酸化と肌|活性酸素と抗酸化

皮膚と肌悩み(2級)

酸化は、活性酸素の働きで、肌の細胞や皮脂が傷む現象です。紫外線や空気の汚れなどの外的要因と、代謝やストレスなどの内的要因の両方から起こります。体には活性酸素に対抗する抗酸化のしくみがありますが、抗酸化成分を使えば老化を防げる、と言い切ることはできません。(確認日:2026年11月3日)

このテーマのまとめ:肌を劣化させる要因まとめ|外的・内的と酸化・糖化

「酸化=サビ」というイメージは、よく聞きますよね。そのイメージを手がかりに、肌のなかで何が起きるのかを整理しましょう。

酸化とは(外的+内的要因)

酸化を理解するために、まず活性酸素を押さえます。

  • 活性酸素:要するに、ふつうの酸素よりも反応しやすくなった酸素の仲間です。強い反応性のため、まわりの細胞や脂質を傷つけます
  • 酸化ストレス:活性酸素が増えすぎて、体が対処しきれず、傷つけられる状態です
  • 活性酸素は、呼吸や代謝のなかでも生まれ、ある程度は避けられません

活性酸素が増える原因は、外的要因と内的要因の両方にあります。

分類活性酸素が増える原因の例
外的紫外線、放射線、空気の汚れ、喫煙
内的呼吸や代謝、炎症、ストレス

外的要因は肌を劣化させる外的要因、内的要因は肌を劣化させる内的要因とストレスと肌で確認できます。

活性酸素が肌に与える影響

影響を受けるものどうなるか肌の変化
紫外線による刺激活性酸素を介して、メラニンをつくる細胞を刺激したり、細胞の遺伝子を傷つけたりするシミ
真皮の線維芽細胞紫外線の刺激で影響を受けるシワ
皮脂紫外線や熱で酸化し、過酸化脂質になるバリア機能の低下、炎症、くすみ

つまり、紫外線だけでなく、皮脂が酸化することも、肌のダメージにつながると考えられています。皮脂の酸化が毛穴やニキビに関わることはニキビの原因と段階でも触れています。

抗酸化の考え方

体には、活性酸素に対抗するしくみ(抗酸化)が備わっています。

  • 体内の抗酸化酵素:SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)やカタラーゼなど、活性酸素を分解する酵素
  • 抗酸化物質:ビタミンC、ビタミンEなど。活性酸素を消去するはたらきがある
  • 表皮にも、グルタチオンやカタラーゼなどの抗酸化因子がある

肌を酸化から守る考え方は、次の2つです。

  1. 酸化の原因を減らす:紫外線対策、禁煙、皮脂を酸化したまま残さない洗顔やクレンジング、睡眠
  2. 抗酸化物質を取り入れる:バランスのよい食事や、抗酸化成分を配合した化粧品

ただし、抗酸化成分が配合されていても、「老化を防ぐ」「若返る」と言い切ることはできません。化粧品の効能は56項目の範囲に限られます(化粧品の効能の範囲)。成分の名前や目的は、1級の化粧品成分の一覧と美容成分と有効成分で確認できます。化粧品の品質を酸化から守る酸化防止剤は防腐剤・酸化防止剤で扱っており、肌の酸化とは別の話です。

糖化との違い

酸化と糖化は、どちらも肌の老化に関わりますが、起きていることが違います。

酸化糖化
イメージ「サビ」「コゲ」
起きること活性酸素が細胞や皮脂を傷つける糖がたんぱく質と結びつき、AGEsができる
肌の変化の例シミ、シワ、バリア機能の低下弾力の低下、黄ぐすみ
テキストでの扱い外的要因と内的要因の組み合わせテキスト第3版で「肌を劣化させる要因」の章に追記

くわしくは糖化と肌で扱っています。

試験での問われ方(取り違えやすい点)

区別して覚えたいのは、次の点です。

  • 酸化の原因:活性酸素が肌の細胞や皮脂を傷つけることです。
  • 活性酸素が増える原因:紫外線、喫煙、空気の汚れなど(外的)と、代謝、炎症、ストレスなど(内的)があります。
  • 皮脂の酸化:過酸化脂質になり、バリア機能の低下や炎症につながります。
  • 酸化と糖化:酸化はサビ(活性酸素)、糖化はコゲ(糖とたんぱく質)とイメージします。
  • 抗酸化成分の表示:老化を防ぐなど、効能の範囲を超える言い切りはできません。

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