肌悩みは、公式の試験範囲でも乾燥・ニキビ・肌荒れ・毛穴・シミ・くすみ・くま・シワ/たるみの8つが挙げられています。大切なのは、悩みの名前から入るのではなく、原因から考えることです。原因が変われば、お手入れの方向も変わります。このまとめで全体を見渡してから、個別の記事に進みましょう。(確認日:2026年11月3日)
この分野の入口:2級の皮膚と肌悩みの出題範囲と覚える順番|3つのまとめ
肌悩みは、「どの層で、何が起きているか」を手がかりにすると、つながって見えてきます。
悩みは原因から考える
同じ「くすみ」でも、乾燥が原因なのか、血行不良なのか、糖化なのかで、必要なお手入れは違います。原因を考えるときの手がかりは、次の2つです。
- どの層の悩みか:角層(表面)、毛穴・皮脂腺、メラノサイトのいる基底層、真皮、血管など
- どんな要因が重なっているか:外的要因(乾燥・空気の汚れ・紫外線)、内的要因(加齢・ホルモンバランスの乱れ・ストレスなど)
皮膚の構造は、皮膚の構造としくみまとめで確認できます。
肌タイプと8つの悩み
肌タイプは、水分量と皮脂量のバランスで整理する考え方です(肌タイプと見分け方)。敏感肌は、水分や皮脂の量ではなく、刺激への反応しやすさで見ます。
| 悩み | 主な原因 | お手入れの方向 | 取り違えやすい点 |
|---|---|---|---|
| 乾燥 | 角層の水分不足、バリア機能の低下 | 洗いすぎない、水分を補い油分でふたをする | 洗いすぎはNMFや皮脂を流す |
| ニキビ | 毛穴の詰まり、皮脂、アクネ菌、炎症 | 洗いすぎず保湿、触らない。続くときは受診 | 白・黒は炎症なし、赤・黄は炎症あり。全員が順に進むわけではない |
| 肌荒れ | 乾燥や刺激でバリア機能が低下 | 刺激を減らし、保湿で守る | 原因は複数。異常があれば使用中止 |
| 毛穴 | 皮脂、角栓、肌のたるみ | タイプに合わせたお手入れ。無理に角栓を取らない | 開き=皮脂、詰まり=角栓、たるみ=ハリの低下 |
| シミ | メラニンの過剰、炎症、ホルモンなど | 予防(紫外線、摩擦、炎症を避ける) | 美白=メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ |
| くすみ | 乾燥、角質肥厚、血行不良、糖化、メラニン | 原因に合わせたケア | 青=血行、黄=糖化、茶=メラニンが目安 |
| くま | 血行不良、色素沈着、たるみの影 | 種類に合わせたケアとメイク | 青=血行、茶=色素沈着、黒=たるみ |
| シワ・たるみ | 乾燥、光老化、加齢、真皮の変化 | 紫外線対策と保湿 | 化粧品で言えるのは「乾燥による小ジワを目立たなくする」まで |
どの悩みも、症状が続くときや、痛み・強い赤み・かゆみがあるときは、化粧品の使用をやめて、医療機関に相談してください。
確認問題3問
この3問は、このまとめの要点を確認するための抽出問題です。全論点を確認するものではありません。7問の練習問題は肌悩みのお手入れ 練習問題にあります。
問1 シミの種類と、その主な背景の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 老人性色素斑――紫外線を長年浴びること
- 肝斑――ニキビなどの炎症のあとに残る色素沈着
- 炎症後色素沈着――遺伝的な体質で、頬や鼻に小さな斑点が散らばる
- そばかす――女性ホルモンの影響で、左右対称にもやっと現れる
答えと解説
答え:1
- 正解の理由:老人性色素斑は、日光を浴びやすい部位に、紫外線を長年浴びること(光老化)で現れる、境界のはっきりした茶色の斑点です。
- 2:ニキビなどの炎症のあとに残るのは、炎症後色素沈着です。肝斑は、女性ホルモンの影響や紫外線、摩擦などが背景にあります。
- 3:遺伝的な体質で小さな斑点が散らばるのは、そばかすです。炎症後色素沈着は、炎症が背景です。
- 4:左右対称にもやっと現れ、女性ホルモンの影響が背景にあるのは、肝斑です。そばかすは、遺伝的な体質が関わります。
復習:シミの種類とできるしくみ
問2 毛穴が気になるときのお手入れとして、適切なものはどれか。
- 洗顔の回数を増やして、皮脂を取り切る
- 黒く見えるのは毛穴の中の汚れなので、毎日、角栓パックで取り除く
- 摩擦を避けてやさしく洗い、保湿は省かない
- 皮脂が多いので、化粧水だけにして、乳液やクリームは避ける
答えと解説
答え:3
- 正解の理由:毛穴が気になるときほど、摩擦を避けてやさしく洗い、保湿でうるおいを保つのが基本です。
- 1:洗いすぎると、必要な皮脂まで落ちて乾燥し、かえって皮脂が増えて毛穴が目立ちやすくなることがあります。
- 2:強い刺激で角栓を繰り返し取ると、肌を傷つけ、角質が厚くなって、さらに詰まりやすくなることがあります。
- 4:油分を避けて水分だけにすると、補った水分が蒸発しやすくなり、乾燥から皮脂が増えることがあります。
復習:毛穴の悩み
問3 敏感肌の見かたとして、最も適切なものはどれか。
- 水分量と皮脂量のどちらも多い肌を指す
- 脂性肌の別名として使われる
- 季節が変わっても肌タイプは変わらないので、一度決めたケアを続ける
- 水分量や皮脂量の多さではなく、刺激に反応しやすいかどうかで見る
答えと解説
答え:4
- 正解の理由:敏感肌は、化粧品や外気などの刺激に反応しやすい状態で、水分・皮脂の量とは別の見かたで考えます。
- 1:水分と皮脂の量で定義するものではありません。
- 2:脂性肌は皮脂が多い肌タイプです。敏感肌とは見かたが違います。
- 3:肌タイプは、季節、年齢、体調などで変わります。そのときの状態で見直すのがおすすめです。
次に読む
- 練習問題:肌悩みのお手入れ 練習問題|7問
- 続き:肌タイプと見分け方|水分と皮脂の2軸

