瞳孔大きくなる(散大)小さくなる(縮小)
気管支広がる縮む
交感神経と副交感神経を左右に並べた比較図。交感神経は活動・緊張のときに働き、心拍は速く、血管は収縮、腸の動きは抑制、瞳孔は拡大。副交感神経は休息・リラックスのときに働き、心拍は遅く、皮膚の血管は交感神経が弱まると広がる、腸の動きは促進、瞳孔は縮小。

覚え方のおすすめは、交感神経=「ドキドキ・キュッ」(心拍が速くなり、血管が収縮する)、副交感神経=「ゆったり」と、イメージで結びつけることです。

皮膚との関わりでは、立毛筋(鳥肌)、皮膚の血管、エクリン腺は、交感神経の支配を受けます(皮膚の付属器官、皮膚の作用)。

ストレスとホルモン

ストレスは、自律神経だけでなく、ホルモンにも影響します。女性ホルモンのバランスも、ストレスや睡眠不足によって乱れることがあります(ホルモンバランスと肌)。

肌を守るためには、ストレスをゼロにするのではなく、上手に切りかえることが大切です。入浴でリラックスする、軽い運動をする、睡眠時間を確保するなど、副交感神経が働く時間をつくる工夫が紹介されます(入浴と美容、運動と美容、睡眠と美肌)。気分の落ち込みや眠れない状態が続くときは、一人で抱えず、医療機関や専門家に相談してください。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

  • 交感神経が優位なとき:心拍が速くなる、血圧が上がる、血管が収縮する、瞳孔が大きくなる、腸の動きが抑えられる、などです。
  • 副交感神経が優位なとき:心拍が遅くなる、腸の動きが促される、瞳孔が小さくなる、などです。
  • 2つの神経の関係:多くの臓器に対して、逆の作用をします。
  • ストレスと皮脂:ストレスや疲れで皮脂が増えるとされます。
  • ストレスと血行:交感神経が優位になると血管が収縮し、血行が低下するとされます。

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